ARTHUR BLYTHE


 on JAZZCRITIC VOL.56
 
KOCH JAZZ part2

ロフトジャズの総決算として誕生したアーサー・ブライスの最高傑作。
ARTHUR BLYTHE / ILLUSIONS
(Columbia JC36583→KOC CD 7869)
Recorded 1980,CBS Recording Studio,NY
Arthur Blythe(as)

<Tracks,1,3,5>
James "Blood" Ulmer(g)
Abdul Wadud(cello)
Bob Stewart(tuba)
Bobby Battle(ds)
<Tracks,2,4,6>
Fred Hopkins(b)
Steve McCall(ds)
John Hicks(p)
1/Bush Baby
2/Miss Nancy
3/Illusions
4/My Son Ra
5/Carespin' With Mamie
6/As Of Yet
ロフト・ジャズ・ムーヴメントのなかで最も自己の美意識を鮮明に表現しよう
としたのがアーサー・ブライス。

ヴィブラートを効かせた漆黒のヴァイブレーション・ミュージックに、破綻を
みることはない。 それどころかR&Bが出発点であるアーティスト特有の「コブ
シ」フレーズは、実にキャッチー。彼が、何故「フリー」にカテゴライズされ
るのか理解出来ない。

この"ILLUSIONS"では、冒頭の  "Bush Baby"におけるジェームス・ブラッド・
ウルマーの刻み奏でるギターの圧倒的なグルーヴ感に魅了される。
この一曲だけでも聴いて頂きたい。ジャズが維持しなければならないブラック
ミュージックの美しい結晶が、そこに輝いている。

また、全6曲のうち3曲で、ジョン・ヒックスが古典的なピアニズムによって
サポートしておりコンサーヴァティヴなジャズ愛好家の方にもお薦めしたい。

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