Tips

参考までに、思い付くところを紹介してみます。

切裁ち線(切断ガイド)について
ミシン目を入れる
用紙の紙質
盤の中心付近
印刷済みの盤を乾かす(CD干し台の製作)
●表記する各種データについて

●切裁ち線(切断ガイド)について

ジャケット等を切り出す場合、種々のテンプレート等ではトリムマークと呼ばれる切断のためのガイドが4隅に見受けられますが。物差しを当ててカッター等で切る場合、マークに沿って紙を切り離してしまうと、次に切るためのガイド線が一緒に切り離されてしまうため、途中で刃を抜いて次の断ちに移行しなければならず、神経を使いますし能率がよくありません。

上の図に見られる黒塗り方形は、私が切断のガイド用に考案したもので、2個の方形を切り出したい領域の隅、外側2方向から囲む形に配置します。こうすると、切り落とす順番によらず、切断のガイドを失うことがありません。4〜5枚の製作であっても、能率に大きく差が出ます。
マークより心持ち内側に刃を入れるのがコツです。


●ミシン目を入れる
「ミシン目」を入れると、折り目がスッキリし、格好よくできます。以下のようなディスクカッターを使うと直線のミシン目をある程度正確に入れることができます。もちろん本来カッターですので、直線も切れます。カッターナイフで切るのより切り口が奇麗です。

↑写真は「B5用サイズ」のディスクカッターです。B5の用紙が加工できれば用が足りるので「B5用サイズ」を買いましたが、B5の用紙を加工するには最低でもA4用サイズ(以上)のカッターでないとまったく能率があがりません。それなりに高価な買い物だっただけに、たいへん後悔しております。

←直線のガイドレール上をスライドするディスク刃の装着部分

←ミシン目用のディスク刃(錆びております)

*ちなみに、ミシン目を入れられるカッターに←こういうのがありますが、使ってビツクリ。物差しをあてても、とてもまっすぐに切れません。買ってソンしました。


●用紙の紙質
インクジェット用紙を使えば、色彩的にも内容的にも多様な表現が可能ですが、もっとカンタンに品位の高いジャケットを作る方法として、画材屋/文房具屋等で扱っている種々の用紙から切り出す方法があります。洋紙・和紙、等等色も質感も様々なものがあり、最低限タイトル文字とディスクロゴマークを入れるだけで非常に洗練された仕上がりになる・・・場合もあります。色々な紙を見ていると、他のアイデアが思い浮かぶこともあります。訪ねてみられることを強くお勧めします。

←「レザック(皮目調)」という紙を使った例。

←同上、印刷はインクジェット。印刷の色指定はマゼンタ100%にしました。
この手の紙はインクがひどく滲みますし、いわゆるカラー印刷は適しません。単色印刷で飽きのこないデザインが要求されます。


●盤の中心付近(クランプエリア)
普段あまり意識しませんが、盤の中心部にはメーカーや品種によって様々な表情があり、この部分の様態を考慮に入れないと、せっかくの盤面デザインが「案外映えない」ことにもなります。この部分はネット通販の商品サンプルでは大抵は判別不可能ですし、店でもパックされていると見えません。私はすごく気になるのですが、みなさんは如何でしょう?。

通常盤には、内径35ミリ付近に溝のあるタイプとないタイプ、DVD-Rの場合リブの有るタイプとないタイプがあります。また軸穴周辺の樹脂が透明のものと、すりガラス状に曇っているもの、その他何らかの意匠が施されたものもあります。またそこはメーカーがロット管理コードを刻印する場所にもなっており、メーカーにより、インクで黒々と印刷されているもの、目立たないように刻印されているものなど、実に様々です。

↑微妙に曇りのある透明タイプ。太陽誘電のSYタイプです。35MM周回付近にミゾがあります。For Sample~の文字は私が印刷したものです。

↑透明タイプ。これも35MM周回付近にミゾがあります


↑こちらも透明タイプ、35MM周回付近溝あり。クランプ穴の際に管理コードの刻印があるタイプ。そのぶんデザイン上の制約が少ないです。


以下はDVD-Rのサンプルで紹介します。


↑白でまだら模様がみえるDVD-R。管理コード?も目立ちます。盤35mm周回部に微細な凸があるため、凸の周りで不如意にインクの乗らない部分ができてしまいます。値段が安かったのでネット通販で買いましたが届いてアレレ。です。個人的には、こういうディスクは市場から駆逐したいです。


