このページは、Finaleを使用する上でのTip集(基本的なもの)をQ&A形式で纏めたものです。
このページの内容はFinaleの使い方の中の複数の選択肢のうちの一つであり、
他の方法、場合によってはより簡便な方法があるかも知れないことを
お断りしておきます。
また、本ページの内容は全てFinale 2008 (Windows版)に対応したものです。
他のバージョンやOSのFinaleでは当てはまらない場合があります。
なお、Finaleの参考情報は以下のサイトにもありますのでご活用ください:
Finaleよくあるご質問(FAQ)
Stylenote Finale BBS(旧サイト)
一部、Finale 2014 (Windows版)に対応した情報につきましては、
質問の冒頭に[F2014]を付記しております。
Q1. 小節を削除したい
A1. 短い曲の場合、曲の終わりから終止線までの複数の小節を削除する
必要がでてきます。
この場合は、削除したい小節ブロックの最初の小節(複数段ある場合は最上段)を
選択し、次に削除したい小節ブロックの最後の小節(複数段ある場合は最下段)を
選択してから(この時、選択された小節ブロックが青く表示されます)、
「編集」/「カット」(または右クリック→「カット」)を選択します。
Q2. ある箇所に小節を挿入したい
A2. 挿入したい箇所の次の小節を選択して、「編集」/「小節ブロックを挿入」
を選択し、開くダイアログで挿入する小節数を入力します。
Q3. 小節内の音符の選択方法は?
A3. いくつかの音符をまとめて削除、コピーや符尾の向きを変える際に行う、音符の選択方法(よく使うもの)には次のようなものがあります(Finale2008以降)。「選択」ツールを選択してから以下の操作を行います:
Q4. ページをまたがってコピー&ペーストしたい
A4. 同じページ内であればページ内でドラッグ&ドロップできますが、違うページにペーストしたい時はどうすれば?このような時はまずコピーしたい箇所を選択状態(青い状態)にして(参考)、ペーストしたい最初の小節をCtrlキーを押しながらクリックします。同じ方法により、ページをまたがった小節群をコピー&ペーストすることもできます。
Q5. 1回目と2回目で内容が異なる繰り返しを指定したい
A5. 1回目、2回目で異なる部分が1小節の場合、1回目の小節、2回目の小節を連続して作成し、1回目の小節を選択して右クリックし、「反復記号」/「反復小節線(1, 2番括弧付き)の作成」を選択します。
Q1. 複数段に跨る小節発想記号(オクターヴ記号やトリルなど)を付けたい
A1. 「表示」/「スクロール表示」メニューを選択し、スクロール表示にしてから小節発想記号をドラッグして付けます。
Q2. パレットに無い発想記号を使用したい
A2. プレイバックを考慮しなければ以下の方法で対応します。プレイバックも含めたい場合は更にプレイバック用の図形の設定等が必要になります。
「発想記号」のツールを選択して発想記号を割り付けたい小節や音符をクリックして「発想記号の選択」ダイアログを開きます。既存の記号で似たようなものがあればそれを選択して「複製」ボタンを押し、複製された方の記号を選択して「編集」ボタンを押して、文字発想記号の設計ダイアログで表示する文字列を変更します。複製した場合、「プレイバック」タブで新しい記号用の設定をするか、プレイバック効果を削除(「タイプ」を「なし」)します。アーティキュレーション記号のテキストを自作する場合、フォントを「Times New Roman」、フォントサイズを13(文字発想記号の設計ダイアログ上で、テキスト欄で文字列を選択してから「文字」/「サイズ」/「その他」で13を指定)、フォントスタイルを斜体にします(同様に選択して「文字」/「スタイル」/「イタリック(斜体)」)。
Q3. 複数の五線に割り当てられた小節発想記号の一部を非表示にしたい
A3. デフォルトの状態では小節発想記号は全ての五線、特定の五線または五線のグループに割り当てることができますが、「プレイバック効果としては全ての五線に割り付けたいが、表示は1つの五線のみで良い」場合に対応できません。そこで、五線に割り付ける際に「五線別の編集を可能にする」のチェックを付け、割り付け後に非表示にしたい小節発想記号の四角い部分をクリックしてから(黒くなります)右クリックして「非表示」を指定します。
