カルマセーキの素敵 / カルマセーキ

All Songs and Words Writter by 間瀬聡


1. ローレンス

遠く離れた街の角 空を見上げて
鼻歌 世界の果てまで響き渡れよ

素敵じゃないか 僕らはいつも待ち合わせ
よじれた袖をなびかせて明日を重ねよう

人はみな誰でも優しい日を求めて
目を閉じて思えば 鮮やかな空へと
今 透明でいよう まだ手を離さない

子供のように踊る朝の光の中で
色とりどりの街の背に声を重ねよう

人はみな誰でも優しい日を求めて
大いばりで生まれた 鮮やかな空へと
今 透明でいよう まだ手を離さない


2. キングキング

僕の気持ちは僕が洗脳する
僕の意識は僕が接合する
あなたを好きだと思い込ませている

奴隷も心もごほうびのキスも
みんなまとめて天国行き 安心だろう
何も授かれない 何も選べない
よせ そんな冠で僕を…
ああ どうか僕を王様にしないでください

僕の涙と汗は僕が流す
僕の小便も大便も僕が流す
それでも僕がキングキングしていると
あなたは言うのか?

奴隷も心もごほうびのキスも
みんなまとめて天国行き 安心だろう
楽しかろな 寂しかろな
よせ そんな冠で僕を…
ああ どうか僕を王様にしないでください




3. バケツの花

水面の飛行士は羽を休めて
静かな午後を眺めていた
寄り添う幻は息をひそめて
裏通りでも文字通りでも

時を駆けた少女は言葉に遊ばれ
もしも花がないなら悲しみに染まりそうで
思い出して 今

遠く離れた君に会いたい
背中あわせの声は波に消えてゆく

沙羅双樹の影は肩にもたれて
楽しい日々をただ眺めていた

町の窓を並べて二人はジラソーレ
一度きりの空を思うように飛べたなら
思い出して 今

遠く離れた君に会いたい
優しいホームの風はめしべに触れている

道の端のバケツの中 揺れて可愛らしい
君はどこで何を思うのだろう 真っ白い花


4. シティ・アリス

穴だらけの空の下 風にさらわれて
涙の味を鼻に覚えた 俺は鳩になろう

街は通り雨 夢は瞳の前
君は理想の果てで ふと消えそうに笑った

何もない何かの音 耳を澄ませば
ちぎれかけた小指も繋がる 俺は鳩になろう

街は通り雨 夢は瞳の前
君は理想の果てで ふと消えそうに笑った
街はまだ透明 心は躍り出して
俺は理想の果てで 一人歌いながら




5. 架空の動物

Sunday
空の果て 肺で夢を見た
想いは派手に咲いて 白い炎のよう

Monday
体内時計を巻いて 世界を戻す
匂いは肌にさえ 未来を思わせて
新しい別れを誘うよ

冷えた喉を鳴らせば 遠い騒めきも止んで
蒼い空の庭から ほら 舞い降りておいで

今 夢が終われば 甘い風も流れて
さようならの背中 一人で飛び出しておいで


6. 斜塔

何も聴こえない 静かな国で
左目を閉じている 日なたの窓辺

赤い壁を照らした 白い月の空
昨日の悪ふざけを 思い出したまま
世界をぼうっと眺めた 斜塔の窓から
今はそっと忘れて 歌い踊りましょう

未来は遠い野道を かぼちゃの馬車で
揺れてまた斜めに 傾くのでしょう
世界をぼうっと眺めた 斜塔の窓から
今はそっと忘れて 歌い踊りましょう





7. 短刀

腰の短刀かっさらう 光る短刀かっさらえよ
腰の短刀かっさらう 腰の短刀かっさらう

腰の短刀かっさらう キセル街道 ケ・セラ・セラ
腰の短刀かっさらう 影の往来 三度目の構図
腰の短刀かっさらう 照らす太陽 ポストネバーランド
触りたくてしょうがない 触りたくてしょうがない

