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2003/7/6
ワークショップin MESAR HAUSレポート

メーザーハウスでのランドゥーガ・ワークショップ

日時 : 7月13日(日曜) の四時間(12時-4時)
場所 : メーザーハウス6fボーカル用スタジオ
天気 : 薄曇

シンプルに三段階で進んでいった
一段階として、二人で「会話」する。
a奏者がある長さの音を出した後でb奏者がそれに続く。これを繰り返す。
二段階は一段階の応用。
a奏者が音を出し、そのあとでb奏者が音を出した後でまたa奏者が絡む。
このとき必ず休憩(音を休む、の意味の「休み」)を入れること。
三段階ではに二人の奏者という枠から「全員」の参加
ここでも、四六時中音を出し続けるでは無く、休憩を入れて、また音の絡みに参加す る。
ここでいう「休憩」は ということを改めて問いただす効果が得られる、音を出さない勇気を得る、重要なポイントになります。
シンプルかつ機動性(多人数では無かったため)、かなり密度の濃い演奏が「体験」 出来たセッションとなりました。
記 江澤 克彦

-呼吸・休む・複眼的にみる-

Reported by Masahiko Tanaka (wb)

<set 1>

初めての方も居られるので最初の方からと佐藤允彦師範からlecture。
即興演奏でお互いに音をやりとりして固く云えば音楽を,柔らかく云えば遊ぶ,とい うことを考えた時に,今までやってきた音楽を全部1回やめて,固有の云い回しをば らして1個の音の処まで還元して考えてみるというのが基本的な考え方。
意思を伝えるのに単語,文章,文節,そこの辺りまで行くと,この人は何を考えているのか判る。 全部ばらせと云っても音楽上の遺伝子みたいなものまではばらさなくていい。
ただ音楽上の方法論みたいなものは押しつけない。

単語:
強い短音,弱い短音,高い音,低い音がいくつか集まって単語になる
演奏#1:
音が4,5個集まった自分の単語を13名で回す
演奏#2:
今のような単語を3つ,4つ集めて,一息の半分位で云える文章を回す。

文節を作るのは一番難しい。どういうことを云いたいのかが明確になっていた方が良 い。たまさか,イマジネーションが研ぎ澄まされていたり面白かったりすると芋ずる 式に云いたいことが出て来る。

演奏#3:
1センテンスを5-6個,呼吸にしたら2呼吸か3呼吸を目安に回す
演奏#4:
次の人は,前の人に無かったもの,前の人と違う状態を回す
演奏#5:
今度は前の人がやっている中で面白いことを引き継いで回す
演奏#6:
前の人から発想の出発点を貰ったら,変わった状態にして渡す
演奏#7:
2人1組で今の状態を2往復位(含.宿命の対決)

相手が演っているのを聴いて,反応したい瞬間があったら入る。入って来たら云いた いセンテンスは一応切って退く。ここで空いていることが大切。空いていることによっ て,その人が思っていることが,こちら側に通じる。基本になるのは呼吸。フレージ ングは息をはいてついてもう1回はいて…。

演奏#8:
2-3分目処で2人1組混合セッション。

スタンスは何でも良い。乗ってやろう,破壊してやろう,賛成でも反対でも。

<set 2>

異種格闘技。2人の世界が何か出来たら,そのまま行って良いことにする。そのうち, こんなことをしていて良いのだろうか,どちらか反省の念に駆られた方はやめる。や めるには勇気が要るが,うまくやめられた方は変わり易い。相手の演っていることを 見ながら休んで,複眼的に,今奏っていることと正反対,対局を考えてみる。それと, 時間が来たらタオルを投げ入れるので,すぐ止めなくても良いけれど何かで終わらせ る。

演奏#9:
2人1組,叩き物は2人指名可能で一回り。

今の状態で,全員が好きな時に自分の他に1人か2人何かやっている人を見付けて交信 する。自由に休んで,自由に参加して良い。但し,所属を替える時は必ず休業期間を 置く。ひとつの会社に居る時に次を探すのじゃなくて,退職届を出して失業保険を貰っ て次を探す。継続しながら世界に通用する会社に変えて行っても良い。休むことに躊 躇せず,年中やろうと思わないで。

演奏#10:
全員で演奏。

しばらくした処で師範からbreak。失業保険をもっとしっかり取るように。
積極的に休暇を取って,自分が次にやることは何なのか考える時間を。
自分のために,違う発想があるだろう,それを考えるために休む。

<set 3>

充分な休養を取って,復帰後は新しい気持ちで,皆さんの良識でゆっくりお楽しみ下さい。

演奏#11:
岡山で赤田氏との音録りを終え,駆けつけた渡邉馨番頭も加わり総勢15名。 声のrandooga風の一瞬も交え,瞬く間の40分で予定の16時となりworkshop終了。

<after session>

いつもの池尻大橋の蔵元で打ち上げ。師範から「今日は割とintelligentだったね」 というご講評を頂きながら,落語の話から「session地獄」のご披露もあり,楽しく 夜は更けました。

<感想>

今回は久々のwork shop参加で,ただただ弾くことに気が行って途中興奮してか眼鏡 を飛ばしたりで焦りました。思えば「呼吸」が駄目で息をしていなかったのではない かと反省しきり。「呼吸・休む・複眼的にみる」は印象的かつ自分にとって貴重でし た。これ,日々の生活にも当てはまりますね。


最終更新 2003/08/18
ランドゥーガ研究会 http://sound.jp/randooga/index.html