Q4. 複数のレイヤーにある同じ高さの音符にそれぞれ同じ臨時記号を付けた時、臨時記号が複数印刷されてしまう(フラットが2つ、など)
A2. このようなケースでは臨時記号が複数になることで意味が変わってしまうため、臨時記号が一つになるようにする必要があります。この場合は、余分な臨時記号を非表示にします。非表示したい臨時記号のある音符を、その音符のあるレイヤー上で高速ステップモードで選択し、メニューから「高速ステップ」/「高速編集コマンド」/「臨時記号の表示・非表示」を選択します。
Q5. ペダル記号を簡単に入力したい
A5. ペダル記号は音符に対するアーティキュレーションとして入力できますが、ペダルダウンとペダルアップで
2回ずつ配置しなければならず面倒です。こんな時は、変形図形メニューを選択し、一番下の「?」の図形を選択します。
トリルやオクターヴ記号のように、ダブルクリック&ドラッグ操作でペダルダウン、ペダルアップ記号を一度に
配置することができます。
Q6. 音部記号変更のための音部記号を効率的に入力したい
A6. 音部記号変更のための音部記号を入力すると、その小節内だけで音部記号が変更される場合とその後の音部記号がずっと変更される場合があり、意図と異なる動作だった場合は修正が面倒になります。次のように使い分けると手戻りが少なくなります。
音部記号変更がある小節の中の特定の音符群だけの場合は、その音符群を選択して「音部記号の変更」ダイアログを開き、「変更範囲」の所で一番上をチェックして「OK」を押します。
音部記号変更が複数小節に跨る場合は、「音部記号の変更」ダイアログで一番下(○小節目から次の音部記号変更まで)をチェックして「OK」を押します。
Q7. アルペジオ記号を入力したい(on Windows Vista)
A7. Windows Vista上でFinaleを使用している場合、アーティキュレーション・ツール内のアルペジオ記号を音符に割り当ててファイルを保存すると、製品がフリーズしMUSファイルが消失する場合がある、という重大な問題があります。下記の手順は本問題の非公式な回避策です。なお、作業の際には予めMUSファイルのバックアップを取ってから行ってください。参考URL
Q8. スラーやタイの上下の向きを変えたい
A8. スラーの向きを変える場合は、変形図形ツールを選択してから向きを変えたい
スラーの白い四角のハンドルをクリックし(黒くなります)、このハンドル上で右クリック
して開くメニューで「方向」/「上向き」か「下向き」を選びます。
タイの向きを変える場合は、高速ステップモードでタイの最初の音符を選択して
「高速ステップ」/「タイの向き」メニューで向きを変えます。
Q9. 音符に括弧を付けたい
A9. ピアノ譜などで、右手と左手で共通の音符のうちの一方に括弧を付ける場合は、
「アーティキュレーション記号」の36番と37番を使用します。
Q10. 記号をミリ単位で動かしたい
A10. アクセント記号、フェルマータ記号を少しだけずらしたい時や上段の音符を左手で弾くときの記号("「"など)を作成する際、記号をドラッグしてやるのはしんどい場合があります。このような場合は、記号の白い四角のハンドル部分をクリックして選択し、後はキーボードの矢印キーで移動させると楽です。
Q11. 和音のタイを効率的に付けたい
A11. 高速ステップモードでShift+「-」キーを押すと、次の音とのタイで結ばれます。この時、音符のない位置で行うと全ての音符に対して一度にタイを付けることができます。例えばドミソシという和音があってレの位置でShift+「-」キーを押すと、ドミソシの4音のタイがいっぺんに付きます。因みに、元々タイがある和音でこの操作を行うことで、和音のタイを一度に削除することも可能です。
[F2014]Finale2014ではデフォルトのショートカットキー割り当てが変更となっており、そのままではShift+「-」キーでのタイ記号入力ができないようです。タイ入力のみでしたらShift+「t」キーで可能ですが、タイの削除も含め従来のキー操作で行いたい場合は、このページの最初の「Finaleよくあるご質問(FAQ)」リンクを開いて検索窓に「高速ステップ入力で一部のキーが機能しません」を入力し、「検索」ボタンを押して表示される対処方法をお試しください。
Q12. 記号を効率的に入力したい
