GEORGE RUSSELL

 on JAZZCRITIC VOL.62

再評価されるべきジョージ・ラッセルのデッカ盤5スポットライヴが復刻!
GEORGE RUSSELL / AT THE 5 SPOT
(US:VERVE/ELITE EDITION 088 112 287-2)
Recorded 20 Sep.1960
George Russell(p)
Al Kiger(tp)
David Baker(tb)
Dave Young(as)
Chuck Israels(b)
Joe Hunt(ds)
1/Sippin' at Bell's
2/Dance Class
3/Swingdom Come
4/121 Bank Street
5/Beast Blues
6/Moment's Notice
ジョージ・ラッセルというと馬鹿の一つ覚えのように、ビル・エヴァンスが
参加しているというだけで"New York New York(Decca)"ばかりが採り上げら
れているが、このディスクを見逃してはならない。

リード奏者が地味というか無名のために、相手にされなかったのだろう。
しかし、「これ、本当にファイヴ・スポットのライヴ盤かよ」というくらい
カッチリとしたジャズを聴かせてくれる。録音の状態も、当時としてはハイ
レベルに位置するものだと言っても過言ではない。

無名とはいえ、ソロにおける聴かせ処もたっぷりと用意されており、ラッセ
ルの名人芸的なアレンジの上でメンバー全員がプレイを楽しんでいる。
ビル・エヴァンスのトリオ加入直前のチャック・イズラエルの艶やかなベー
スも是非聴いて頂きたい。

このディスクが録音された同時期に、セシル・テイラーの"THE WORLD OF C-
ECIL TAYLOR"やチャーリー・ミンガスの"MINGUS PRESENTS",ジョン・コルト
レーンの"MY FAVORITE THINGS",ギル・エヴァンスの"OUT OF THE COOL"が録
音されているというジャズ史的な背景を考えると、このディスクはもっと再
評価されてもいいと思うのだが、皆さんは如何だろう。

<16/Sep./2000>

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