KLAUS WEISS

 ON JAZZCRITIC VOL.59

ジョン・シュローダーに注目したい好盤"Live at Opus 1"がタイトルを変えて復刻。
"CLIFFORD JORDAN meets KLAUS WEISS"
(S:JHM Records 3617)
Recorded live at Opus One,Vienna Austria,9 Feb.1987
Clifford Jordan(ts)
John Schroder(g)
Roberto Di Gioia(p)
Thomas Stabenow(b)
Klaus Weiss(ds)
1/Blue'n Boogie
2/Eye Witness Blues
3/Lush Life
4/Highest Mountain
5/L.A.Calling
6/Lover Man
7/Don't Get Around Much Anymore
8/Una Noche Con Francis
以前"Live at Opus 1"(Jazzkine Delea 11105)のタイトルでリリースされて
いたブツが、スイスからリイシューされた。正直言って典型的「のほほん」
ジャズなのだが、ギタリストのジョン・シュローダーがいい。
最晩年のクリフォード・ジョーダンに往年のプレイを期待するのは、失礼と
いうもの。フガフガとルーティン・ワークのようなソロを吹き流しているの
だが、一度シュローダーが加わると覚醒したかのようなソロをはじめるのが
面白い。御大、意地を張っているのだ。「まだまだ、ガキには負けられない
ぜ」と老骨に自ら鞭を打つ。
シュローダー君はと言えば、典型的なゲルマン・クールスタイル。しらりと
太いトーンを奏でる。その音色は、実に魅力的。
バンマスのクラウス・ヴァイスも知的に"したたか"なのだろうね。ソロイス
トを旨く転がす戦略性をリスペクトしたい。
ギター・フリークは、是非お聴き頂きたい。
<24/7/2000>




"KLAUS WEISS / GREEN SLEAVES"
(G:Phillips 843932PY→J:ATELIER SAWANO AS-004)
クラウス・ヴァイスが1966年に発表したピアノ・トリオによるトラッド・フ
ォーク&スタンダード集。当時のフォーク・ブームに乗じたメジャー・レー
ベルらしい企画物。グルダが主宰していたことで知られるウィーン国際ジャ
ズ・コンペティションでヴァイスが優勝した年にリリースされたことを考え
ると、尚更メジャーの商売臭が鼻につく。タイトル曲や「ドナドナ」など、
現在の耳で聞くと微笑ましいものがあるが、何故、澤野商会は復刻したのだ
ろうか?ピアノ・トリオは売れるからという答えしか見つからない。
<28/7/2000>

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