A12. アーティキュレーション記号(スタッカートやアクセントなど)を音符入力後に付加する際、アーティキュレーション選択画面を開いて記号を選択して[選択]ボタンを押していく訳ですが、記号を付ける音符が大量にある場合は画面を開いたり選択する手間が煩わしくなります。そんな時は、アーティキュレーションメニューを選択してから、アーティキュレーション記号に割付けられたキーを押しながら記号を付けたい音符をクリックしましょう。「アーティキュレーション記号に割り付けられたキー」は、アーティキュレーション選択画面の括弧内のキー(スタッカートであれば「s」、アクセントであれば「a」)となります。なお、この方法は発想記号割付時にも使えます。
Q1. 符尾の向きを変えたい
A1. 向きを変えたい音符の数が少ない場合は、高速ステップモードでその音符を選択し、
ショートカットキーの「l」(エル)を押します。
向きを変えたい音符の数が多い場合(複数の小節に跨る場合など)は、向きを変えたい音符を含む小節を
選択(参考)し、「ユーティリティ」/「符尾の向き」メニューを選択して
向きを変えます。特定のレイヤーの音符のみ向きを変えたい場合は、「編集中のレイヤーのみ表示」状態で
小節を選択します(参考)。
Q2. 連桁をつなげたい/分けたい
A2. 高速ステップモードでつなげたい/分けたい連桁の次の音符を選択し、ショートカットキーの「/」(スラッシュ)を押します。
上記操作により、その音符の前の連桁が切れたりつながったりします。
Q3. 装飾音符にしたい
A3. 高速ステップモードで装飾音符にしたい音符を選択し、ショートカットキーの「;」(セミコロン)を押します。
Q4. 装飾音符にスラッシュを入れたい
A4. 高速ステップモードでスラッシュを入れたい装飾音符を選択し、Shiftキーを押しながら「@」キーを押します。
若しくはメニューから「高速ステップ」/「高速編集コマンド」/「装飾音符にスラッシュを付ける/外す」を選択します。
Q5. 高速ステップモードで音符の前に後から音符を挿入したい
A5. Shiftキーを押しながら入力します。以下、例として四分音符の前に八分音符を挿入する方法を説明致します。
Q6. レイヤーを使用していて、特定のレイヤーの内容のみをコピーしたい
A6. 通常の小節のコピーでは、全てのレイヤーの内容がコピーされます。特定のレイヤーの内容のみを
コピーしたい場合は、「編集中のレイヤーのみ表示」状態で小節を選択します(参考)。
Q7. 休符を非表示にしたい
A7. 高速ステップモードで非表示にしたい休符を選択し、ショートカットキーの「o」(オー)を押します。
Q8. 四分音符と八分音符の連符(三連符など)を作りたい
A8. 例として、四分音符と八分音符の三連符の作り方を説明致します。
Q9. 連符の括弧や数字を削除したい
A9. 連符を使うとデフォルトの状態では全ての連符に数字や括弧が付き、
連符がずっと続く曲では非常に見づらくなります。
このような場合は以下の方法で2小節目以降の連符の数字や括弧を削除します:
連符の数字や括弧を削除したい小節を選択して(参考)、
「ユーティリティ」メニューの「変更」/「連桁」を選択して
「連桁の変更」ダイアログを開き、
「表示」の「数字」や「図形」を「表示しない」にしてOKボタンを押す
Q10. 音符の音の高さをまとめて変更したい(後からオクターブ記号を付ける時など)
A10. 一度音符を入力した後にオクターブ記号を付ける場合、複数の音符の高さを
まとめて1オクターブ下げる必要があります。音符の数が少なければ
高速ステップモードで対象となる音符をドラッグして変更できますが、
数が多いと大変です。
このような時は、高さを変更する複数の音符を選択して
(参考)、
「ユーティリティ」メニューの「移調」を選択して、移調ダイアログで
1オクターブ下げる指定をすると楽です。
なお、この方法は調号を変更して意図せずに移調してしまったのを戻す時にも
使えます。この場合は度単位で音符群の高さを変更します。
Q11. カデンツァを入力したい
A11. いくつか方法がありますが、プレイバックを考慮するとカデンツァのある
小節だけ64/8のように拍子を個別に定義する方法が楽と思われます。
この拍子定義は記譜のためだけのものなので、次のようにして非表示にします:
・選択ツールでその小節を選択後、右クリックで出てくるメニューで
「小節属性の編集」を選択。
「拍子記号」を「つねに表示しない」に設定してOKボタンを押す。
