11/2　東京　江古田　Buddy 「ポセイドン・フェスティバル」

プログレ系レーベル“ポセイドン”が贈るライブイベントのこの日、出演した３バンドは、個性的な楽器編成でどこか不思議に懐かしいような異国情緒を感じさせるヴォーカル＆インストバンド「キキオン」、野性的なギタープレイと温かみのあるヴォーカルがインパクト大の「足立兄弟」、そして今回ピックアップするSIXNORTH。

SIXNORTHは、先日２nd.アルバム「PRAYER」をリリースしたばかりで、今回のライブは、もちろんその内容に沿った選曲となっていた。

ヴォーカルの浦千鶴子を前面に出しており、彼女のパワー感と透明感溢れるのびやかな歌声が、緻密な楽曲・サウンドに鮮やかな輪郭を与えてゆく。
プロデューサーであるベースの島秀行、ギターの小田島伸樹、サックスの森近徹、新メンバー・キーボードの飯田一樹、ドラムの松田”ゴリ”広士そしてゲストのバイオリン壷井彰久（from KBB）という、超スゴ腕（というか、馬鹿テク！）奏者達の中にいても、あれ程の存在感を発揮出来るシンガーはそうそういないだろう。
彼女は、スタンダード、民謡、ジャズと何でも見事に唄いこなす万能シンガーだが、彼女の実力を余すところなく引き出すという点においては、島氏の手による美しくも大胆に音階の跳躍するメロディが一番だ。

私は、これまで何度も彼等のライブに足を運び、いつも感動を覚えているが、これまでの1st.アルバムの流れに沿ったジャズ色の強いプレイが頻繁に絡むライブとはまた一線を画して、日本における往年のプログレファンやポップスファンにも感銘を与えるプログラムだったのではなかろうか。

クライマックスの、バイオリン、キーボード、ギターの掛け合い演奏は最高にエキサイティング！これぞまさに音楽！！という面白さ。
そこそこの長丁場ではあったが、個人的には後２曲ぐらいは聴きたいぐらい気分が高揚していた。

当日は、惜しくもPAはイマイチだったので、皆さんには、ぜひ彼等のNEWアルバムを聴いて欲しい。
極上のパフォーマンスに満ちた、オーケストラをも超える表現力の小宇宙が展開している。真の芸術としか言い様がない。
聴き終わるまで、心がビリビリしてスピーカーの前にピタリと釘付けだった。
最高に、美しかった！

M.K.WAJIN

1st Album 「I'm Here In My Heart」		2nd Album 「Prayer」
	1.Ajikan〜Prelude 2.I'm Here In My Heart 3.Inner Crystal 4.Silence,Darkness 5.Circular Pinx 6.Speakless 7.Kundabuffer 8.Where No One Has Gone		1.Magnetic Factor 2.The Fourth Way 3.Everything Becomes Circle 4.The Enneagram 5.From Sri Lanka to Titan 6.The Age of Horus 7.Introduction to Richard 8.Richard