怖 INTERVIEW (1999年8月発行oo6号に掲載)

EDDIE (bass)
BILL (drums)

●オーストラリアに行かれたそうですが、いつ行ったのですか?
EDDIE:1月の19日に出発して2月の2日に帰ってきた。「1・9・9・9・1・1・9やー」いうてたんや。
BILL:何それ。
EDDIE:前アメリカ行った時は「9・9・9やー」言うてて。平成9年9月9日。
スハラケイゾウ:そんなこと言うて遊んでたわけやね。

●ツアーだったのですか?
EDDIE:一応。
BILL:シドニーで2カ所とメルボルン2カ所。4回やっただけ。
EDDIE:シドニーでフェスティバルでる前に一回やって、ほでフェスティバルやって。
メルボルン行って2回ライヴやって。
スハラ:誰がよんでくれたん?
EDDIE:PHLEGM。

●フレム。
スハラ:PHLEGMのメンバーがよんでくれたということらしいよ。簡潔に言ったら。

●それはどういうフェスティバルですか?
BILL:めっちゃめちゃでかいフェスティバル。めちゃ有名人ばっかりでた。
スハラ:マリリンマンソンとかでてんな。ほんで他に誰でたん?
BILL:HOLEとか。MANIC STREET PREACHERSとか。SOUL FLYとかKORNとか。
スハラ:ほおーすごいすごい。

●同じステージで?
BILL:全然違う(笑)。9個ぐらいステージがあって。ほんでテクノステージの方はUNDERWORLDとか来とって。
スハラ:怖はどのステージに出たん?
BILL:『WHAT IS MUSIC?』っていうて。
スハラ:「音楽とは何や」ってか。「何や?この音楽は」か。

(フェスティバルのTシャツをみせてくれる。出演したバンド名が書いてある)

●怖って書いてあるんですか?
BILL:COAって書いてあるー。
スハラ:すごいにゃ(笑)。
EDDIE:ふーふーふーふー(吹き出し笑・食事中)。
スハラ:ふくなよ。すごいねっ。エディ〜(笑)。
EDDIE:(笑)すごいにゃあ。

●あんまり聞かないバンド名ばっかりですね? 僕が知らないだけ?
BILL:いや、全然知られてへんバンドの、またそれも別ユニットとかばっかり。
ムーメイソンの別ユニットとか。
あとHARD ONSの人の別ユニットとか。

●ハドーンズ?
スハラ:いや、ハードオンズ。
怖:(笑)

●ああスンマセン。
BILL:PHLEGMも別ユニット。
スハラ:PHLEGM自体が別ユニットみたいなもんやから。
BILL:オーレンとロビーがほとんどどのバンドにも参加しとる。
スハラ:それイヤやんっ。
BILL:(笑)
EDDIE:たいがい一個おきぐらいにでとーる。

●MANIC STREET PREACHERSとか客層が違うと思うんですけど、怖のでたステージはどんな人がみにくるんですか?
EDDIE:なんか。
BILL:身内。
EDDIE:あと通りすがり。
BILL:たまにハードコアのKORNとかみに来た人が。
EDDIE:ああ、ウチらん時コーンファンが。

●コーンファン。
スハラ:(笑)コーンのファン?
EDDIE:KORNもでとって。

●売れてるバンドですよね。ほんでどんな風に扱われてたんですか? 怖は。
スハラ:それききたいなー。
EDDIE:普通に。仲間っぽく。
BILL:けどなんか喜んでくれて。
EDDIE:親切にしてくれて。
スハラ:この二人みたら親切にせなしゃあない。
BILL:けどなんかみんな、あれやったな。心配しょうな。
EDDIE:うん。ウォーソー。
BILL:ウォーソー。WORSOREって知ってる?
EDDIE:グラインドの。ウォ〜ソ〜ゆうてなあ。グラインドコアのバンドがおって。
うちらのバンドみに来た人が、次の日に、うちらがオフの日に、そのバンドがライヴやるから、一緒にみに行こうやって。
スハラ:(笑)それナンパされたんちゃ〜ん?
BILL:なんか真剣に言いよったなあ? 「一緒にまわるべきや」って。
EDDIE:「うちに来い」とか言うてな。グラインドのレコードが山程あるから。
「ようけ聴かしたるから」言うてな(笑) ほんでウチら「行きたいなあ」言うとって。
そのウォーソーいうのがGORE BEYOND NECROPSYが来た時にまわっとった人ららしくて「みたいなあ」言うとって、ほんだら一緒に行こうか言うとって、待ち合わせとかもしてたんやけども。ほんだらPHLEGMの人らがなんか「やめとけ〜!」言い出して。「あぶない」言うて。めちゃめちゃ心配して。
BILL:子供心配するみたいに言うてな。保護者っぽく。
EDDIE:「あの赤い髪した奴やろ?」言うてな。「あぶないあぶない、ついていくな」言うて(笑)。

