2004年06月19日
“リサイタルを終えて…”

6月18日のリサイタルがようやく終わりました。お天気とたくさんの素敵なお客さんに恵まれました。

ここしばらくあがるという感覚があまりなかったのですが、昨日は痺れましたね。同じ内容を頼まれた 演奏会で弾いても、あそこまでは緊張しないのですが。やはり自分の演奏会ということで、いわば お客さんに対する責任ですかね、なんか肩にのしかかってくるのですよ。でも自分の演奏会ということで、 今回は技術的、音楽的にいろいろ試したいことがあって、実験的なことをたくさんしましたが、 得るものも多かったです。

それにしても大変なプレッシャーで、1曲目は弓が動かないかと思いました。どうも僕はこの持ち前の にやけ顔のせいか、緊張しているのが人にはわからないらしく、損しているのか得しているのか? チェリストの苦悩番外編ですが、ソロを弾くときお客さんと目が合ってしまうのです。舞台に対して 横向きのピアニストが本当にうらやましい。あるいは前を向いて弾く楽器でも、ヴァイオリニストなら 立って弾くから視線が高いから僕らチェリストよりはましでしょうね。お客さんと目を合わせないなら 暗譜して目をつぶって弾けばとてもいいのですが、今度は暗譜の恐怖と戦わなければいけないし、 永遠の課題(ちょっと大げさ)ですね。昨日はお客様の中に日本のチェロ界の名実共に第一人者の T先生がいらしていたことをあとで知り、演奏中に目が合わなくてよかったと心から思いました。

おかげさまで全体的に大変温かい感想の声をいただきましたが、なかでも印象に残ったのが、 ジャズピアニストの人に「バッハは即興がはいっているんですよね?」といわれたことですね。 それってすごく自由な演奏だと褒められているのか、あるいは計画性の若干欠ける部分が散見されたのか 微妙ですが、楽天主義の三宅は当然前者のほうをとります。それにしてもバッハは年を経るごとに 弾くのが怖くなってきます。つい先日、僕の前のお弟子さんで今は桐朋系のM先生に師事している 小学生の男の子が、いとも簡単にぴゅーっと同じ曲を弾くのを聴いて、感心しました。学生のときは 弾きたいように自由自在に弾きたいと思っていましたが、今の僕にはバッハはあまりに完成された 宇宙で圧倒されます。

これからも音楽の道を歩いていきたいと思っています。皆さんのご支援をよろしくお願いします。

それにしてもプログラムに書いたエッセイが大好評で、演奏よりよかったという人も???

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