Wilton"Bogey"Gaynair

 on JAZZCRITIC VOL.65

ウィルトン・ゲイナーが英テンポに残した歌心にあふれた幻の名盤が復刻
Wilton"Bogey"Gaynair / Blue Bogey
(UK:Jasmine JASCD 608←Tempo TAP 25<#1-6>,Tempo EP EXA 103<#7>)
Recorded 26 Aug.1959 at London
Wilton Gaynair(ts)
Terry Shannon(p)
Kenny Napper(b)
Bill Eyden(ds)
1/Wilton's Mood
2/Deborah
3/Joy Spring
4/Rhythm
5/Blues For Tony
6/The Way You Look Tonight
7/Gone With Thev Wind
噂だけに終わっていた幻の名盤が復刻された。
幻の名盤などというものは、マニアの自慰行為的な収集癖の幻想的評価に過
ぎない事が多いのだが、これは拾い物。

ウィルトン・ゲイナーなどと言っても誰もご存知ないかもしれないが、同じ
ジャマイカンであるディジー・リースと同級生で、彼の薦めで1955年に欧州
に移住し、主にドイツで活動したミュージシャン。

コールマン・ホーキンスに影響されたと思われる、骨太で暖かい音色が実に
心地いい。録音状態もモノラル録音特有のナチュラルな響きが活かされてお
り良好。

しかも、自作曲(1,2,4,5)の出来が素晴らしい。 使い古された表現だが、歌
心に溢れているのだ。 (7)のような手垢にまみれた曲の解釈も実に洗練され
ており、その才能の豊かさに感心してしまった。
名盤ではないが、気軽に聴くことが出来る佳作、好盤としてお薦めしたい。
<29/Jan./2001>

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