小ネタ

昔の日本語における「ちぇ」と「ふぁ」



ちぇすと〜〜〜!
という言葉というか掛け声を検索した。
意識して聞いたのは確か大河ドラマで薩摩藩士がこの言葉を使っていた場面がよく出てきたのが最初だ。武道の世界でもよく使われるらしい。
イナヅマンのエンディングテーマにも、
♪チェスト〜〜〜〜〜!チェスト!チェスト!チェスト!♪
と出てくるが(おそらくストーリーにも)、多分これから取ったんではないかと思われる。

なぜ耳に残るかというと、もちろん「ちぇ」という発音があるからである。
幕末以前の日本語に、悔しいときに発する「ちぇっ!」以外に「ちぇ」と発音する言葉があったであろうか?
本場の中国語の場合はともかく現在の漢字の訓読みはおろか音読みにもない発音である。
しかも方言の中にあるというのがすごく不思議ではないか(方言だから存在したのかもしれないが)。
日本語とは思えない語感であることには変わりがない。

となればやはりインターネットで検索ということになるが、
やっぱりというか、なんとその語源は誰にもわからないんだそうだ!

関ヶ原の戦いで島津義弘が「チェスト行け」のかけ声とともに敵に正面からぶつかり敵中突破をしたそうなので、
戦国時代にはもうその言葉があったはずで、
「CHEST」という英語が「胸」という意味だということもあって、
「義弘公が、逃げじゃないんだ!胸を張って敵中突破して突っ切れ!と言った(関ヶ原前後にイギリスは日本に進出している)」とか、
「さすが薩摩の世界に目を向けた戦いの掛け声」とか
「胸撃ちから来ているのでは?」といった「希望的観測」もあるのだが、
みなさん、ちぇすとの語源ってわかります(笑)?

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室町時代のなぞなぞにこういうのがあるらしい。
「母は2回会う。父は会わない。さて何(のこと)だ?」


答えは「唇」である。
ただし、このなぞなぞが成り立つのは「母」を「ふぁふぁ」と発音することが前提であり、
現在のように「はは」と発音してしまうと、このなぞなぞは成り立たない。
つまり室町時代の日本には「fa」の発音があったということになっているのである。
だから「ちぇ」の発音が室町時代の日本にあったとしてもおかしくないということになる。

しかし、それでも「ちぇすと」のなぞは続く。
もちろん悔しいとき等に発する「ちぇっ!」の最上級などということはない。
そもそも英語ならいずれにせよtの発音の後にoの発音が続くなんて事はないのだ。

(あまり締まりがないけど終わり)



         

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