ニューオーリンズでガンボを食した人は、誰もがその深い味わいの虜になるはず。日本に帰り、あの味を懐かしく思う人も多いと思います。しかし残念ながら日本ではガンボを供するお店がなかなか無いのが現状。なかには現地でGUMBO MIXを購入してお手軽に楽しむ人やクッキングブックを購入して果敢に挑戦する人も少なくないと思います。

さて、ここで問題なのが食材やスパイス、アメリカの度量衡、単位をこちら向けにアレンジしていく作業。現地で購入したクッキングブックを開けばlb.だのtbsp.、quartsと気軽に料理する気分も失せてしまうでしょう。ここでは基本を押さえた上で日本で手に入る食材、スパイスを主体に、本場の味に迫るガンボ作りをご紹介します。

まず皆さんに知っておいてもらいたいのは、これがガンボの正しい作り方というものは存在しないということ。色々な観光ガイドに紹介されている"GUMBO SHOP"のwebpageにやはりレシピが紹介されていますが、ここで紹介するものとは違っています。私の購入した"Rouxdolph's GUMBO AND SOUP BOOK"ともやはり違います。ニューオーリンズの人に聞くと、"それぞれの家にそれぞれのガンボ、皆自分の家のガンボが一番美味しいと思っている幸せな世界"、てな訳で、言ってみれば日本のカレーライスと同じとイメージしてもらえれば分かりやすいと思います。一方でガンボの味というのはなかなか説明のつかないものなので、取り敢えず一度は本場で味わっておくことをお薦めします。


準 備

まずは以下の食材を準備してください。<6皿分>

どのレシピもサラダオイルと小麦粉は同量となっていると思いますが、同量で作るとかなり脂っこくなりますし、ルーにスープを加える際にかなり上手くやったつもりでもダマが出来やすくなると思います。私の経験では小麦粉を70ccとするとサラダオイルは50cc弱で充分です。

なおニューオーリンズ通のEmikoさんによると、サラダオイルと小麦粉を同量でルーを作る場合、作ったルーを一週間ほど冷蔵庫で寝かせ、分離した油を捨てて使うと脂っこさが無くなるそうです。

帆立はダシやコクも醸し出します。エビのお頭等もダシが出るので突っ込んじゃってください。シーズンにはもちろん牡蛎がお薦めです。

材料の最後にあるフィレは、サッサフラスから作る魔法のスパイスで、国内では入手できないかと思います。とろみと独特の風味を醸し出し、健康にも良いと言われるブードゥー・スパイスですが、無い場合はオクラを多めにじっくりと煮込むととろみは強まります。

SEAFOOD GUMBO "Saito-G" Special

サラダオイル 70cc  
小麦粉 70cc  
ガラスープ 800cc  
2合(360cc)  
タマネギ 1個半 みじん切り
セロリ 3本 みじん切り
ピーマン 4個 みじん切り
パセリ 40cc みじん切り
オクラ 12本 スライス
トマト 2個 角切り
ニンニク 小サジ2杯 みじん切り
     
ムキエビ 適量  
帆立て貝 適量 牡蛎でもOK
     
レモンの絞り汁 小サジ2杯  
小サジ2杯  
コショウ 小サジ1杯  
タイム 小サジ1/2杯  
ローリエ 1枚  
粉トウガラシ 小サジ1枚  
フィレ 小サジ2枚  


ルー作り

最初にルーを作ります。ガンボ作りの命はルーにあり、と言うくらい大事な作業です。気を抜かずに頑張りましょう。

サラダオイルと小麦粉を弱火にかけた厚手の鍋を使って良く混ぜ合わせます。そして完全に混ぜ合わさった状態でじっくりと炒めます。手を抜くとあっという間に焦げてしまうので、木製のしゃもじなどを使ってかき混ぜながらじっくりと炒めてください。時間は20分ほどです。

しっかりとサラダオイルと小麦粉が混ぜ合わさり、ちょっと固めのプディングの様なペースト状、色はキツネ色(モノの本によるとカフェオレとダーク・チョコの中間位の色だそうです)となれば完璧です。ただ、あまり深く炒めすぎるとルーを焦がして使い物にならなくなってしまいますので、適当なところで止めたほうが良いかと思います。万が一ルーを焦がしてしまったら、諦めて一から作り直してください。

なお、ルーは保存が利きますので、ラップして冷蔵庫に作り置きしておくと便利です。

さて、ある程度炒めたところでタマネギのみじん切りを少量ずつ加えていきます。一気に加えるとルーが分離してしまいますので、注意。この作業によってコクを出すとともにルーの温度を下げます。タマネギの加わったルー全体の色が適当になったところで、火を止めて冷まします。この後ガラスープを加えるわけですが、ガラスープもルーも熱いうちに混ぜるとダマが出来ますので、必ず冷ますようにしてください。

それでは、ルーにガラスープを加えていきましょう。スープを少量ずつ加え、ルーを溶くように混ぜ合わせてください。最初は熱を加えずにやったほうが良いと思います。きれいに溶いていけるようでしたら鍋を火にかけ、ガラスープの半量ほどを残すまでこの作業を続けてください。


調 理

さあ、では一気に完成まで行きましょう。

上記の鍋にセロリ、ピーマン、パセリ、ニンニクのみじん切りを加え、フタをして弱火で10分ほど煮込みます。

この間に、別の鍋で1本分程度のオクラのスライスをバターで良く炒めます。これを最初の鍋に加えてさらに10分ほど煮込みます。

この工程ではアク取りペーパーを使うと落とし蓋になる上、アクも取れて一石二鳥です。



ガラスープ、トマト、シーフードの半量、フィレ以外のスパイス・調味料を加え、とろ火で1時間ほど煮込みます。

ちなみにタイムはほんのちょっと加えただけでもかなり鼻に付きます。人によってはそれだけでげんなりしてしまうと思うので、分量には気をつけてください。

時々アクや浮いてきた脂をすくってください。

このころには、かなり豊潤な香りが部屋に充満しているはずです。



残りのシーフードとオクラを加えて5分ほど煮込み、火を止めてからフィレとレモンの絞り汁を加えてさっと混ぜます。

レモンの絞り汁を多めに加えると泥臭さが無くなってちょっと洗練された味になります。ここら辺はお好みで。

フィレを使う人は、絶対にフィレを入れてから熱を加えないように。舌触りも風味も悪くなります。



さあ、出来上がったものをご飯にかけて出来上がりです。

ご飯については、所謂カリフォルニア米のようなパサパサで細長いの奴を使ってください。日本のお米は粘りがあって、しかもガンボをかけると妙な甘味が出ちゃって具合が良くありません。

適したお米が無ければ、米抜きでスープとして食したほうが正解です。ガーリックトーストなどを添えてお召し上がりください。



参考文献を紹介しておきます。

ニューオーリンズでクッキングブックを扱っているところならお土産物やも含め何処でも目にするこの本は、"Rouxdolph's GUMBO AND SOUP BOOK"。

ルーの作り方から始まって色々な種類のガンボ、スープの作り方が載っています。これでお値段は$10前後です。


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