全25回(大サービス版)

<昭和47年10月9日〜48年3月26日>


悪党で結成された秘密警察官が悪の犯罪組織ブラックスパイダーと 熾烈な闘いを繰り広げた当作品は1972年10月からスタートされた。 製作は国際放映(ケンちゃんシリーズ)&萬年社。本当は予算がないので アニメにするはずだったが、国際放映の岡本プロデューサーが実写での放映を強く主張。 かなりの人気を博し、月曜7時のドラマでの視聴率は未だ破られてないそうである。 だが、やっぱり予算がかかりすぎるとのことで25回で終ったということだそうだ 誠に残念至極ではあるが真の傑作であることには変わりはない。

メンバー紹介

 草波勝(川津裕介)

 草波法律事務所の弁護士を装っているが実はワイルド7の隊長。
 原作のような机上のエリートではなくかなり実戦に出まっくているけっこう狂暴な人。
 会社のロッカーにトンプソンやらマシンガンを隠している。

 映子(真理アンヌ)  元スチュワーデス。草波の秘書兼連絡係。サイケ映像&電子音響に弱い。
 飛葉一郎(峰岸徹)  初代ワイルド7隊長。弟飛葉大陸を少年院にぶち込んだ張本人。  15分で無残に殺され退場。
 飛葉大陸(小野進也)  兄貴を殺された復讐のためワイルド7に入隊。  何時の間にか隊長になっていた。原作ではレミントンのショットガンを愛用していたが、テレビではモーゼル、  コルト・ガバメント、ルガーP08が愛用銃。
 八百(手塚茂夫)  うそばかりついているのでこのあだ名がついた。  催眠術の名手でプロ野球選手という原作の設定は元プロゴルファーで射撃の名手に  変えられていた。  ジーパンを殺した男でもある。
 世界(マイケル中山)元サーカスの空中ブランコのり。  原作のオヤジ臭さはまったくなくほとんど詐欺師然とした感じになっていた。
 オヤブン(永井政春)  元一匹狼の殺し屋という設定で武道の達人。常にトンファを持ち歩く。  原作に近いとすれば基本的な動作が前時代の仁侠ノリなところか。
 ヘボピー(笹本顕)  昔、基地の街で暴れたヒッピーのお兄さん。過去を問えば終身刑は  免れないという設定は唯一原作どおり。
 チャーシュー(花巻五郎)  原作の設定が両国と入れ替わっている。常に中華料理屋のコック姿ではあるが  大変な石頭で、3人もの街のゴロツキをカタワにしたらしい。  見てくれはソルマニアのカツミ氏に滅茶苦茶そっくりである。
 両国(小池雄介)  前科30犯の逮捕歴を持つ火薬のプロである。1973年1月1日死亡。
 モヒカン(ジョージ津川)  ジェロニモの血を引くインディアンの末裔。  よくわからないまま最後までいた。

そうさこの世のどぶさらい。

バイクを駆る秘密警察官のアクション巨編が売り物のワイルド7。
悪党だけで作られた組織が問答無用で悪党を抹殺するという原作は
やっぱり七時代のお茶の間では破壊的な物が有りすぎるため。一部設定が変更になった。

悪の組織としてブラックスパイダーを置き、
バイクは全てスズキのバイクになり、チャーシューと両国のキャラクターが
入れ替わるという事態となった。

ところが監督、脚本とも永原秀一とか野崎貞夫、長谷部安春等のニューアクション
主流派が着手したため、やっぱり物語がハードな物になってしまった。

音楽は森田公一。後に青春時代でヒットを飛ばした人だ。
「そうさこの世のどぶさらい」が「青春時代のまん中は〜」の歌とダブって
聞こえるのはしょうがないだろう。

我々子供は面白かったのだが、親がイイ顔しなかった過去が今も思い浮かぶ。
原作の望月三起也はもうちょっとマニアックにしたかったみたいだったが・・・。
だが、そんな事はどーでもいいのだ。

断言しよう。ワイルド7は最高である。

私にとって初めてみたハードな男の世界がここにある。

ワイルド7と私。

だんだん怪獣物に飽きてきて、アクション物とか時代劇にハマり始めていた
小学校5年のとき放映された当作品は当時流行っていたモデルガンブーム
(私の回りの一部)の風に乗っていた。

我々にとっては正にバイブルと言うべき状態で、みんながみんな学校に
MGCのモデルガンを持ってきていた始末だった。

当時、MGCボンドショップのモデルガンは通販、もしくは名古屋駅前サンモールに
あった店にいかないと手に入らなかったのだ。
地元の商店街の玩具屋で手に入るものは国際かマルゼンのモデルガンのみで、
学校内ではMGCのモデルガンでなければモデルガンにあらずという風潮さえあった。
その理由は・・・・

