今までのピリンジャーのアルトマウスピースはさんざんNYマイヤーの・・・・と言いつつも、なんとなくセルマーぽいサウンドのモノが多かった。しかし、このLAタイプは相当にマイヤーっぽい仕上がりになって来ている。割と大きめのチャンバーであるのが、明るくカラっとパワフルに鳴ってくれる。音質もマイヤーに近いハスキーなややこもり気味のサウンドで耳障りなカン高さは無い。フルパワーで吹きまくっても、ウルサイ感じがしないので「元気なビバップのマイヤー」というイメージでマウスピースを探している人にはオススメできる。現行のマイヤーのように、パワーを入れ過ぎて詰まることもなく、フルパワーまで抜け切ることができる。いくらでも息がスムーズに入って行くぶん、しんどさもあるが、逆にダイナミックレンジが広いのでパワーに余裕のあるプレイヤーなら、表現に余裕ができてくる。今までのピリンジャーのマウスピースだと、キチンとしたアンブシュアであまりオーバーブロウしないで吹く方が合うかな?というイメージだったのが、コレだったらかなりブリブリいける。筆者的には好みのマウスピースだ。なにしろ吹いていて気持ちがいい。80年代に多かった「マイヤーでフュージョン」みたいな、ナベサダさんとか、本多さんとか、スパイロとかああゆうのをやりたい人にもとても良いと思う。
デザイン的には非常にベーシックで、これといって面白いものではないが、なにしろマイヤーから付け替えても違和感がまったくないのがポイントだろうと思う。
2007/09/19
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