Warburton

ワーバートン

with BGM (Slow)

with BGM (Fast)

「ワーバートン」と聞いてピン!と来る人はトランペット方面に詳しい人であろう。また、情報の早い人なら、かなり独自のコンセプトを持つネックの事も御存じかもしれない。

トランペットのマウスピースシステムは特に有名で、マウスピースを分割できて、トップとバックボアの組み合わせが楽しめるというキットになったマウスピースマニア垂涎のシステムなのだ。

なので、サックスのマウスピースはどんなものなのか、非常に気になる所なのだが、ある方面の方からお借りする事ができたので、レポートしてみる事にする。

デザインはアメリカらしく「ガッチリ」と重量感のあるもので、直線的なエッジの立て方も最近のキャデラックとか、アメ車を彷佛とさせるものだ。

バレルもでっかくて、重い。合うリガチャーが無い程、やたらに太い。もちろんラバー程は太く無いのでラバー用だとスカスカだ、合うリガチャーを探すのは大変だろう。筆者でもウチにゴロゴロあるロヴナーのリガチャーの一つが唯一合うだけだった。

ディテールも独特なデザインで、それほど高くはないがバッフルがあり、チャンバーも広くなっているので、デュコフ系というよりはエッジを加えた現代的なリンクというようなデザインになっている。

レールは意外な程細く、まるでガーデラだ。この「ゴッツさ」と「精密さ」が組み合わさるとどんなサウンドになるのか、楽しみではある。

写真では内部のデザインはデュコフやガーデラのようにも見えるが、実際はそれらの1.5倍はあろうかと思える広大なチャンバーを持っている。バッフルも高いのでは無く、奥が「ドッカン」と広くなっているのだ。。。。オットリンクのバッフルから内部がいきなり広くなったとか、ラーセンの2Mがもっと広くなったとか言うイメージか?とにかく広い。

さっそく吹いてみた所、意外なほど抵抗は軽いのに、リンク的な太くザラっとした音色が楽しめる。レールが細いのにウインドウが広い(レールとレールの間)ので、リードがウインドウに落ち込んでしまいそうになる。米国製のラ・ヴォーズを使っているのだけれど・・・・

くわえた感じも結構ごっつくて、デカイものをくわえてる感じがスゴクある。筆者は大きさはあまり苦にならない方だけれども、これはかなり「ウッ」とくる。

サウンドの狙いは「現代的なテイストも持ったリンク」と言った所で、フュージョン的な明るさはほとんど感じない。シブシブのジャズを比較的楽に吹ける、と言うコンセプトなのだと思う。

楽に吹ける、とは言っても音は確かに軽く吹いても出る感じだが、チャンバーも広く、重いマウスピースなので、ぶっとくこのマウスピースのキャラクターを活かしきって鳴らすにはやはりそれなりの息が必要だ。体格差のある日本人にはなかなかしんどい道具だと言えるかもしれない。

フラジオ性能も現代のマウスピースらしく、一定のラインはクリアしていると思う。

バンドで使ってみた。。。。

「散った」感じの音で、エレクトリックのバンドの中では聞き取りにくい。アコースティックのジャズなら全然いけるだろう。リンクよりも意図的に「散らした」感が多いので、レコーディングではそれらしさが結構出やすいのかもしれない。

なかなか難しい所のコンセプトだなぁと言うのが正直な所の感想。もちろん悪くは無い。でもコレだったらフロリダかなんかをちょっと無理して買った方が雰囲気が出しやすいのも事実。やはり体格の良いアメリカ人向けなのかもしれない。押さえ目に吹いた時に美味しい所が出しにくいのが、日本のプレイヤーからは好まれないような気がする。

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<Warburton> size(opening&facing・・・)

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