golden__wire さん監修 ポリスの「アルバム未収録」 ENGLISH PAGE

 

ポリスのアルバム未収録曲は、93年に発売された4枚組CDボックスセット『Message In A Box』で殆どの曲を聴く事が出来ます。

但し2000年にレコード会社のミスで、お蔵入りになっていた「De Do Do Do, De Da Da Da」の86年テイクが誤ってベスト盤に収録され、物議を醸し出しました。 ここではこの「De Do Do Do, De Da Da Da」や、「Don’t Stand So Close To Me ‘86」等のリテイクものは、オリジナルヴァージョンとは別曲として扱います。

 

1977年

1. Fall Out

記念すべきデビューシングル。 オリジナルギタリストのヘンリーはギターソロのみで残りはスチュワートが弾いている。 自主制作(後にI.R.S.の一部となる)のIllegalレーベルより発売。 その後各種オムニバス盤に収録されるが、主なものを挙げると、伊盤『Punk Collection』、米盤2枚組『I.R.S. Greatest Hits Vol. 2 & 3』、日盤『I.R.S. Greatest Hits』、蘭盤『Illegal Greatest Hits』等。 CD時代になると、最初は英盤オムニバス『Terrorist Generation』、米盤オムニバス『Kill Your Radio』でしか聴けなかったが、93年に『Message In A Box』及び同ボックスの米プロモダイジェスト編集盤『Selections From Message In A Box』に収録された。 スチュワートの作品。

2. Nothing Achieving

デビューシングル「Fall Out」のB面曲。ギターはスチュワートによるもの。(実質この曲はスティングとスチュの2人による演奏である。) スチュワートと兄のイアンの共作。 アナログでは、このシングル盤以外には収録したものは無いが、CDでは、『Message In A Box』の他、I.R.S.の設立10周年記念オムニバス盤『These People Are Nuts !』に収録。尚このオムニバス盤は当初日本でも発売が予定されていたが、なぜか事前に中止になった。

 

1978年

1. Dead End Job

英盤シングル「Can’t Stand Losing You」、米盤シングル「Roxanne」のB面曲。 その後80年に出た英限定6枚組シングルセット『Six Pack』(日本にも10,000セット限定輸入)、87年に日本でのみシリアルナンバー入りで10,000セット限定発売された10枚組シングルボックスセット『The Police Box』に収録。 CDでは、『Message In A Box』に収録。 当初はジョン・ケイル(元ヴェルベッド・アンダーグラウンド)のプロデュースによりシングルで発売される話もあった曲である。 スティングとスチュワートの共作であるが、『Six Pack』ではメンバー3人の作品としてクレジットされている。

 

1979年

1. Landlord

シングル「Message In A Bottle」のB面曲。 『Six Pack』にも収録された。 尚、米盤シングルのB面に入っている同曲は、オムニバス盤『Propaganda』からカットされたライヴ・ヴァージョンとクレジットされているが、実際針を落として聞こえてくるのは、他国と同じスタジオ・ヴァージョンである。 CDでは、『Message In A Box』に収録。 スティングとスチュワートの共作。

2. Visions Of The Night

シングル「Walking On The Moon」(英盤は12インチシングルも存在する)のB面曲。 また、仏盤プロモオムニバス盤『Rock Of The 80’s』や『Six Pack』、『The Police Box』にも収録された。  CDでは、『Message In A Box』に収録。 「Dead End Job」同様、当初ジョン・ケイルのプロデュースでシングル発売される話もあった曲である。スティングの作品。

 

1980年

1. Friends

英・日盤シングル「Don’t Stand So Close To Me」、米盤シングル「De Do Do Do, De Da Da Da」のB面曲。 アンディの作品。 『The Police Box』にも収録され、CDでは、『Message In A Box』に収録。

 

2. A Sermon

英盤シングル「De Do Do Do, De Da Da Da」、米盤シングル「Don’t Stand So Close To Me」のB面曲。 スチュワートの作品。 CDでは、『Message In A Box』に収録。 

尚、「Dead End Job」からここまでの全ての音源(「Friends」を除く)は、初期(『Outlandos D’Amour』期、もしくはそれ以前)の録音である。

 

1981年

1. Shambelle

英盤シングル「Invisible Sun」、米・日盤シングル「Every Little Thing She Does Is Magic」のB面曲。 初版の英盤のレーベル面には誤って「Shamelle」とクレジットされていた。 CDでは、『Message In A Box』に収録。 アンディ作によるインスト。

2. Flexible Strategies

フリージャズ風のジャム・インストであるが、シングルのB面用としてわざわざレコーディングされたもの。 英盤シングル「Every Little Thing She Does Is Magic」、米・日盤シングル「Spirits In The Material World」のB面曲。 『The Police Box』にも収録され、CDでは、『Message In A Box』に収録。 メンバー3人の共作。

3. Low Life

スティングのLast Exit時代からの楽曲。 共同プロデューサーのクレジットがナイジェル・グレイであることから、この曲は『Zenyatta Mondatta』時期の録音の可能性が高い。 英盤シングル「Spirits In The Material World」のB面曲。 CDでは、『Message In A Box』に収録。

 

