disc review 200311.


IN A PLACE OF SILVER EAVES / AEROSPACE

LABRADOR RECORDS / LP / 2003

元SHERMANSのTOBY THORSEN率いるスウェーデンのバンドAEROSPACE、1stアルバムから2年ぶりにミニアルバムをリリース。以前よりも格段に元気に暴れまわってくれてます。前作でやったソフトロック的アプローチは影をひそめ、SHERMANSやTIME LODGERS、THE TABLESを思わせるピュアで一直線なギターポップに立ち返った印象。アップテンポな曲はひたすら楽しく、ミディアムテンポな曲はAEROSPACEお得意の極上メロディ極上コーラスで泣かせてくれます。アップテンポの曲も楽しくていいけど、AEROSPACEの真骨頂はやっぱりTr.2"My Love Don't Care About Time"のような聴かせる曲ですね。最後のTr.6"Debutante Love Affair"ではThe Coralと聴き間違えるようなドサイケなギターフレーズでかっとばす妙にかっこいい曲をやっていて、AEROSPACEの新境地を見せ付けられた気分。このアルバムの個人的ベストトラックはこの曲だ。オフィシャルで試聴できないのが残念。是非聴いてもらいたい。とりあえず前作がお気に入りなら安心してお買い上げ。ポップさがより増して、前作よりも聴きやすくなってると思います。 (Marr)[2003.11.21]
[2003.12.20追記]オフィシャルサイトで全曲試聴可能になっています。

WER HAT ANGST VOR VIRGINIA JETZT! / VIRGINIA JETZT!

MOTOR / LP / 2003

既にジャーマンギターポップの新たなヒーローになりつつあるVirginia Jetzt!待望のフルアルバム!シングルで見せた実力の片鱗は間違いではなかったと確信させるようなハイレベルの仕上がりで大満足!ロマンティックなオルガンとストリングスにSPEARMINTを彷彿とさせるややソウル風なメロのA1"sie verlassen sich auf uns"、シングルにもなったA2"von guten eltern"、NICK HEYWARDもびっくりなキラメキ具合のA3"DAS BESTE FUR ALLE"、ピアノを基調とした演奏に切なさ全開なアレンジがペイルファウンテンズなA5"dreifach schon"・・・とA面だけでも名曲目白押し。B面はB面でサビのコーラスが反則的にかっこいいB1"angekommen"、デビューシングルのB3"mein sein"(もちろんド名曲!)などなど、レビューしたらきりが無いくらいの素晴らしさ!ジャーマンギターポップ好きは絶対に買えというかもう買ってるだろうからほっとくとして、まだこのバンドを聴いたことが無いというギターポップ/ネオアコファンの方は是非聴いてみて下さい!売り切れないうちに! (Marr)[2003.11.21]

DABEI AUF DEN BILLIGEN PLATZEN / LES GARCONS

APRICOT RECORDS / CD , LP / 2003

シングル"freundin auf latein"も好評だったドイツのギターポップバンドLES GARCONSの2ndアルバム。前作のソウルフルな雰囲気は微塵もなく、完全にギターポップになっています。ツッタカしてるドラムに軽快なギターカッティング、サビで高らかに鳴り響くホーンはThe Housemartinsのよう。スピーディーでノリのいい曲が好きな人には是非聴いて欲しい。A-1、A-2、A-4なんて最高に踊れるモッドなギターポップでオススメです!シングル曲は"freundin auf latein"、"in einer welt voller sonnenschein und bier"の2曲を収録。CDには1曲分のビデオトラックも収録。CDとLPではジャケが違います。(左はCDのジャケット) (Marr)[2003.11.20]

JUICE / TRUCKS

WATERFALL / CD / 2003

最近何かと話題になっているノルウェーから、4ピースバンドTRUCKSのアルバムがリリース。ギターにディストーションかかりすぎでややうるさめなサウンドながら、メロディの良さはさすが北欧のバンドと言ったところ。"Bugsy Me"期のThe Wannadiesと1st期のpopiumのいいところを足して乱暴にした感じ?JIMMY EAT WORLDのギターがもっとゆがんだ感じ?とにかく泣きのメロディにテンポよい演奏で聴いてて楽しい音であることは間違いありません。ギターの音の乱暴さでやや人を選ぶ感がありますが、前述したメロディアスなバンドが好きなら必聴! (Marr)[2003.11.20]

ALLTING NU E.P. / PENTI

MODESTO RECORDS / 7" / 2002

スウェーデンのジャングリーギターポップバンドPentiのデビューシングル。A面"Nej Det Ar Inte Sant"は、Mando Diaoの"The Band"をインディポップ風にした感じの極上ポップチューン!PopsicleやLoch Ness Mouseを想像するかわいらしくもダルめなボーカル、キラキラとしたギターライン、サビでの高揚感、随所に入るネオアコファン垂涎のホーンフレーズなんかが気持ちいいスピード感に包まれて一体化しているこの曲は、ギターポップファンの必須アイテムになること間違いなし!曲後半の異常なほどの盛り上がり加減もすごい。B面の2曲も、おとなしめな曲展開ながら、メロディと曲展開がやたらドラマチックで、こっちの曲のほうが好きな人もいるはず。The Hit Parade"My Favorite Girl"を思い出しました。ちなみに全曲スウェーデン語で歌っていますので、英語以外は苦手という人は要注意。オフィシャルサイトでA面の1曲が試聴できますよ。 (Marr)[2003.11.09]

THE HALF CHAPTER / CLARKESVILLE.

WILDSTAR / CD / 2003

イギリスバーミンガム出身、Michael Clarke。彼が一人でやっているユニットClarkesville.のデビューアルバムが届きました。このClarkesville.、バンドサウンドと打ち込みのバランスが絶妙で、踊れるしメロディいいしで本当に素晴らしい。特にTr.2"Heavy Soul"、Tr.3"Secret File"は、Tahiti 80の"Heartbeat"級の完成度で、これを嫌いな人はいないだろうな、とそんな感じがします。そろそろ決まりかけていた、2003年ベストアルバムトップ10の上位をいきなりかっさらっていく勢いを持ってますよ。何が何でも必聴の1枚!日本盤の発売も決まっているのでツアーなんかもあるかも。そういえば、Tahiti 80のアルバムも2000年の年末に突然発売されて、「20世紀最後の大物バンド!」とかなんとか言われてましたね。(Marr)[2003.11.07]

ME TOO / FARRAH

EGGING / CD / 2003

"Terry"、"Living For The Weekend"などのクラブヒットを多数生み出し、ギターポップファンに大人気のバンドfarrahの2ndアルバム。心に染みるメロディはそのままに、使用楽器も増えて賑やかな音に仕上がっている。1stでは見せなかった面を出しながら強烈なポップチューンに仕上げているTr.1"Tongue Tied"、1st収録"Talk About Nothing"に通じる、farrahお得意のメロディが気持ちいいTr2."Daytime T.V."Tr.5"This Is My Life"、アルバム中、一・ニを争う美メロ曲Tr.7"First And Last"など、曲のアレンジも相変わらず多彩。とにかく元気でポップな曲が好きな人にはオススメです!ギターポップ好きのマスターピースになること間違い無し!(Marr)[2003.11.07]


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