理科実験を楽しむ会
もっぱら ものから まなぶ石井信也と赤城の仲間たち 
回転磁界(その3)No45               2007年5月10日(木)
 
(0) スチールウール・モーター
(1)  横に寝かせた大型のコイルの中に、いろいろなローターを置き、鉄芯を添えて回していました。
(その1)で使った、プラ球にスチールウールを詰めたローターも回してみました。ところが、回転が始
     まったら鉄芯を取り去ってしまっても、ローターは回り続けたのです。
(2) 厨房で使う、スチールウールの束子(タワシ)を卵形のプラケース(ダイソーで購入)に詰めた
    ものもよく回りました。本物の卵の殻にも入れてみましたが、これもよく回りました。
(3) フィルムケースの口の近くに、0.4mmのエナメル線を10〜20回巻いて、そのコイルの
       中央に回転軸となる真ちゅう棒を横に通します。あらかじめ、この真ちゅう棒に丸めたスチール
        ウールを刺してローターにしておくと、交流1V程度でよく回ります。これにスチールウール・モ
        ーターと名付けました。
 
蛇足
 [1]  スチールウールの代わりに、細い鉄線を使ってみましたが、うまく回りませんでした。
        もちろん、銅やアルミの針金では駄目です。
 [2]  回転磁界は、電源によるコイルの磁場と、鉄棒が作った誘導磁場との合成でできたので
        しょうから、鉄棒を撤去した後では、ロ−ターのスチールが、鉄棒の役割を果たしていると
        いうことになりそうです。
 [3]  だとすると、スチールウールのローターは、自分で作った磁場で、自分を回転させることになり
        ます。これでは、作用反作用の原理に反するように見えますが…
 [4]   ヒステリシス曲線で考えられるのかもしれませんが…、どなたか、アドバイスをお願いします。 
 [5]  この回転装置は最も簡単なモーターと考えられますが、初動を与えなければならないのが欠点です。
 [6]  卵の殻にスチールウールを入れて回したのは、コロンブスとは違った原理で、卵を立てるという
        面白さがあるからです。
       スチールウールを丸めただけのものは、隣のトトロの<まっくろくろすけ>を彷彿させて、
        これもまた楽しいものです。 
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shinya@aqua.dti2.ne.jp. 石井信也
鉄棒なしで卵が回る まっくろくろすけを回す その2
スチールウール・モ−ター