理科実験を楽しむ会
もっぱら ものから まなぶ石井信也と赤城の仲間たち 

電磁の学習 4        E-150     No347     201238()

 

  場のまとめ(1)                                       88/7/3

 

1  地球を大きな磁石と考えて, 速度をもっているから, 電場を作ることができるのではないか. *ナカナカ.

2  それにしても, 物理を学んでつくづく思うのは, 自然はうまくできているナーということだ. 一見, 何の法則性もなさそな現象を, 数学的に体系づけて考えることができるのだ.

3  線積分が出てきてからは, 何をいっているのかわかりませんでした. 空間を積分するという意味が僕には全くわかりません. *ものに力を加えて動かすと仕事をします. 距離を長く動かすと大きな仕事をします. 力×距離で仕事の大きさが決まります. 動かす線が曲がっていたりしたら, その距離は積分で算出します. 積分は掛け算なのです. fdrfdr  

4  「草刈り場の理論」など物理の理論を日常のことで考えるやり方に感心.

5  アンペール則の図について, なんか位置エネルギーみたいなものを想像してしまいました. *いいセンスです.

6  はじめ, 文字の式を機械的に理解するのが物理だと思っていたが, 先生の授業で, 物理とは奥深いものだということがわかった. 考えてみれば, 3になる前までは, 電場と磁場はあまり関係ないものだと思っていたのが, うそのようだ. 物理の式は公式ではないのだ. *公式の意味は何だろう. 始めに公式ありき, と考えていたのですか.

7  授業で先生にここまで引っ張られて, 実際, 自分で数値を代入してみるとその「すごさ」が改めて実感できる.(中略) 自分がこのすごい結果をあたかも自分自身で導いたのかのように錯覚してしまった. *錯覚ではありません. その道程を理解したのですから. 

8  まとめの講義を受ける前にあらゆる参考書を見たり問題を解いたりして, 何とか自分なりの全体像を作っておいたのですが, いざ講義を受けてみたら, 何と自分の知識が乱雑で価値のないものかということを思い知らされました. 学問では考え方が体系化されて始めて, 膨大な知識が役にたつのだということを自覚しました. 4ラウンドの話の理解が「difficult物理」から「great物理」「interesting物理」に一変して, これからも物理くんとうまくやっていけるような感じがしました. 最後に, キメの一言を.

“なーるほど・ザ・フィズィクッス” * こんなのは如何か  “all about physics”

9  導線に磁石を近づけるとビリビリ振動がきて.確かに磁場ができているのが分かった.「犬の散歩」もやってみた.磁石が円の軌道を描いて動き,円形の磁場を手にとるように体験することができた.「百聞は一見に如かず」とは,このことですね.1000Aの直線電流の周囲に、紐が着いた棒磁石を持ってくると…という実験。

10 c3×10^8 が出て来て, 「うん,すごい,ロマンだ」と感動した.先生が「何故? じゃなくて,すげーや, と思わなきゃ…」といったのを聞いて,私も,少しは物理精神を養われたかと思いきや,その後の考えの発展がと絶えて… 

 

 場のまとめ(2)                                        88/7/6

 

1  HDv はそれらしいと予想されるのみで確証がない. この点がどうもすっきりしない. *科学では<洞察>ということも大切なのです.HDv から得られた結果が実験的に裏付けられて,逆にその仮定,予想が正しかったことがわかるというものです.

2 左手の法則についてこの三方向のベクトルの関係が外積に似ていますが…. *その通りです. Fl(I×B) FQ(v×B) EB×v Hv×D

3 私は電流があればそのまわりに磁界ができると思っていましたが,はじめに磁界があり,うまくすると,それが原因となって電流が流れることがありうるということなのですね.*どちらかが「優先的」(?)な原因である、と考えない方がよいと思います. 相互的です.

4 先生が言っていた「相互不可侵条約」の話はホイヘンスの原理と似たような所がないでしょうか. 斜めに進まずに自分の真横だけを受け持ちましょう, と考えるホイヘンスの原理は, 原理じゃなくなるのでは…. *なかなか.

5  今までは本当に, 電界と磁界は表裏一体, つまり, 姿を変えた同じものだということはちっとも知りませんでした. 互に影響を及ぼし合うのは知っていいましたが….

*<一つの事件の裏表>という表現は大切です.そのうちに光は粒であって波である”という事件が起きますが, この場合も, 本質は一つの「粒波」あるいは「波粒」(ある物理学者はwaveparticleの統一したwavicleという概念を提案しています)であって, 私たちは, マクロにはその半面ずつしか見ることができない, ということなのでしょう.

6  今回の感想は一言でいうと「場の理論は統一的だなあ」ということにつきる.*場はもっと統一されます. <統一場の理論>という言葉を聞いたことがあるでしょう.

7 “電荷が動くのではなくて, 磁束場が動く” という発想が大変面白かったです. 物理というのは柔軟な頭をもっていないといけないんだなと, いうことがよくわかりました. あまり僕にはむいていないようです. *決めてかからないで…

8  ローレンツ力(の左手則), マックスエル則, ファラデー則の結びつきがいまひとつわからないので, 引き続き勉強したいと思います. *エネルギー則で考えることも…

9 ところで,ピップエレキバンはテープが弱くなっても磁石はそう変わらないと思うので,新たに買うのはもったいないと思う.でも,はりかえ用のテープなど売ったら,ピップエレキバンの会社はつぶれてしまうだろう.*だから実験に使えるのですね.  

10 この間まで、電荷が見えなくて, なかなかわかりずらかった。やっと見えてきたと思ったら、電荷のバックにも場があって、また見えにくくなった。
物理は物の理論だと思うけど、今頃、物が出てこないから、難しさが100倍だ。場も「もの」なのですヨ。2年では化学物質(原子でできているもの)の物理、3年では場という物質の物理です。物質の概念を狭義に捉えていてはいけません。概念も拡張され、認識も進化するのです。
 
 
 
 
 
 

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