YPC(その25) M-71  No234    作用反作用(その2) 2010年9月16日(木)
 
 YPC(25回)  関東学院高校       2010年4月18日
 
  作用反作用(その2)
@ アンケート 斜面上に静止している物体があります。この物体にはたらいている
 力を、矢印で描いてください。必要があるときには、いささかのコメントを。(前回のアンケート)
A  教科書の変遷と斜面の問題
  垂直抗力が重心を通るA  重力と斜面の交点からB
  同上と抗力C           水平面上の物体に抗力E
  正解D*               その他G 
  記録なしN
昭和56年(1980)       A4    B2                  E2             N3
平成1年(1989)               B4    C1          E2
平成9年理科TB(1997)        B2    C3                  G1
平成18年(2006)             B5           D1   E1     G1     N1
YPC(2010/3)          A1    B6    C3   D4            G1     N1
  注:A4  は、垂直抗力が重心を通る図が描かれている教科書が4つ、の意
B  力の分解は慎重に
C  抗力に関するメモ
  重力・電気力・磁気力は直達力、あとの媒達力で,これを抗力とする*。
  抗力は弾性力というより力学的力、敢えていえば不可入性(?)による接触力。
  二つの物体が触れあっている所では、力の及ぼし合いがある。
  AがBを押す(引く)力と、BがAを押す(引く)力
  重力と電磁気力の他の力は抗力となる。名前はどうであろうとも。
  弾性体、粘土(塑性力)、砂、水、空気(分子運動論)
   注射器の中の固体。液体、気体、弾性力でいうなら体積弾性。
  <抗力>は反作用的、消極的で不自然、媒達力だから<接触力>がよい。
  作用反作用は物理的には同等だが、社会的、生活的、動機的(?)には不平等。
  抗力は面がものを押す力とするが、線状でも、点状でもよい*。
  本来は、状態名であるらしい。 
D  同種の力でないと作用反作用にはならない。
  “作用と反作用は物体間の相互作用である。ここで作用する力は、例えば、ばねのような
力学的力、万有引力、電磁気力など、どのような種類であってもよい。一方の力と他方の力
の種類が違っていてもよい。”≪法則と定数の事典≫ (岩波書店)
E  抗力の説明
 広辞苑(第5版):物体の表面に働いてその運動を妨げる力、運動に垂直な成分は垂直
抗力、水平な成分は多くの場合摩擦力である。摩擦力は水平抗力。 
 岩波理化学辞典(第5版):面や線が物体に押されたとき、その力に応じて及ぼし返す
(! 石井)力。面などに垂直な成分は垂直抗力とよばれ、平行な成分は多くの場合に
摩擦の力であるる。(物理の項目は8人の執筆者による)
 

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