最近の日本のラップというのは、それなりにオリジナリティを出しているつもりでいるのでいるでしょうが、 やはりどれだけがんばってもトニー谷を抜くことはできないのです。元祖ジャパニーズ・ラッパー、トニー谷ざんす。 たいていの日本のラップは、「あんたのおなまえ何ァんてェの」に集約されます。 あ、そうだ。一人、後継者がいました。YOU THE ROCKです。見た目かなり似てます（眼鏡だけかな）。キャラも似てるかも。

*ジス・イズ・ミスター・トニー谷 (VICTOR VDR-1454), 1987
 1 さいざんす・マンボ
 2 チャンバラ・マンボ
 3 ブクブク・マンボ（BUKUBUKU-MAMBO）
 4 馬鹿ぢゃなかろか
 5 ああ家庭の事情！
 6 こんなに変わるものかしら
 7 サンタクロース・アイ・アム・橇（ソーリ）（ジングル・ベル）
 8 オッパポロポン節
 9 そろばんチャチャチャ
10 ガッポリ節
11 あんたのおなまえ何ァんてェの
12 レディス＆ヂェントルメン＆おとっさん、おっかさん（ユー・ビロング・トゥ・ミー）

このＣＤは私にとって宝物である。最初３曲目のマンボ三部作は、本当に頭がおかしくなってしまうほどのアナーキーな世界だ。 日本語と英語を巧みに織り交ぜた超ふざけたＭＣで、ひょうひょうと歌うというか語るというスタイルで、聞くものを絶対寄せ付けない、 やりっぱなしなギャグって感じです。音楽観、人生観、ギャグ観が変わります。