実はその年にモデルガンの規制法が定められたため、全てのモデルガンは銃身に詰め物を
され、金メッキで塗られた代物しか手に入らなかったのだ。

如何にそれが格好悪いものか想像できると思うが、金属製のモデルガンは当時
その筋の方がよく改造拳銃の材料として使っていた為
こんな法律が定められたのであった。

MGCのモデルガンは材料の一部に硬質プラスティックを使ってはいたが、
手応えもズシリと重く、薬挟に火薬を詰めると独特のブローバック方式で気持ちよく
撃てたのである。

ワイルド7のドラマで確認できるが、トンプソンの排挟は最高だった。
だが小学生が買うには高すぎるのである。確か、ドラムマガジンのが¥14800で
木製グリップのが¥12800だった様な記憶が・・・
ちなみにシュマイザーが¥12000でステンマークが¥8000で買えたと思う。
(私はステンマークを買いました)ワルサーP38のナポレオン・ソロモデルも
結構したような気が・・・・

どなたか当時のMGCのカタログをお持ちの方はいらっしゃいませんでしょうか・・・・・

まあ今から考えれば、玩具屋に竹光の模造刀や軍服が売っていた実に平和な時代であった。
今ならナイフとかスタンガンや催涙ガス等本物の武器が売っているというのに。

かくゆう私もナチの軍服一式をお年玉で購入したが着る機会のないまま
どこにいったのか分からなくなってしまった。

あの頃は毎月「GUN」(月刊誌、今でも存在するのだろうか?)を買っていて、
写真でみる世界シリーズの拳銃画報が愛読書であった。
あの頃のモデルガンはいったいどこへ?

ただ現在ではエアガンが主流なのであのズッシリした重みのある
愛玩用モデルガンはどこにも発見することができない寂しい状態なのだ。
(モデルガンを分解して油を差して手入れをする感覚はやったことのある者にしか
わからない。)

でも先日大阪のまんだらけで,飛葉ちゃんが持っていたレミントンの散弾銃を
1万2千円にて購入したときは感激だったが、我が家の奥さんはそれを白い目で見ていた。


明日のワイルド7は君だ!

で、当作品はVAPより安値で販売されているので、当然全巻購入したわけだが、
限定版のLD-BOXを購入したので、明日のワイルド7になるべき人間を探すため
新宿ロスアプソンで委託販売を行ったわけだが、
購入したのは何とトランソニックレコードのレーベルオーナーであり電子音楽家でもある
永田一直氏であった。
訳を聞くと、衛星放送でやっていたのだが「洗脳された映子」の回のみ録画し損ねた
のでずっと探していたらしい。さすが永田君。明日のワイルド7は君だ!(笑)


TVハードボイルドは誰だ!

ちなみにその頃アクションのヒーローは誰だったか?
それは、白い牙こと有光洋介こと藤岡弘である。仮面ライダー本郷猛ではない。

日活はもうポルノ化していたし、東映に至ってはエログロ系か集団抗争実録物ばかり
なので東宝のみがそのニューアクションノリを保っていたのだ。

その頃、東宝ではゴキブリ刑事(渡哲也)野獣死すべし(藤岡弘)とその類の映画は
よくやっていた。

野獣死すべしは優作のほうが有名だがこっちの方が実は原作の大薮春彦ノリを正しく
継承していると私は思うのだが・・・・(あくまで私感です)

で、その白い牙なのだが、なかなか再放送されないため知っている人は非常に少ないのだ。

だれか情報をお持ちの方はご連絡下さらないでしょうか?(お願い)


類似番組を探せ!

拳銃アクション物といえば、ワイルド7の同じ設定のドラマを同じ萬年社&国際放映が
作った記憶がある。

それはあまり知っている人が極端に低くなる程の番組だが、
カルト扱いには何か不足している感は否めない。

その番組とは「電撃ストラダ5」である。

確かこれは、主人公が兄貴の敵討ちのため秘密警察に入るという
シチュエーションであった。(ワイルド7と同じ!)
この点も同じだがモデルガンの提供はMGCボンドショップ!。

問題は出演者で、地井武夫とか、仮面ライダーアマゾン岡崎徹とか、片桐こと
剛たつひととかにっかつロマンポルノ山科ゆりが隊員で
みんなケッタイな服装をしていた。確か呼び名はペガサスだのオリオンだの
アポロだのの変な名前だった。

なおかつ、車はメガフォース並のダメマシンの大集合。

ボスは大御所宍戸錠。

悪のボスビッグ・ノヴァは小川ゴムのマスクを被ったレインボーマンのダメ怪人と
同じ顔をしていた。(同じメーカーの市販品なので当然である。)

こっちはNETの製作なので日本テレビのハード路線にはいかなかったようだ。
これもLD化なりませんかねえ。

そーいえばこの類の30分銃撃アクション物はこれ以降見られなかった。
まあ、普通こうなれば1時間物にアクション物があったからそっちにいくわな。
で、それが大人向きになれば大激闘〜マッドポリス80になるわけですねえ。
(こっちはモデルガンはコクサイ。製作は東映。音楽は大野雄二。)


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