(リハーサルを終えたGUGANのNULLさんとタバタさんが戻ってくる。
ただでさえ狭い楽屋を占拠してすいませんでした)

タバタ:インタビュー? スハラ君は関係ないの?
スハラ:うん(笑)
タバタ:(NULLさんに)インタビューしてほしいなあ? してほしない? してほしなあー。(といいながら出ていく)

●オーストラリアのシーンには他にどんな人がいるんですか?
BILL:あの、メロコア。ミーニーズ。
EDDIE:ああミーニーズの人。
BILL:ミーニーズの人が新しい別のバンドやっとって、そっちがフェスティバルにでとってメチャ人気あった。大きいステージで。
ちょっと昔のガレージみたいな。
EDDIE:HARD ONSのレイと一緒に街をウロウロしとる時に、メルボルンでそのミーニーズの人の家が近かって、荷物預けるとか言って
その人の家に行ったら、すごいでかかったなー。
再び荷物搬入中のタバタ氏:ニャ〜〜〜(テープレコーダーの前で奇声)
怖:(笑)
EDDIE:ああ、NULLさんが一緒にだしとる人。デイヴ。
BILL:メルボルンの人。メルボルンの人フリージャズ好きな人とか多そうやし。対バンもそうやった。前にNULLさんが来た時に一緒にやって
「今度一緒にだすことになった」とか言うてる人がいた。
EDDIE:それからグレッグって言うタスマニアの人がいてなあ(笑)。ウチらになあ、日本人やから「ケケノって知っとうか?」やて(笑)。
ケケノカズヨキとか言うてな。
BILL:カズヨキ。
EDDIE:ケケノ〜ケケノ〜いうて言うから(笑)。「え〜誰え??」言うて。ケケ野いう名字の人なんかおらへんしな〜言うよったら、PHREGMのオーレンが
「ケケノじゃない。K.K.NULLや」言うてな(笑)。ケケノーケケノーいうてずうーっと言いよったなあ。
BILL:だからNULLさんの本名ってケケ野なんかなあって(笑)。

●間違えられてたんですね。ということは日本の音楽に興味を持ってる人がけっこういたんですね。
怖:うん。
BILL:日本の音楽もやけど、シーンに興味持っとんかな。文化とか。
EDDIE:日本好きの人が多い。

●また行きたいですか?
EDDIE:もう〜めちゃめちゃきれいしー。
BILL:めちゃめちゃええ所。
EDDIE:泊まらしてもろたところもめちゃめちゃオシャレな。オールドスタイルの家で。
もうなんかもう、なー。
BILL:うん。
EDDIE:映画に出てくるところみたいな。
BILL:石造りでなあ、彫ってあるし。きれ〜〜な。
EDDIE:置いとうのでもなんかゴチャゴチャしてへんし、スッキリおしゃれにしとうし。
ほんで一番汚かってビックリしたのがルーカスの家。ルーカスって覚えてないですか、ノイズの。
再び器材を搬入中のタバタ氏:ルーカス知ってる!
怖:(笑)
タバタ:あの◯◯の友達の外人やろ(といいながら出ていく)
BILL:うん、そのルーカスが屋上の物置っぽい所に住んどって。
EDDIE:あれひどかったなあー。半分ホームレスや。
BILL:ゴミだらけのところで。

●そこ泊ったんですか?
BILL:いや、そこは泊まってないけど(笑)。

●へえー、いろいろあったんですね。話は変りますが、最近、怖はどういう活動をやってますか?
EDDIE:ウチらは窄(スバリ)やってます。
(タバタさん、スハラさん、戻ってくる)
スハラ:窄です。どうも。
タバタ:(筆者に)福島さんにちょっと似てますね。
スハラ:誰やねん(笑)。
タバタ:元FUNAのマンドリンやってた。
スハラ:知らん知らん知らん。
タバタ:ビッケさんの前の旦那さん。
BILL:ビッケさん??
スハラ:ビッケさんってアーントサリーの。
タバタ:そうそう。旦那さんにそっくりそっくりそっくり。
ホンマそっくりやで。

