愛した記憶

                作詞:両国みちる

雪の降る音に耳を澄ます
静かに世界が消えていく
夜の片隅で影を映す
琥珀がグラスで揺れる

遠い日に 遥か彼方と
思った道は
騒がしい街の裏へと
続いていた

  抱きしめた温もり
  胸に残る
  ただひとつの
  愛した記憶



朝になる前にそこへ行こう
錆びてる時間を軋ませて
芯に染み込んで熱く包む
香りが呪縛をほどく

ありのまま 肌に刻んだ
癒えない傷も
ほとばしる夢のせいだと
気付いたのさ

  涙では濡れない
  奥に沈む
  ただひとりを
  愛した記憶