THE JAZZ CONVENTION

 on JAZZCRITIC VOL.62

イタリアのヤング・ライオン達がスケマに刻んだハード・バップの佳作。
THE JAZZ CONVENTION / UP UP WITH THE JAZZ CONVENTION
(I:SCHEMA SCCD 306)
Recorded 2,3&4 Jun.1997
Fabrizio Bosso(tp)
Gianluca Petrella(tb)
Giuseppe Bassi(b)
Fabio Accardi(ds)
Gaetano Partipilo(sax)
Stefano Bollani(p)
Ettore Carucci(p on #9)
1/Argento d'Africa
2/Modal convention
3/Mira
4/Team spirit
5/Memory of a dream
6/Unit 7
7/Amanda
8/Mr. Kenyatta
9/That's the way it is
10/Saluti dalla Penisola
今年6月に紹介した "SCHEMA SEXTET/Look Out(Schema)"に先立つ事3年前に
録音されていたTHE JAZZCONVENTION名義のスケマ・レーベル作品。

メンバーは重複するけれど、このディスクは纏まり過ぎていて面白くない。
全体的な出来は決して悪くはないし、聴いて損はしない。
しかし、「ワン、ツー、イエー」ではじまる冒頭曲をはじめプロデューサー
であるニコラ・コンティのブラジル趣味が出過ぎているのが、ひっかかるん
だよなあ。本人達は、ストレートなハード・バップをやりたいのに、オーバ
ー・プロデュースによって、メンバーがノリきれていない。弾けていないハ
ード・バップほどつまらないものはないよねえ。

それでも、お薦めしたいのは、マイナス要因を乗り越えようとするイタリア
のヤング・ライオン達の記録を無視は出来ない。歴史は変えられないという
一点にある。イタ公だからと言ってジャズ史から抹殺されては堪らない。

ファブリーツィオ・ボッソ(tp)も名門弱小レーベル Redからソロ名義のディ
スクを発表した。しかし、スイング・ジャーナルは輸入盤の囲みで済ますだ
ろうし、ジャズ・ライフも後藤誠が採り上げるという確証はない。ジャズ批
評が採り上げたとしても、その時は店頭から消え去ってるよなあ。

最後に、ジャケットの話しなんだけど、このブルーノートの5000番台の意匠
をモチーフにしたところが、可愛いんだよね、こいつら。
<17/Sep./2000>

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