Phil Barone NY

フィルバロン(ニューヨーク)

NY#7

with BGM

最近NYのプロミュージシャンがこぞって使うフィルバロン氏のマウスピースであるが、なかなか安定供給できていないため目にする機会が少なかった。今回はmarmaduke saxophone accessoriesのデックス氏の御好意により試奏することが可能となった。フィルバロンのメタルマウスピースは種類が物凄く多くてどれを選べば良いのか非常に困るところなのだが、今回試奏したのは”NY”タイプで7種類のバロンの中でオールドリンクタイプが”Jazz””HollyWood””NY”の三種類あり、その中では最もブライトだと言うモデルだ。外見はかなり特徴的で、今まであまり見たことのないデザインで高級感に溢れている、ブラッシュされたゴールドプレートはリンクのイメージを持ちながらも全く新しいデザインをつくり出している。刻印には日付けまで打たれていという徹底ぶりで、書体もクラシックな筆記体が雰囲気にマッチしている、フィルバロンはなかなかのデザイナーだと思う。「職人の手作り感」と言う物は出そうとしてなかなか出せるものでは無いのだろう。

さて、肝心の吹奏感と音色だが、非常にツブ立ちが良く、ダークなサブトーンも常に出ているイメージで、イヤらしい高音は巧みにカットされている。極太の音色と言うよりはスピード感が素晴らしく、テクニカルなフレイズを吹きわけるブレッカー派のプレイヤーにマッチするだろう。早いフレイズを吹いても一音一音がハッキリと聞き取れる。一聴すると軽く鳴っているようにも聞こえるが、非常に密度の濃い、音が中心に集まって散らばっていないイメージだ。もちろん現代のハンドフィニッシュマウスピースらしく、フラジオの当たりも申し分ない。マイクのりも非常に良く、ジャジーな雰囲気をエレクトリックのサウンドの中でもだしてくれる。全体的にリンクよりも洗練した感じを受ける。今回は7番をお借りしたが、非常に鳴らしやすいマウスピースなので、もう少しオープニングが広くても良いかな?と感じた。

非常に高価なマウスピースだが、自分のスタイルに合えば高くはないと思う、筆者的にはもう少しジャズに根ざしたプレイヤーに向くと感じるので、入手には至っていない。一部で造りのバラツキなどを指摘する声もあるが、筆者自信「レールがそろっている」とか「内部がボコボコ」とかそう言うことに全く執着しないので、聞かれても非常に困る。ただ、吹いてみると信念を持って仕上げられたマウスピースだと言うことは間違い無く感じる。

Apr/2005

お問い合わせはmarmaduke saxophone accessoriesデックス氏まで


Phil Barone

フィルバロン

NY#7

with BGM

珍しい木素材のマウスピース。ブラス製のシャンクと刻印の金文字とのバランスが見事で、マウスピースというよりも、高級パイプとかフライフィッシングの道具とかを連想してしまう。木製なのでさぞかし柔らかい音が?と想像するのだが、予測に全く反して、スピード感のあるブライトな音だ。素材の木が何なのか不明だが、木というやつは意外に柔軟性が無いのかも知れない。ピアニッシモで柔らかくベントしたり、音程を微妙に上げ下げするような柔らかさはラバーほど無い。扱いの難しいマウスピースだけに誰でも勧められるものではないが、人が使ってるモノはイヤ、というジャズプレイヤーに。

Apr/2005

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