凛として 想像して
反応して めっかっちゃうぜ

街の背景かっさらう さらば憧憬 ケ・セラ・セラ
街の背景かっさらう 気分爽快 けった飛ばそう
街の背景かっさらう ほらお嬢さん カステラをどうぞ
話したくてしょうがない 話したくてしょうがない

凛として 想像して
反応して 飛んでいこう 

大空の彼方へ
イッツオールライト
もう魔法はいらない

腰の短刀かっさらう 腰の短刀かっさらう
腰の短刀かっさらう 腰の短刀かっさらう


8. イノセント

あなたの声を忘れた頃に
見慣れた街は景色を変えた
まだ遠い灯は消えない

揺れる想いは枝を離れて
言葉の奥で瞳を閉じた
まだ遠い灯は消えない

影は今 どこへ逃げただろう
花の色 空に漂う灰を染めて




9. タブンデラスキー

本当は曖昧なアイマイミーマイン
瞬間の心象はもうファーラウェイ
同じ夢の中


10. アオスジアゲハ

ありがとう言い忘れて 猫背の影を追いかけたけれど
ふやけたあくびの後 フラミンゴみたいな眠りをむかえた

春の香りが来て 僕の鱗粉をさっと払い落とすと
透けた羽の向こう側 失くした笑顔が風に揺られた

なぐさめないで
素直な言葉が顔をのぞかせては隠れるよ
あなたの優しさで呼吸をしているのに

なぐさめないで
素直な言葉が顔をのぞかせては隠れるよ
いつも楽しみにしている時間でさえ

今 嬉し涙の中を
泡のように舞い泳いでやっと気づいたよ
あなたの優しさで僕は呼吸をしていると




11. 肋かまし

油さんが脂こいて 最高だね
春の祭りがもうそこだよ
桜三本 揺れて千本 最高だね
ミルクこぼれて泣いていたよ 嗚呼

獏の群 夢の跡 最高だね
腹八分目に至ったようだよ
夕焼け林道 たまにロンドン 最高だね
日々は枕の裏で立ったよ 嗚呼

俺のアバラ(チョッピリがタップリ)
お前のアバラ(ヒッソリとピッタリ)
アバラ イバラ ウバラ エバラ 
オバラはもういない
俺モウ何モイラナイ
バッラバーラバラッバ
バラッバラーバラバッバ
セカイガコンガラガッタ
オタスケ オタスケ

サヨウナラ コンニチハ


12. やっほい

今日も愉快な朝だよ
体操していたら突然迷子になってしまったよ
森の小さな紅茶パーティー 
鼻も踊るよインザスチーム
砂糖が溶けたら歌うでしょう

やっほい やっほい 俺達
やっほい やっほーいほーい

大目に見たらまだ朝さ 
妖精日和の町は荷馬車で華やいでいるね
お洒落帽子はオーダーメイド 
俺の頭はアンモナイト
余計なことまで歌うでしょう

やっほい やっほい 俺達
やっほい やっほーいほーい

あらまあ もう朝じゃないわ 
この魔法も解けそうだね
蓑虫鼻からぶらりぶら下げて 
三十四円で正夢売ったら
いつかは本当の姿に戻って歌うでしょう

やっほい やっほい 俺達
やっほい やっほーいほーい




13.
エスタシオン

窓際 音を立てた
白い影は夢の中へ
あれからいくつの季節数え
積もる言葉 すくい上げて

見渡せば また同じ空 同じ風 時の流れ
誰の夢 今壊れそうな憧れを抱いて
僕らどこまでも歩いて行こう

花びら 色を変えた
新しいストーリー 繋げるように
これからいくつの恥をかけば
本当に優しくなれるのだろう

見渡せば また同じ空 同じ風 時の流れ
道の上 今壊れそうなお土産を抱いて
僕らどこまでも歩いて行こう