JOHN HANDY

 ON JAZZCRITIC VOL.54
 
KOCH JAZZ part1

ジョン・ハンディの1965年モンタレーにおける歴史的ライヴ名盤!
"JOHN HANDY / LIVE AT THE MONTEREY JAZZ FESTIVAL"
(US:KOC 3-7820-2)
Recoded live at the Monterey Jazz Festival,Sep.18 1965
John Handy (as)
Mike White(vl)
Jerry Hahn(g)
Don Thompson(b)
Terry Clarke(ds)
1/If Only We Knew
2/Spanish Lady
1965年に発売された此のディスクは、当時の時代背景を見事に刻んだ名盤。
1958年から翌1959年、そして1964年にチャールス・ミンガスのグループでプレ
イし、1964年のモンタレー・ジャズ・フエスティバルでのソロが高く評価され
たジョン・ハンディは、翌1965年に自己のグループで再登場する。
その時の記録が、このディスクに納められている。
無伴奏アルト・ソロからリズム・セクションが徐々に加わり、ジェリー・ハン
のギターが地を裂き、マイク・ホワイトのヴァイオリンが天空を舞う。それま
でのジャズには無かった独特のグルーヴ感に覚醒した聴衆が、怒濤のスタンデ
ィング・オベーションで応えるという47分。
激しくとも哀愁漂う甘美なメロディが、日本人の琴線を揺さぶるのだろう。暗
黒のジャズ喫茶で、陰鬱な青年達の心を掻きむしった1枚なのだ。

そして、このスタイルに影響されたのが英国の先鋭的なミュージシャンであっ
たことは間違いない。ブリテッシュ・プログレに於いてジャズにインスパイア
された幾つかのグループがヴァイオリンを導入したことや、クラシックとは異
相の「静から動へ」という構造が似すぎているのだ。
特にメル・コリンズとロバート・フィリップが目指したインプロビゼーション
のスタイルは、此処にあると断言する。

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