また、選択ツールで小節を選択後、「ユーティリティ」/「変更」/「音符サイズ」メニューを選択してサイズを指定すると、その小節内の音符のサイズを小さくできます。
Q12. 音価(音の長さ)はそのままに音高(音符の高さ)のみを後で修正したい
A12. いくつか方法がありますが、音符ごと「Del」キーで削除してしまうと音符を置きたい位置に音価を意識しながら「Shift」キーを押しながらの挿入となり、結構面倒です。この時は、高速ステップモードで正しい(修正後の)音高の音符を入力してから誤った(修正前の)音符を「BackSpace」キーで削除すると、手間が少し省けます。因みに、連続した複数の音符の音高を同じだけ変更したい場合はこちらの方法が有効です。
Q13. 全休符を非表示にしたい
A13. 全休符に対してはA7の方法が使えません。全休符を非表示にする時は、非表示にしたい小節を選択して右クリックし、「楽譜スタイル」/「楽譜スタイルの適用」メニューを選んで03〜05の空白の小節の中から適切なスタイル(例:レイヤーを使用していないなら"03. 空白の小節:レイヤー1")を選択して、「OK」ボタンを押します。
Q14. [F2014]高速ステップ入力すると休符になってしまい、音符を入力できない
A14. メニューから「高速ステップ」/「高速ステップ入力オプション」を選択して「高速ステップ入力オプション」画面を開き、「音符の入力にMIDIキーボードを使用」のチェックを外して「OK」ボタンを押します。Finaleインストール直後にはこのチェックが付いているようです。
Q1. 小節の配置位置を変えたい(先頭の小節を上の段に、あるいは最後の小節を下の段に)
A1. 移動したい小節を選択ツールで選択し、上の段に移動したい場合は「↑」キー、下の段に移動したい場合は「↓」キーを押します。
Q2. 異なるレイヤーにある休符と音符の重なりを解消したい
A2. レイヤー間の音符配置はFinale側で適当に調節してくれますが、時に休符と音符が重なって印刷時に判別不能になってしまうことがあります。このような時は休符のあるレイヤーを指定した状態で休符を含む小節(またはその一部)を選択し、メニューから「プラグイン」/「音符関連」/「休符の移動」を選択して休符を移動します。移動時に負の値(-4など)を指定すると、下に移動します。
Q3. 連桁を上下の五線に移動した時の、異なるレイヤー間の音符の重なりを解消したい
A2. 音符移動ツールを使用して連桁の一部を五線またぎで配置した時(例:八分音符4個の連桁で前2個の音符を上、後ろ2個の音符を下の
五線に配置、五線の上に連桁を定義して後ろ2個の音符を下の五線に移動)、移動先の五線上で異なるレイヤーの音符・休符と移動した音符が
完全に重なってしまうことがあります。
特に符頭が白い音符(二分音符等)と黒い音符(四分音符等)が重なると符頭が白い音符の情報が失われてしまいます。
このような場合は重なりが発生する方の五線に連桁を定義します(上記例では下の五線に連桁を定義して前2個の音符を上の五線に移動)。
この方法でも上下の五線で重なりが発生してしまう場合は、高速ステップモードで音符をずらします。
なお、連桁の一部を五線またぎで配置する方法は製品付属の紙マニュアルに載っています。
Q4. 2段の譜面で、一部だけ3段にしたい
A4. 最初は2段で作成し、後から一部を3段に変える方法をご説明致します。
Q5. 異なるレイヤー間の音符の重なりを解消したい
A5. レイヤー間の音符配置はFinale側で適当に調節してくれますが、
どうしても音符同士が重なったり近すぎたりする場合があります。
この場合は、高速ステップモードで直接音符をドラッグして位置を変えます。
なお、Shiftキーを押しながらドラッグすると音の高さを変えずに移動できます。
Q6. 2段の譜面で、音符を上段、下段の位置関係を保ったまま横に移動したい(拍の単位で音符を移動したい)
A6. A5の方法だと上段と下段の音符の位置関係がずれてしまいます。位置関係を保ったまま横に移動する場合は、移動したい音符のある小節を選択して右クリックし、「拍図表の編集」メニューを選択します。すると、小節の上に拍に対応した線が複数出てきます。線の上下にある2つの白い四角のハンドルのうち、下の方のハンドルを横にドラッグして位置を調節します。
Q1. プレイバックにGarritan Instrumentsを使用したい
