GIL EVANS

 on JAZZCRITIC VOL.60

天才ビリー・ハーパーが参加したギル・エヴァンスの最高傑作!
"GIL EVANS / SVENGALI"
(US:Atlantic 1643→KOCH JAZZ KOC-CD-8518)
Tex Allen(tp except on 6)
Herb Bushler(e-b)
Joseph Daley(tb,tuba)
Bruce Ditmas(ds)
Ted Dunbar(g),
il Evance(p,e-p)
Susan Evans(per)
Sharon Freeman(french horn)
Hannibal=Marvin Peterson(tp on 6)
Billy Harper(ts,fl)
David Horowitz(syn)
Howard Johnson(tuba,bs,flu)
Trevor Koehler(bs,ss,fl)
Peter Levin(french horn)
Dave Sanborn(as)
Richard Williams(tp)
1/Thoroughbred
2/Blues In Orbit
3/Eleven
4/Cry Of Hunger
5/summerti me
6/Zee Zee

ギル・エヴァンスの最高傑作は何かと尋ねられた場合、躊躇無く「スヴェン
ガリであ〜る」と答えることにしている。

もちろん、定番的な名盤を否定しているわけではない。でも、このディスク
には徹底的に無視され続ける天才ビリー・ハーパーが参加、彼のオリジナル
が2曲<1><4>も採り上げられており、尚且つウェスの正統後継者であるテッ
ド・ダンバーが太く(時には繊細な)重厚なフレーズを鳴らしているという
条件が揃っているのだ。これを絶賛せずして、何に拍手を送ろうというのか!

否定する輩の根拠は、これも天才ウェイン・ホーヴィッツが弾くシンセにあ
るらしい。まあ、ガキのくせに「戦前の日本」を肯定する奴等と変わらんよ
なあ。その思考形態は!おそらく奴等はジョン・ゾーンも否定するのであろ
うよ。

話しを戻そう。他の曲もいいのだ。手垢にまみれた <5>だってギルのアレン
ジによって色鮮やかに再生しており、マイルズとの"PORGY AND BESS(Colum-
bia)" ヴァージョンより色彩感が増しているように思われる。ジョージ・ラ
ッセルの<2>もオリジナル "The Stratus Seekers(Riverside)"よりスタイリ
ッシュだ。
残念なのは、ハンニバルことマーヴィン・ピーターソンに元気がないこと。
まさかキメてたんじゃないだろうなあ。
<29/July/2000>

<momo>
邦盤復刻版が入手可能かどうかわからない。
このKOCH JAZZ盤も1988年に再発されているのに見逃していた。
世の中、そういうものですよね。

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