●・・・ ありがとうございます。
タバタ:うん。メシ食うてくるわ。
怖:爆笑

●V.A『Mushroom a go go!』CD(Gyuune/Horen)で、フォークシンガーの高田渡さんと共演したんですが、
レコーディングはどうやってやったんですか? 一緒に録ったんですか?
EDDIE:演奏したんは前の演奏のままで歌だけ録りなおしたんですけど、渡さんが先に歌うて、その後にうちが入れて。

●同じスタジオで同じ日に?
BILL:うん。ほんで渡さんがなんかちょこちょこちょこちょこウロウロしまくって。
EDDIE:眠そうにな、ビール飲みまくって。
BILL:おじいちゃんみたいにな。
歌い終わったら寝てもうとってん。
EDDIE:ほんでなんかウチがボーっとしとったらウチの横来て、なんかなあ「あーちょっと肩揉んでもらおかなあ」とか言うねん。ほんでウチが照明しとったらまた横来て「あー」とかいうて。
BILL:誰かトゥイーザーズの人が渡さんと知り合いでな。
EDDIE:ほんでみに来とんかなって思とったら
「ちょっと肩揉んでもらおか」ってまた来て。
スハラ:ただの、酔っ払いの話やないか。
怖:(笑)

●高田渡さんって姫路の人なんですか。
スハラ:いや、光平さん(MUSHROOMの長谷川店長)がね、70年代後期のアタマに東京・吉祥寺住んどった頃からの知り合いやったっていう話をきいたよ。

●あの曲のEDDIEさんのヴォーカルは、あんな歌い方してるのを聴いたのは初めてやから、誰かなーと思いましたよ。ビックリしました。
EDDIE:(笑)
スハラ:あれだって怖が演奏してないと思われてるしなあ。湯浅さんのライナーとか読んでると。歌だけみたいな書かれ方で。でも昨日、CRJチャートの3位ぐらいまであがったから。カレッジレディオジャパン。

●何? CD全体が?
スハラ:いや、あの曲で。昨日たまたま聴いたら「素晴しいナゴミの時間です」
言うてかかってて。
怖:へ〜。
スハラ:ほんでその次ナスカ・カーで。おもしろかった。あれはね。名曲やな。

●ほー。最近音楽性の変化は?(この質問は前のインタビューでもあった因縁の質問)
EDDIE:(笑)いうか・・・・体力にちょっと。
BILL:限界。
スハラ:(笑)いうか、今ツアー中で疲れとるからな。2人とも。
EDDIE:ギックリ腰になった。
スハラ:EDDIEがギックリ腰になってん。

●ええっ! ギックリ腰でドラムってしんどいでしょう??
全員:ドラムちゃうドラムちゃう(笑)

●失礼しました。ベースやった。いやーでも大変でしょう。
EDDIE:前、3年ぐらい前か。
BILL:そんななるう? それからもちょこちょこ。
EDDIE:うん、最初になった時が3年前で。
BILL:久々にひどいギックリ腰。
EDDIE:そんなことない前の時もひどかった。

●ツアー中に。
スハラ:その前の練習で。
EDDIE:いや。ちょっとした拍子にですね・・鍵閉めようと思うた時にィ

●(笑)・・やってもたと。
BILL:一番最初の時はフトン干しよって(笑)
EDDIE:それはワ〜ゆうて思い切りバタバタたたせよう思うてな(笑)カアーーいうて。家の屋根んとこへ、ふとんバアーーバアーーやりよって(笑)
スハラ:アホや(笑) 皆川君、これインタビューテープ聴いてもわからんやろ。「バアーバアーやりよってー」って。

●なんとかします。それでは最後にリリースの予定は?
BILL:今度またサードが。そんな話がある。
EDDIE:灰野さんとやる。
スハラ:灰野敬二と怖と(笑)?
BILL:怖ーい。レコーディングがもう4月の最初にやるいうて。
長谷川さんが。それはHORENから。
スハラ:あと素ナプキンいうて、怖の2人に天才ロックのカヨちゃんが入ったトリオが、昔録音したのを。今ジャケット描いてもらおうと思って。それはGYUUNEから。雑食っていう怖のレーベルをお借りしてだします。

●そうですか。今日はどうもありがとうございました。

(取材:99年3月21日 BEARS)

 
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