理科実験を楽しむ会
もっぱら ものから まなぶ石井信也と赤城の仲間たち 
充電の向き 交流で充電
逆向きに充電も

電子メロデー(その2)      E-74  No147   09423()

 

1  今回は, 発電用のコイルもダイオードも使いません. 勿論,磁石も.

  スライダックの交流数ボルトを, キャパシターに一瞬触れると,メロデーが鳴り出します.

  ただし, メロデーの1曲を全部演奏するだけの電荷はたまりません. キャパシターの容量を増やす方法は,別に考えます. 

2  これは交流の各時点における, 電流×時間 の電気量がキャパシターにチャージされるのでしょう(写真参照,縦軸は電圧でも電流でもかまいません). 従って, 電荷が逆に充電されたときには, メロデーが鳴りません.

3  このことを確認するために, 空のキャパシターをこの方法で充電して, 電極の正負を3段アンプで確かめてみました.

 正規に充電されたときにはLEDが点灯します。逆に充電されたときには点灯しないので、上の切り替えスイッチを逆にする(Rの方へ、Reverse)と点灯することで確認します。

  そして,ほぼ同数の割合で, 正・負が逆に充電されていることが確認できました. 40回のトライアルで, 21回と19回でした.  

4  交流波形が0点を通過する時点をうまく拾えば, 充電されないことがあってもよいのですが, 実験的には, その時点を「拾う」ことはできませんでした. 

 

蛇足

1 着磁装置で, 鉄棒を挿入したコイルに交流を流し, 電流の強い時点でヒューズを切って磁化する方法があります. これにチョット似ています.

2  50Hzの交流では, 電流が0の時点が毎秒100回あることになります. タッチの時間がどれだけかはわかりませんが, 電流0を拾うのは困難だということがわかります. つまり, 極めて短い時間の長さでキャパシターを「充電する」(実は「しない」)ことになるので, 指の操作では無理でしょう.

3 スライダックなしで, この実験ができるように工夫したいものです.  

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石井信也