A1. これから新規に作成する場合は、「新規作成」/「セットアップウィザード」からファイルを作成します。
途中、「楽器セット」の欄で「Garritan Personal Orchestra 2.0 Finale Edition」を選択し、
「楽器のリスト」で使用したいGPO楽器を選択して「追加」ボタンを押します。
プレイバックにMIDIを使用している既存のファイルをGPO楽器を使用するように変更する場合は、VSTのセットアップが必要です。
ここでは例として、GPO楽器の1つ、Steinway Pianoを使用するように変更する手順をご説明致します。
Q2. VSTを使用したプレイバックで音量を上げたい
A2. ピアノソロ曲の場合、デフォルトの設定ではVSTを使用したプレイバックで音量が小さく感じることがあります。
音量を上げる方法をいくつかご紹介しますので、必要に応じて組み合わせて使用してください。
Q3. VSTを使用したプレイバックで五線別、あるいはレイヤー別に強弱を設定したい
A3. 例えば五線が上下2段になっている場合、デフォルトの状態で上の五線に
発想記号(強弱記号など)を付けると、下の五線にも反映されてしまいます。
これは、上下の五線で楽器が共有されているためです。
ここでは例として、2段の五線のピアノ譜においてレイヤー毎に楽器(Steinway Piano)
を分ける手順をご説明致します。
Q4. アクセントの強さをコントロールしたい
A4. Finaleのアクセントはデフォルトでvelocityが125%になるように設定されていますが、音符によってはそれより弱いアクセントを付けたい場合があります。そのような場合に、アクセント記号のvelocityを変えてしまうか、アクセント記号をコピーしてvelocityの割合を変えた新しい記号を作る方法などがありますが、もっとお手軽なのが別レイヤーに同じ高さの音符を定義して重ねてしまう方法です。Finaleでは複数のレイヤーに同じ高さの音符があると音が強くなってしまうことを利用したものです。この方法の利点は、例えばピアノ曲などで1つの和音の中の特定の高さ(soprano等)の音符だけを強くすることで、実際の和音の響きに近付けることができることです。
なお、逆のパターンとして、上下の五線で同じ高さの音があった場合(片方が括弧つきのような場合)、プレイバック時に意図せずにアクセントがついてしまうため注意が必要です。私の場合は、記譜用とプレイバック用でMUSファイルを分けてしまうことで対応しております。
Q5. 松葉記号("<"や">"など)での音量変化をコントロールしたい
A5. 松葉記号でクレシェンドやデクレシェンドを表現できますが、Finale任せの場合、音量が小さくなり過ぎたり大きくなり過ぎたりすることがあります。松葉の長さや開き具合で多少の調節は可能ですが、非表示で発想記号(小節発想記号または音符発想記号)を付加することでもコントロールできます。
Q6. [F2014]早送りボタンで小節を進めても最初に戻ってしまい、曲の途中からプレイバックできない
A6. プレイバックコントローラー右端のボタン(スピーカーと歯車のアイコン)をクリックして「プレイバック設定」画面を開きます。真ん中の「プレイ開始」で「選択されている小節」をチェックして「OK」ボタンを押します。プレイバック再生時に早送りボタンで進めると、その小節から再生することができるようになります。なお、「選択されている小節」とは選択ツールで選択された小節や高速ステップ入力で入力中の小節ではなく、プレイバックコントローラーに表示された小節位置となるようです。
Q7. [F2014]プレイバックにKontakt製品の音源を使用したい
A7. Finale2011以降、Finale付属のプレーヤーがKontakt PlayerからARIA Playerに変更になった模様。それに伴い、Kontakt対応音源はそのままでは使用できなくなりました。ここでは、Kontakt対応音源をFinaleに連携させる方法を記載致します。なお、Kontakt Playerも古いバージョンのもの(Kontakt Player2など)は最新の環境に対応していないため、最新版(Kontakt5など)に入れ替えてください。
Q1. Finaleシリーズ(Finale, Allegro, PrintMusic, Finale Notepad)、私はどれを購入したら良い?
