GEORGE ROBERT

 ON JAZZCRITIC VOL.58 

ストレート・アヘッド派の"良質な部分"のみが萌芽した「リラックスした」ライヴ盤。
"George Robert / inspiration"
(S:TCB 20852)
Recorded Live at the Chorus in Lausanne on 25 April 1999
George Robert(as)
Kenny Barron(p)
Rufus Reid(b)
Kenny Washington(ds)
1/Blues For C.T.
2/Mom's Song
3/Cannonization
4/My Man Kenny
5/You Don't Know What Love Is
6/Cruisin'
7/Dexter
8/East Of The Sun
ジョージ・ロバートの新譜は、リラックスしたライヴ盤。
こういうのを聴いているとパドル・ホイール周辺のミュージシャンのスキル
のなさを再確認してしまう。というよりプロデューサーの質的な問題かもし
れない。

ストレート・アヘッドなジャズの最も良質な部分が詰め込まれた此のディス
クは、チャーリー・パーカーもやっていた<8>と<5>のスタンダード以外は全
てオリジナルという志の高さ。そして、そのクオリティの高さも評価したい。
サイドはケニー・バロン、ルーファス・リード、ケニー・ワシントンと鉄壁。
自己のトリオ作品は、いつも凡庸なくせに、ホーンが絡んだセッションでは
俄然テンションが高くなるケニー・バロンという人も面白い。

1曲目に少しもたつくが、その後は一気に聴かせてくれるストレート・アヘ
ッド派向け推薦盤。


<memo>
ジョージ・ロバートは、スイス生まれ。バークリーに留学してフィル・ウッ
ズに師事、フィル・ウッズ・グループの同僚だったトム・ハレル達と双頭バ
ンドを1987年に結成してコンテンポラリーに幾つかの作品を残している。母
国のレーベルである TCBにも自己名義の良質な作品(現在3枚しか入手出来
ないようだが)を録音している。





"Voyage"
(TCB 95102)
George Robert(as),Dado Moroni(p),Isla Eckinger(b),Peter Schmidlin,(ds)

"GEORGE ROBERT QUARTET feat. CLARK TERRY / Back-Live at Q4"
(TCB 90802)
George Robert(as)
Clark Terry(flh),Dado Moroni(p),Isla Eckinger(b),Peter Schmidlin(ds)
上記2枚は比較的入手容易だろう。ジャケットはダサイが、ダド・モロニの
サポートもありストレートに吹ききっていて、実に爽快。
クラーク・テリーも枯れた味わいを聴かせてくれる。

GENERAL INDEX
RECOMMENDS TOP