第一回 和音(ベタ)を入れてみよう
今までの伴奏では単音ばかりでしたが、和音(同じ楽器の音を重ねたもの)を
入れてみましょう.
和音の基礎(ベタその一)
ピアノなどの鍵盤楽器に良く使われる(と思う)和音を入れてみましょう.
試しにピアノのTrackを作り、そこにベースのデータをコピーして下さい.
そして、移動でデータを一オクターブ(とは限らないけど)、上げて下さい.
ここからが重要
左の鍵盤を見て、白い鍵盤の二つ上の所にデータをコピーして下さい.
(一小節ずつ単位で上げて下さい.)
枠的には、4つか3つ上になるはずです.
同じ要領で、今コピーしたデータをさらに上にコピーして下さい.
元の音が、C4(ド)の場合、コピー後にはC4(ド),E4(ミ),G4(ソ)の音が
同じ時間に出るようになります.
これをまた、曲の最後まで続けます.どんな感じになるか聴いてみて下さい.
→→→→→
注、これはあくまでも例です.ピアノは1オクターブ上がっています.
Piano(和音)を加えたです.
(注、多少アレンジしてあります.)
和音の基礎(ベタその二)
ギターなどの弦楽器に良く使われる(と思う)和音を入れてみましょう.
試しにDistortion GuitarのTrackを作り、そこにピアノのデータを
コピーして下さい.
今度はピアノの和音の真ん中の音(上の例の場合はE4(ミ)の音)を
移動で下の音(例の場合はC4(ド))のちょうど一オクターブ高い位置(C5)に
持っていって下さい.こうすると、C4(ド)、G4(ソ)、C5(高いド)の音が
同じ時間に出るようになります.
これらの作業が終わったら、聴いてみて下さい.
前よりも曲の迫力が増すと思います.
ただ、これはベタなので、あまりにも単調になると思います.
和音にはいろいろ種類が有りますが、下手にいじると怪しい音になる事も有りますので
とりあえずは、この方法でやってみて下さい.
→→→→→
注、これはあくまでも例です.
Guitar(和音)を加えたです.
(注、多少アレンジしてあります.)
第二回 バランスを整えよう
今まで私のメロディ(例)を聴かれた方で、音の大きさ(各楽器のバランス)が
バラバラだと思われた方もいるでしょう.(思わない方がおかしい...)
それは、全て標準の値で入力していたからです.
音の大きさを変えるには次の3つのパラメーターがあります.
・Volume(楽器全体の音の大きさを変える時に使います)
・Velocity(一つの音の音の大きさを変える時に使います)
・Expression(音の大きさを発音中に変える時に使います)
Volumeで楽器相互のバランスを整え、Velocityで一つ一つの音のバランスを整え、
Expressionで音に変化を付けます.これらは全て0〜127の値で表します.
今回はVolumeの変え方について説明します.
音の大きさ(Volume)を変えてみよう
Cakewalkの場合
以前にトラックウインドウで音色を変えたと思います.
そのパッチの横に「ボリューム」の欄があります.
再生しながら0〜127の範囲で値を入力します.
その楽器の音が大きいと思ったら値を小さくし、小さいと思ったら値を大きくします.
各楽器に対して調整を行います.
Cherryの場合
各トラックのピアノロールの左側のイベントリストで、
Volumeの値を変えて下さい.
(曲の最初の部分にあります)変え方は音色の変更と同じように図のピンク色の
部分をダブルクリックして入力します.この場合、100が基準になります.
110にしたい時は10を90にしたい時は−10を入力して下さい.
イベントリストでの表示は90、110になります.
0:0480 |
60 |
Volume |
|
100 |
0:0540 |
60 |
Panpot |
|
0 |
0:0600 |
60 |
Program |
65535 |
1 |
0:0660 |
60 |
Reverb |
|
40 |
イベントリスト
この作業を行うとかなり聴きやすくなると思います.
しかし、ある音源で作ったデータを違う音源で聴く場合、固有の音の大きさがあるため
多少バランスが変わる事があります.自分で聴くだけならいいですが、人にデータを
渡す場合など、注意が必要です.
音の定位(Pan)を変えてみよう
音の大きさのバランスを整えるだけでは、臨場感がでません.
最近のオーディオ機器はほとんどがステレオ(左右二つのスピーカーがあり、
違う音がでる)方式になっています.MIDIで楽器の音の左右のバランスを取る時には、
Panというパラメーターを用います.この値も0〜127であり、64では左右同じ大きさに
なり、値が小さくなるにつれ音が左にずれ、値が大きくなるにつれ音が右にずれます.
(Cherryの場合は0が基準、−63〜63までの表記となります.)
Panの変え方はVolumeと同様にCakewalkでは、トラックウィンドウの「パン」
(一番右の方にあります)の値、Cherryでは、イベントリスト(上図参照)のPanpotの
値を変えて下さい.
注、Panを極端に変えると逆にバラバラに聴こえる事があります.
また、片方に集中するとこれもまたバランスが悪くなりますので、
少数パートだけを対称に配分される事をお勧めします.
VolumeとPanを変えたです.
(注、音の大きさは音源によって異なる場合があります.
また、曲そのものが練られてないのでちょっと違和感がまだあるかと思います.
少なくとも上の音よりはいいと思います.)
第三回 曲を聴きながら変えてみよう(ループ演奏)
曲全体のバランス調整などは聴きながらでないと、なかなか難しいです.
ある程度、曲が出来てからでもいろんなパラメータを変えられるのがMIDIです.
音色なども、最初に決めたからといって、そのままでなくてもいいんです.
曲を聴きながらいろいろ変えてみる事によって偶然にもいい雰囲気になる事もありますよ!
曲を聴きながら(ループしながら)パラメータを変えてみよう
Cakewalkの場合
リアルタイム→ループ/オートシャトルを選択して下さい.
そこで開かれたダイアログで繰り返し演奏をさせたい小節範囲を入力します.
更に、下のチェックボックスを全てクリックして下さい.
OKを押して再生ボタンを押せばその間だけ繰り返し演奏する事が出来ます.
その間に、トラックウインドウでパッチ(音色)や、VolumeやPanを変えたり、
テンポを変えて下さい.(前回までの記事を参照下さい.)
ミュート(選択したトラックを消音)やソロ(選択したトラックのみ演奏)
を使うとやりやすくなる場合もあります.
Cherryの場合
Track Listで、ループさせたい範囲を選択します.
(選択の仕方は、第一章の移動・コピーの仕方を参照して下さい.)その状態で
再生ボタンや巻き戻しボタンが並んでいる所の一番左のボタンをクリックして下さい.
選択範囲が繰り返し演奏されます.
そして、演奏モニタを開いて下さい.
(演奏モニタは「表示」→「演奏モニタ」で現れます.)
そこで、数値の所を右または左クリックし続けると、パラメータが変わります.
音色は各トラックの「Play」の横に三つ並んでいる数字を変えると変わります.
(一番右を変えると楽器自体が変わります...)
注、Cherryの場合は演奏モニタでパラメータを変えても、データ自体には反映されません.
必ず記録して、前回までの記事内容を参考に入力して下さい.
(不親切でゴメンナサイ...)
MIDIの場合、こういった作業をする事で曲の調整をします.
打ち込んだそのままでいい雰囲気に出来るのは音楽センスが抜群の人でも
難しいでしょう.こうやっていろいろ練る事によって微調整をして、
自分のイメージに近づけていって下さい.
音色を変えたです.
いい悪いは置いといて、曲の感じが結構変わっていると思います.
(ドラム以外のパートの音色を変え、多少Volumeを変更しています.)