↑太陽誘電のRD-47SY。43mm付近に特有のラインがあります。この盤は生産完了廃盤になりました。


↑国産DVD-R盤。フラットタイプ。上品なかんじで気に入っていたのですが生産完了廃盤になりました。


↑すりガラスのような曇りがあるタイプのDVD-R。35mm周回付近は光沢のないシルバー地でリブがあります。


●印刷済みの盤を乾かす(CD干し台の製作)
インクジェット盤面印刷は、インクが乾くのに非常に時間がかる場合があります。当然「干す」ことになりますが、複数連続印刷した場合何枚も平に並べると場所も食いますし、ホコリが付いたりしていいことはありません。シルク印刷も同様です。そこで、当方では押しピン(商品名=プッシュピン)を使ってそれにひっかけて乾燥しております。適当な大きさの板の両面にピンを打ち込めば限られた面積で凄まじい数のCDを干せます。ピンは100個入り95円(税別)でした。

↑どうです? 板のまんなかに穴がありますが、これも秘策のひとつなのです。養蚕の用具に「回転まぶし」ってあるのご存じ・・・、ないですよね。あの要領です。

現在はUV硬化インクを用いているので、出番はありません。


●表記する各種データについて
CDに限ったことではありませんが、CDが「記録」である以上付随する印刷物に間違いは禁物です。特に演奏にかかわった人の表記に漏れや間違いがあると、失礼にあたるのは勿論ですが、そのCD自体の存在価値を損ねてしまいます。
たとえば音楽の場合、一般に以下のような事項を挙げることになります。
●曲名(文字表記については楽譜を参照するのがよいと思いますが、ない場合はJASRACのサイトの曲名検索から調べるとよいと思います。
●作曲者
●作詞者(「詞」と「詩」を区別する場合があります。楽譜と同じにします)
●訳詞者(訳詞/詩の場合と、訳にとらわれず詞を付ける「日本語詞/詩」の場合があります)
●編曲者
●指揮者
●合唱指揮者(合唱とオーケストラの曲の場合、入れる場合があります)
●コンサートマスター(あまり入れる例はありませんが、特段の事情がある場合に入れることもあります)
●演奏者/グループ
●共演者(とび入りで演奏に加わった人を落としやすいです)
●伴奏者(楽器の名前とあわせて表記します)
●独奏者(楽器の名前とあわせて表記します)
●独唱者(一般にソプラノ/メゾソプラノ/アルト/テノール/バリトン/バス等の声部を付記します、不明確な場合もあります)
●同じ楽器のデュオないしトリオ(程度)の場合、Left Channel=○○, Center〜=○○, Right〜=○○ 等と書く場合があります。
●楽器の持ち替えがあった場合、チェック漏れがおきやすいです。
●その他(アナウンサー、ナレーター、司会者、とにかく、有意の「音」を出した人は網羅するか、一律不掲載とするか、定まった方針が必要です)
●多くの曲目を入れる場合、それぞれの曲についてチェックする必要があります。

録音データ
●最低でも時期と場所は入れる場合が多いようです。
●ディレクター、エンジニア、使用録音システム、を入れる場合もあります。
●スタジオ録音とライブ録音のトラックが混在する場合、ライブ録音のトラックにライブ録音である旨の表記を加えるのが普通です。
●過去の録音を音源とした場合、音源の種類(と製作プロセス)を入れる場合もあります。

その他
●装丁のデザイナーや写真家、メイキャップアーティスト等の表記をする場合もあります。
●そのCDがCDDA規格に準拠した様式で書き込まれたオーディオCDの場合は、CompactdiscDigitalAudioのロゴを入れるのが普通です。

参考例=2台ピアノのコンサートのCDレーベル

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