MPC2000とは?MPCちょっとええはなし。

アカイといえば世界のサンプラーの代名詞といってもよいほどなのしれたサンプラーマニュファクチャラーですが
そのアカイが80年代ににLinn Drum(有名な初期のドラムマシン。アメリカ製)の開発者ロジャー・リンといっしょにごそごそした結果生まれたのがMPC,Midi Production Centre シリーズ第一号機MPC60でありました。当時だいぶ一般に浸透しつつあったが大抵は音源、シーケンサ、キーボード等がバラバラで簡単に使えるかというと疑問が残る、ましてやライブにもってくなんざとんでもない!状態だったサンプリング技術を
ミュージシャンの手に使える状態で提供することを目的に開発された彼は実用性にうるさいスタヂオプロヂューサーやヒップホップ兄貴達に
受けが良く、他に類を見ないコンセプトを持つマシーンであったがゆえにじわじわと固定ファンを獲得していきました。
彼はその後MPC60mk2(SCSIポートの装備、メモリーの増設等)に進化し、その後16ビットサンプラーS3000をベースに
デザインされたMPC3000に
主役製品の座を譲りましたが、記念すべきMPCの名を冠する最初の製品として、今も多くのユーザに愛され続けています。(あの12ビットの
音がいいとか言うひとも最近はたくさんいますね。有名所ではDJ Hondaとか)
いまだにターンテーブル2台とMPCだけでスタジオに来るヒップホップ屋さんは結構いるんだそうです。

ところがこのMPC3000、確かに大したシロモノでしたが(おそらく)世界最高価なリズムマシーンであったということもあり、
なかなか個人では手の届かない所にある存在でした。

そのころアカイの(普通の?)サンプラー屋さんたちは人気機種Sシリーズのサンプラーを一新、低価格高性能(でも基本的には同じ)
のS−XLシリーズ及び低価格
の入門者用S2000の開発を終えたころでした。 それをみたMPC屋さんたちは考えました−「これベースにしてなんかできないかな?」

実際MPC2000のサウンドエンジンはS2000のそれとほぼ同じものなのだそうです。
 

とにかく結果出来上がったのは初めてのリーズナブルな値段で買えるMPC第三世代機なわけなのです。
 
 

基本スペック:
サンプラー部:

 シーケンサ部: エフェクター部:(オプション)  

周辺機器について:
Zipドライブ
多分皆さん最初にほしくなるのは大容量記録メディアじゃないかと思うのですが、現在大半のMPCオウナーはZipドライブ
を使ってるようです。(僕もです) Mac用、ウィンドウズ用などいろいろあって困惑しますが、箱に”SCSI”と書いてあれば
ドライブ自体は同じ物ですんでどっちでもかまいません。ドライブ付属のソフトウェア等はコンピュータとZipを接続するときにだけ
必要なもので、MPC2000のOSがバージョン1.31以上であれば特別な設定無しで使えますので、どっちでも自分が
使ってるコンピュータ用のものを買えば(なければ安いほうを)OKです。
でも気をつけるのは”パラレルポート用”と書いてあるもので、こいつは絶対使えません。
ちなみに本当は”ドライブのファームウェアのバージョンがD-0.9以上でなきゃだめ”なんて制約がありますが
最近売ってる新品のなら問題ないはずです(ちなみに僕のは97年夏購入でD-14でした)
中古で少しでも安く上げようなんて考えてる人は要注意です。(個人的な意見ですが)壊れやすいものなんで
新品買ったほうが良いと思いますけど。
ちなみにZipドライブはSCSIのIDを5か6かにしか設定できませんが、MPC2000本体のIDが6に固定されているので
IDを5のほうににするのを忘れないよう。
なんかZipプラス(Zipドライブの新しいバージョン)でもいけるらしいです。でもMPCのSCSIは「ピー」なので
早くなったりは多分しないです。
Zipドライブ使用上の注意:
2個以上にパーテイションを切って使うとWindows機に入れた瞬間トンでもないことになることが確認されてますので
コンピュータとデータを共用しようと思ってる人はものすげー気をつけるべきです。
 
 

SCSIハードディスク、CD-ROMドライブ
筆者に経験がないんでわかりません^^;でも昔からマック用のSCSI機器のほうが
“くせ”が無くて(ベンダユニークコマンドが少ない)なんでも繋がりやすいなんていいますね。ちなみになぜかZipは”HD"
としてマウントされます。
CD-ROMはなんでも良いはずですがあんまり古いのやNEC製のは避けたほうが懸命かもしれません。
東芝製のは大体いけるはずです
MOの類もほぼ問題なく使えるという話は聞いてますが詳しくわかりません(持ってないんだもの)
 

外部とのデータのやり取り
上にも書いてますがWindowsには気を付けましょう。入れた瞬間2個目以降のパーティションが死にます。
MPCへデータを渡したいときにはZipとかを用いて.wavフォーマットでやるのがいちばんてっとりばやいでしょう。
MPCからデータを渡したいときにはいちど.SNDでせーぶしてからそいつを16ビットインテルフォーマットの
RAWデータとしてよめば良いです。そのときはヘッダーの分を削るのを忘れないように。
ちなみになぜか現在MPCはMESA,ReCycle等のソフトからさぽーとされてません。
SCSIデータダンプも赤井のポリシーに反するらしいのでSCSI経由でダイレクトにコンピュータと
やりとりするのはあきらめたほふがよさそうです。(で、ReCycleのかわり にWavesurgeonなんかがお進め)
ちなみにZipのターミネータを有効(ON)にして一方をコンピュータ、もう一方をMPCにつなぐと繋ぎかえる手間が省けます。
(でもぜったい同時にアクセスしないこと)
 
 

EB-16,8パラアウト、メモリーなどの内部拡張
いずれもユーザの手で取付けられます。マニュアルの終わりのほうに詳しく分解の仕方も書いてあるんで
簡単です。
でもいつでもそうですが、こういった仕事の経験がない人は詳しい人か楽器やさんに任せたほうが良いかも
しれません。分解さえできればメモリーの拡張なんかはSIMMの向きさえ間違えなければ犬でもできるはずですが
8パラアウトのボードなんかはちょっと配線が絡んでめんどくさいかもしれません。(でもできなくはないと思う)
ちなみにうちの機体はなんかフレームが歪んでいるっぽくてEB-16の固定ネジ止めるとこがないです
実害はないんですが(さすがメイドインちーなの機械だ)
 
 
 
 
 

らしいです
 
 
 
 

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