雨の日と月曜日は
Carpenters
RDOYA
COLLECTION 1988-1997
これぞ!!英語の発音を覚えるならお手本とも云えるべき、美声のカレンの歌声。若くしてこの世を去ったカレンの数々の名曲が今も心をときめかします。 カレン・カーペンターの素晴らしい歌声と、兄リチャードのアレンジの才、そしてロジャー・ニコルス、レオン・ラッセル、バート・バカラック=ハル・デイヴィッドといった名ソングライター達によるプロフェッショナルな楽曲が融合して生まれた「70年代の夢」的ポップスの宝庫。日本のみでリリースされたベストセラーCD『青春の輝き〜ベスト・オブ・カーペンターズ』は、誰もが一度は耳にしたことのあるヒット曲がぎっしり詰まってます。何種類か出ているベスト盤ですが、日本人的には本作がベストな選曲。CMソング等、一度は聴いた事ある有名な曲から、あまり知られていないが、実は名曲、というものまで全22曲収録。どれも珠玉の名曲揃いだ。カレンのどこまでもピュアな歌声は、感動を忘れた現代人の心の奥底に深く染みこみます。
雨の日と月曜日は
独り言を言いながら
自分がふけた感じがして
この場から逃げ出したくなるときがあるの
何事も自分にピッタリこなくて
時間つぶしをしながら
渋い顔をするしかなくて
雨の日と月曜日はいつも気がめいるの
今取り付かれているのは
憂鬱と呼ばれていたもの
別にほんとに悪いことがあるんじゃなくて
自分のいるべき所にいないと感じてるだけ
歩き回りながら
独りぼっちのピエロになった気分
雨の日と月曜日はいつも気がめいるの
変だけど私はいつも あなたとここで一緒になるみたい
誰かが私を愛してくれるってステキ
変だけどそれしかすることがないみたい
私が感じていることは
以前にも現れて消えていったわ
それを詳しく言う必要はないでしょ
私達は何のことだか分かっているんだから
時間つぶしをしながら
●カーペンターズ(Carpenters) ●リチャードとカレンの兄妹デュオグループ。デモ・テープがハーブ・アルパートの耳に止まり、1969年4月、A&Mと契約。11月、アルバム"OFFERING"(のちに"TICKET TO RIDE"に改名)でデビュー。セカンド・シングル「遥かなる影"CLOSE TO YOU"」が全米トップ1となる。
グラミー賞3回受賞。トップ・スターとなったが、リチャードの睡眠薬中毒、カレンの拒食症と、70年代後期以後の実生活はあまり幸せとは言えなかったかも知れない。 1983年にカレンが死去し、グループの活動はなくなったが、リチャードはその後もリミックスや未発表音源のリリース等、カーペンターズサウンドを守り続けている。カレン・カーペンターはポップ・ミュージック界で最も悲しげな声をもっていた――と言えるのではないだろうか。メランコリックなムードをたたえたミュージシャンの先駆けとして活躍し、その落ち着き放っていながらも感傷的な歌声は、兄・リチャードの隙のないアレンジやバート・バカラックの瑞々しいポップ作品と見事なマッチングを誇ったのである。 派手で手軽な音楽が独占していた70年代のチャートに、彼らの美しく切ないナンバーが席巻――耳の肥えたリスナーの心をカーペンターズは絶大に癒した。バラエティに富んだ音楽性も大きな魅力で、兄妹で見事なハーモニーを聴かせるレオン・ラッセルの名ラヴ・ソング「スーパースター」や、自ら作曲した「トップ・オブ・ザ・ワールド」の独特な倦怠感や透き通るようなムードは唯一無二のものである。また、アップテンポなナンバーでもどこか寂しげな雰囲気を感じさせるのは、カレンの至宝の声があってこそだろう。
残念ながらカレンは拒食症との長年にわたる闘いに負け、83年に32歳の若さで他界――。しかし、ここ日本でも幾度となくリヴァイバル人気が再燃し、彼らの音楽がまぎれもなくエヴァー・グリーンであることを証明している。
●カーペンターズ ユニバーサルのサイト