disc review : I to L


RESTORATION OF CULTURE AFTER GENGHIS KHAN / JUPITER AFFECT

ORANGE SKY / CD / 2003

80年代前半よりThree O'Clockなどで活躍してきたMichael Quercio率いるバンドJupiter Affectの2ndアルバム。Three O'Click期の瑞々しいギターポップを期待していたのですが、あれから20年も経っているだけに同じことを続けているわけもなく。例えるならば、Matthew Sweetの"100% FUN"のような感触。いい具合に枯れたメロディを、程よいパワーポップサウンドに乗せて歌い上げている。ただこのバンド唯一なのが、Michael Quercioの声。彼が歌っているから買う、という昔からのファンも少なくないのでは。昔と変わらず、未だ変声期を迎えてないんじゃないかと思うようなかわいらしい声で歌っています。Tr.2の"GENGHIS KHAN BLUES THEME"は、VELVETCRUSHの影がちらちらする爽快なメロディの名曲です。Tr.10〜Tr.12の、後半畳み掛ける展開も素敵。アナログもあります。(Marr)[2003.10.07]

GOODBYE SUSANNNE / LABRADOR

DIVINE-RECORDS / CDS / 2002

Apricot Recordsのコンピレーションにも参加していたデンマークの打ち込みユニット、Labradorの1stアルバム。フレンチを基調にしたStars、Club8といった感じ。Tr.9"Change Of Mind"はパパヤコーラスから始まるテンポ良い曲。HarvardとかMansfieldといったアーティストが持つ、エスカレーターテイストと言うんでしょうか、そんなオシャレな曲。続くTr.10"Goodbye(Susannne)"も強烈。NewOrderを思わせる陰鬱な打ち込みサウンドから覗かせる美しいメロディラインが秀逸な曲。サビで一気にホーンとキーボードが入りメロディが開放される様は、雨雲が一気に晴れて太陽の光が差し込んでくる風景を想像させて、爽快極まりない。前述したStars,Club8が好きなら間違いなく愛聴できる一枚。(Marr)[2003.07.28]

MAKE IT ALL RIGHT / THE LEGENDS

LABRADOR / 7" / 2003

Acid House Kingsのヨハンが中心となり2003年1月に結成されたバンド、The Legendsのデビューシングル。アップテンポなリズムとノイジーなギターの中で歌われる、Acid House Kings譲りのキャッチーなメロディ。C-86ムーブメントを意識して作ったというだけはあるナイスギターポップです。Lazy期のMy Bloody Valentineを思い出せば、このバンドがどんな音を出しているのか想像するのは簡単。ジャケットは、labrador 7" single club統一のものとなっています。ギターポップ好きは今後も要チェック!(Marr)[2003.05.25]


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