MICHAEL KNEIHS

 ON JAZZCRITIC VOL.51

独MONSイチ押しの汎ヨーロッパ的ハードバップ・ユニットの好盤!
Michael Kneihs/QVINTESSENCE
(Mons MR 874 313)
Recorded 16-18,1999,rtvcmaribor,slovenia

Alexander Fischer(tp,flu)
Stefan Ollerer(ts,ss)
Michael Kneihs(p)
Alexander Lackner(b)
Dusan Novakov(ds)


1/Rituals
2/The Unexpected Return Of Allan
3/Our Theme
4/Body And Soul
5/Baccalaureat
6/So Long Marlin
7/Summer Hit
8/Between You And That Wall
9/If I Should Lose You
10/Aphrorismus
時折、バップの佳作を発表する独MONS RECORDSから「気」になる
作品が発表された。このMichael Kneihsについては何も知らない。
ネットはむろん平面媒体でも調べがつかなかった。名前とレーベル
から推測するとドイツ人なのだろうが、何故か録音場所がスロヴェ
ニア共和国となっている。またドラマーとテナーはスラヴ系の名前
だし、何やら汎ヨーロッパ同盟的なディスクなのだ。
1991年ユーゴからの独立の際に逸早く承認したドイツとの関係が生
み出したものなのだろうか、「気」になる。

内容は、アグレッシヴな側面とソフィスティケートされた側面がバ
ランスよく調和されており、モードの消化具合も非常にセンスアッ
プされている。年齢的にも若いのだろう、プレイに勢いがある。
しかし、気負いみたいなものは一切なく、アレンジでは老練さを感
じさるが「嫌み」はない。
スタンダードも(4),(9)がフューチャーされておりスケベ根性が見え
隠れするが、その解釈には誰もが愛着を感じるだろう。

MONSも力を入れている。今までに無いデジパック仕様とパッケージ・
デザインの重視から、それを読み取ることが出来るのだが、それだ
けプロダクション・サイドとしても優れた作品として位置づけてい
るのだろう。バップ・ファンなら「気」にして頂きたい。歴史には
残らないが、旬の音というものがあるとすれば、このディスクだと
推薦しておきたい。 

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