A1. Finaleシリーズには無料のものから6万円近くするものまで様々なグレードが
あります。Finale Notepad(無料)、PrintMusic、Allegro、Finaleの順に
お高くなります。詳細な機能比較は販売元のイーフロンティア社HPの
「楽譜作成ソフトウェアFinaleシリーズ製品仕様比較表」を参照ください。
私はPrintMusicとFinaleしか触ったことがありませんが、以下は個人的な
参考意見です。
Q2. 入力に失敗してやり直したい
A2. Ctrlキーを押しながら「z」キーを押すと、直前に行った操作が取り消されて操作前の状態になります。
Q3. この記号は何記号?
A3. 特定の記号の入力方法をヘルプやWeb調べる時など、小生のような専門の音楽教育を受けていない人にとっては
キーワードがわからずに困ってしまう場合があります。
ここではよく使用されると思われる記号の名称を簡単に説明します(一部不正確な箇所があるかも知れません)。
キーワード(五十音順) | 内容の説明 |
アーティキュレーション記号 | スタッカート、アクセント、フェルマータなど特定の音符に関して指定される記号 |
アルペジオ | 縦の波線で、和音を音をずらして弾くことを表す。 |
オクターブ記号 | 「8」と点線で構成され、楽譜に表示された高さより8度上または下であることを示す記号 |
音部記号 | 五線の最初にある、へ音記号やト音記号など。 |
カデンツァ | 1つの小節内に多くの音符が配置されて即興的な演奏を要求するもの。リストの「愛の夢」の中間部など。 |
弱起 | 例えば4分の4拍子の曲で、曲の冒頭に四分音符1拍分の小節がある時にこの小節を弱起と呼びます。 |
ターン | 「S」の記号が横向きになった記号で、「ドレドシド」のような音形を表す記号。 |
トリル | 「tr」または「tr」の後ろに波線があり、隣り合う2音の間を細かく往復することを表す記号。 |
発想記号 | 「p」(ピアノ)、「f」(フォルテ)、クレッシェンド、デクレッシェンドなどの強弱記号、 「Andante」、「Allegro」、リタルダンド、ラレンタンドなどの速度記号、その他の曲想を表す記号など。 |
符頭 | いわゆるおたまじゃくしの頭の部分 |
符尾 | いわゆるおたまじゃくしの尻尾の棒の部分 |
臨時記号 | 音符の左に書かれ、その音の音程を変えるためのシャープ記号やフラット記号、ナチュラル記号など。 |
連桁 | 複数の音符の棒の先の旗(はた)の部分がくっついて横の太い線状になったもの。 |
Q4. 楽譜をPDFファイルに出力したい
A4. Finale単体ではできませんが、仮想プリンタとして動作するソフトウェア(PDFCreatorなど)を別途入手してインストールすれば可能です。
この場合、Finaleの「ファイル」/「印刷」メニューから印刷ダイアログボックスを開き、「セットアップ」ボタンを押して
インストールしたソフトウェア(PDFCreatorなど)を指定してから印刷ダイアログボックスで「OK」ボタンを押します。
PDFCreatorの場合はこの後開く画面でPDFファイルのプロパティ情報を入力し、保存先を指定します。
参考:Finaleから楽譜をPDF形式で保存する
Q5. プレイバックによる演奏をmp3ファイルに出力したい
A5. プレイバックにSmart Musicソフトシンセを使用している場合は、
「ファイル」/「その他の保存」/「オーディオファイルとして保存」で「圧縮MP3ファイル」を指定して保存します。
プレイバックにGarritan Instrumentsなどその他の楽器を使用している場合、Finale単体ではできません。
この場合、まずFinaleの「ファイル」/「その他の保存」/「オーディオファイルとして保存」で「非圧縮オーディオファイル」を
指定して保存し、wavファイルを生成します。
次に「iTunes」や「午後のこ〜だ」を使用してwavファイルをmp3ファイルに変換します。
「iTunes」に比べて「午後のこ〜だ」の方がmp3ファイルにアーティスト名を入れられたり若干音が良かったりしますが、Vistaを使用されている方は
インストールするのに少しコツがいります。
Q6. Finaleを別のPCに引っ越ししたい
A6. 同一ユーザーで使用できるPCは2台まで、という制限があります。引っ越し後に古いPCでFinaleを使用することがない場合は、新しいPCにインストールして動作確認後に、速やかに古いPCで「ヘルプ」/「Finaleのライセンス認証を解除」をクリックし、古いPCの認証を解除してください。