Nagamatsu wind instrument laboratory

長松管楽器研究所 定価¥18,000

5-23B

世界的にも有名であるという長松正明氏のハンドメイドマウスピース。

マウスピースメーカーで「研究所」と付くのはここだけだ。

ネーミングからなんとなく勝手にクラシック専用だと思っていたが、

フュージョン向け、ジャズ向け、クラシック向け、の3種類のモデルを作っている。

長松氏の研究所ではリードに電圧を掛けて活性化させたり、振動を与えてコリを

ほぐす、と言った主にリード楽器向けの特殊装置を開発研究しているようだ。

マウスピースにおいても独特の設計理論で特許を取得しており、普通ではない。

このマウスピースに対して資料が少なく不明な点が多いため、

今回はメールにて取材協力をお願いしたところ、

大変丁重にに回答いただいた。

このモデルはジャズ向けであるところの”B”タイプだが、

特に特徴的な部分は、チャンバー内が”W”型にカットされている点だ。

これはまずリードで発生しバッフルに当たった音をここで音質調整するもので

「イコライザのようなもの」だと言うことだ。

最も効率を上げるための形状がこれだということらしい。

(ちなみにこの形状で特許を取得している)

その他にも「Wカット」や「支点構造」といった理論が

このマウスピースには応用されている。

支点構造」はよくロヴナーのリガチャーなどで見られる

「点」でリードを支える方法をマウスピース側で行ったもので、

リードの振動を最大限に引きだす事が出来る非常にユニークな構造だ。

リードのテーブル面で0.02m/mの突起が4ヶ所あり、

オリジナルのリガチャーの4ヶ所の突起と合わせて、

合計8ヶ所の突起でリードを支えると言う方式である。

かなり抵抗感をもつマウスピースだが、無駄にパワーを削っている感じはしない。

材質と仕上げの良さが顕著に現れているようだ。

非常に密度の濃い、説得力のある音がする。

音色的にはやはりルソーとかモーガンとかクラシック系のジャズマウスピースだと思うが、

素材も仕上げもヴィンテージに匹敵するものだ。

とにかく作りが良い。

マウスピース本体は抵抗が強く、鳴りもこもった感じがするのだが、

遠鳴りがするというか、録音すると非常にヌケているのが分かる。

フェイシングは長めで、細かいコントロールが難しいと感じた。

(抵抗が強いと言うのは、音のヌケがあまりに良いため、

息を「持っていかれる」という感じが強いことである)

ラバーではあるが、リードやリガチャーによる影響が強く、

非常に繊細なマウスピースだと言える。

May22/2002

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