カラビナのコイル ローター 1
ローター 5 ローター 5
理科実験を楽しむ会
もっぱら ものから まなぶ石井信也と赤城の仲間たち 

 リーごまPart3 その8   E-107   No182     20091224()

 

0  100円ショップをブラブラ歩きして, 材料を集めてきました. ものに触発されて実験を創作するのは常套手段です. 今回はそんな例です.

1  太さが10mm, 長さ(全長)89mmのジョイント・ホルダー(カラビナ)を鉄芯にしてコイルを作ってみました. 

  1mmφのアルミ線を370回巻きました. 安定性よく磁石ごまが回ります.  続いて85Tのものを作りました. 好調です. 多分, 巻数はこの半分でもOKだろうと思いました.

 そこで, 残ったアルミ線を巻くと, 28Tのものができました. さすがに, LEDの光は弱めですが, こまは快調に回りました.  

  100円ショップで求める1mmφのアルミ線は, 長さが18.8mなので, これをこの鉄芯に巻くと

 1.2(太さの平均直径,単位cm)×3.14×40(巻数)×10(本数)1510(cm)となって, 40Tのものを10個作るに十分です.

2  前回, 待針の花模様を, 小型ネオジム磁石2本で挟んで, ローターとすることを書きました.

  しかし, これは, 慣性モメントが小さいので, 回転速度が大きくなって, 「遠心力」で磁石が飛んでしまうことがあるのです. 

  そこで, ローターをガッチャン容器に入れ, 穴を通した針を, 外から磁石で吊って回してみました. これで, もう, 吹っ飛ぶまで回せます. この装置は, 自動的に(初速度を与えなくても)回転が始まるので, 気分上々です.

3 一方, ローターの速度をコントロールする技術も必要です.そこで, ローターの軸に, ビーズとスパンコールを交互に刺して, ローターの質量と回転半径を大きくすることで, 回転を遅くさせることにしました.

4  スチールボールのモビールという Halloween の装飾がありました. ブリキ製のカボチャが5個つながっているものです. 軽くできているのでローターに最適です. これに小型のネオジム磁石を2個つけて, 糸で吊って回してみました. 上出来です.

 

蛇足

1 みんなに実験してもらうために, 安い材料を探すことは, 重要なことです. 100円ショップ, 秋葉原のジャンク屋, ジョイフル本田,そして時々東急ハンズへ, ドーゾ. 

2  待針を使ったローターがどれだけ速く回るか,「やりたい放題にやらせる」のは, ものを解放させる(何の束縛も与えない)ことで, 気分のいいことです. 人に自由を,ものに自由を,です.

 カプセルの中では, 磁石が飛んでも危険性はありません.

3 でも,「自由にやらせる訳にはいかない」場合もあります. 「こちらの都合もある」のですから.

 速いことはいいことですが,遅いこともいいことです.

4  リーごま装置は別にして, この日の材料費は, 10人分で1000円以内でした.


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掲示板 石井信也