Theo Wanne GAIA Alto

Theo Wanne GAIA アルト #6

#6

with BGM (Slow)

with BGM (Funk)

テオ(発音を聞くとセオの方が近いようだ)のマウスピースはテナーのオットリンクメタルの追求からスタートしたが、とうとうラバーのアルトマウスピースまで作ってしまった!!

テオのWebを覗いてみると「マイヤーBrosのサウンド」とどこかで聞いたような説明が書いてあるが、ヴィンテージマイヤーへの感じ方もマウスピース製作者やプレイヤーにとって、こんなに違うものなのか・・・と感慨深くなるような性格のマウスピースに仕上がっている。

デザインはかなり独特で、(といっても全体のフォルムはオーソドックスなのだが・・・)バレルの世界地図やシャンクの金ピカリング、オリジナルの独特のリガチャーなど、テオワールド全開の個性的な外観で、ラバーのマウスピースとしては「ドハデ」な部類に入るだろう。

さて、ざっと吹いてみるとマイヤーよりも明らかにチャンバー内が広い印象で、息もたくさん入り、ボリュームも出る。なのに!!コンパクトな息で柔らかく吹き込んでも、非常に柔らかく良い音で響く。これはただのラージチャンバーではないですね!
(サンプル音源のバラードでも最初は弱めに吹いて、その響きを生かしています)
小さい音でも細くなく、ふんわりとした低音の倍音を含み、それが録音のマイクにまで乗ってくる。いや、コレは本当にスゴイ!「魔法のラージチャンバー」と言ってしまっても良いかもしれない。当然パワフルに吹いてもどんどん息が入って、大音量で吹ける。この辺のボリュームはジョディジャズHRをしのぐほどで、メタルに匹敵する音量が出せる。

もちろんフラジオ〜早いパッセージの追従性など、基本的な性能は言うまでもなく素晴らしい。

今までのマウスピースで筆者が感じる近い感覚のものはジョディジャズHRだと思うが、より太くてパワフルである。チャンバーが広いということもあって、ある程度の息量と腹筋のサポートは必要で、それなりのキャリアがないとこのマウスピースの本領を発揮させるのは大変だと思う。この辺もアメリカンな印象を感じる部分である。(大雑把と言う意味では無い!)

プレート式リガチャーはテオのメタルに付属していたものを発展させたもので、プレート素材の変更による音色変化も楽しめる。GPのプレートで今回試奏したが、落ち着いた音色で、パワーがいくらでも入る。ラージチャンバーと、このリガチャーの組み合わせは結構ヘビーなので、もうちょっと軽めのリガチャーが筆者的には吹きやすいと感じた。

どういうプレイヤーに向くのかはなかなか一言ではいいずらいが、ジャズの枠にとらわれないような、表現の幅が広いプレイヤーに使ってもらいたいと思う。


全体的なサウンドは「ジャズ」だが、よりジャズっぽくも、また反対にそうでは無い所にも行ける。バレルに彫られた「世界地図」は案外そういう所を意味しているのかもしれない。

<2010年8月>

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