1982年

1. How Stupid Mr. Bates

メンバー3人の共作によるインスト。 サントラ盤『Brimstone & Treacle』に収録。 CDでは、『Message In A Box』に収録。 実際映画で使われたヴァージョンとは異なる。

 

2. I Burn For You

スティングのLast Exit時代からの楽曲。 この曲も『Zenyatta Mondatta』時期の録音と言われる。 サントラ盤『Brimstone & Treacle』に収録され、その中からのプロモーションとして米盤12インチシングルも存在する(B面はスティングの「Only You」)。 その後英・日盤12インチEP『Wrapped Around Your Finger』にも収録され、CDでは、『Message In A Box』や、スティングの日本独自のコンピレーション企画盤『At The Movies』にも収録。

 

3. A Kind Of Loving

メンバー3人の共作によるインスト。 サントラ盤『Brimstone & Treacle』に収録。 CDでは、『Message In A Box』に収録。

 

1983年

1. Truth Hits Everybody (‘83)

英盤限定ダブルパックシングル「Every Breath You Take」のボーナスディスクのA面、及び蘭盤シングル「Synchronicity U」のB面に収録。 レーベルのクレジットはremixとなっているが実際は、78年のオリジナル・ヴァージョンをリミックスしたものではなく、完全な新録である。 ドラムは打ち込みで、全体のテンポもかなりスローに仕上っている。 現在これはCD化されていない。

 

2. Murder By Numbers

現在では当たり前のようにCDの『Synchronicity』に収録されているが、アナログ当時はアルバムには収録されておらず、カセット、CDのみのボーナス・トラック扱いであった。 本来はシングル『Every Breath You Take』のB面曲である。 詩はスティング、曲はアンディの作品。 アナログでは米プロモ12インチEP『Wrapped Around Your Finger Plus The "B's"』や『The Police Box』にも収録。 CDでは、『Synchronicity』の他、『Message In A Box』やスティングの『At The Movies』、日盤プロモオムニバス『Polydor Bow Wow ! Radio On Air Vol.4』にも収録された。

 

3. Someone To Talk To

英盤シングル「Wrapped Around Your Finger」、米盤シングル「King Of Pain」、日盤シングル「Synchronicity T」のB面曲。 アンディの作品でヴォーカルも彼によるもの。 英・日盤12インチEP『Wrapped Around Your Finger』及び、米盤プロモ12インチEP『Wrapped Around Your Finger  Plus The "B's"』、更には『The Police Box』にも収録。 CDでは、『Message In A Box』に収録。

 

4. Once Upon A Daydream

シングル「Synchronicity U」のB面曲。 英、日では12インチも存在する。 詩はスティング、曲はアンディの作品。 CDでは、『Message In A Box』及び米プロモ・ダイジェスト盤『Selections From Message In A Box』に収録された。

 

1986年

1. Don’t Stand So Close To Me ‘86

86年発売の初のベスト盤『Every Breath You Take - The Singles』に新曲として収録されたリテイク。 シングルにもなり、7インチ、12インチ共に存在する。 現在は『Every Breath You Take - The Classics』に収録されている他、『Message In A Box』にも収録。 但しヨーロッパ及び日本で発売された当ボックスに収録されている同曲はダンス・ミックスの方であり、通常のヴァージョンは米盤のボックスに収録されている。

 

2000年

1. De Do Do Do, De Da Da Da (’86)

ベスト盤『Every Breath You Take - The Classics』のデジタル・サラウンド盤(DTS仕様盤)が2000年にアメリカで発売されたが、こともあろうにお蔵入りだった86年のローリー・レイサムのプロデュースによるリテイクが誤って収録された。 クレジットはナイジェル・グレイによる80年のオリジナル・ヴァージョンとなっているが、実際収録されているのは紛れも無く86年の新録である。 「Don’t Stand So Close To Me ‘86」同様、オリジナル・ヴァージョンとはアレンジが全く変っており、サビのアカペラで曲は始まる。スチュワートのドラムも打ち込みである。 ミスで収録されたものなので、現在出回っているセカンドプレス以降のDTS-CDにもこのテイクが収録されているかどうかは不明である。

2. When The World Is Running Down (You Can't Go Wrong) - as Different Gear vs. The Police

これはいわゆるリミックスなので別ヴァージョンの項で扱っているが、原曲からタイトルが変わっている事や、名義もDifferent Gear vs. The Policeとなっている事から、新たな新曲という扱いも出来るので、ここでも取り上げておきます。 元々この曲はアルバム『Zenyatta Mondatta』に収録されていた「When The World Is Running Down, You Make The Best Of What’s Still Around」をリミックスしたものが、DJホワイトレーベルで出回ったのが始まりである。 ところがクラブシーンでこのリミックスが予想以上に大当たりした為、マイルス・コープランドはこれを見逃す筈もなく、自身のレーベル系列であるPaganと契約させ正規に発売するに至る。 同名12インチ(Pagan 039)(‘00)、及びCDマキシ(039 cds)、あるいは映画『Red Planet』のサントラ盤等で聴く事が出来る。 

この種には当然つきもののミックス違い等については、別ヴァージョンの項を参照して下さい。