2003年08月02日
“コラボレーション in 山形”

先日、オカリナの宗次郎さん、ギターの福田進一さんと山形の余目という場所に行きました。 今まで何回か行かないかという話のたびにスケジュールが合わず、残念な思いをしていただけに、 今回ようやくという気持ちで出かけました。

羽田空港からわずか1時間弱、乗り物で寝るのが特技の僕がようやくうとうとした頃には、着陸態勢に 入っていました。実は、僕は飛行機はやや苦手、とくに去年、釧路空港で着陸態勢に入ってから急に 上昇というのを2回体験して以来、ちょっと怖いのです。しかし今回はほとんど問題なく一安心、 ほっとしながら空港に降り立ちました。

当日の会場は響ホールという500席ほどの中規模のホール。緑のきれいな田園地帯の中にあり、 その音響のすばらしさは全国的に知れ渡っています。とくに弦楽器にはすばらしいという評判で とても楽しみにしていたのですが、いやいや噂にたがわぬ美しい音のすることにはびっくり、 福田さんのギターも舞台から客席に向かって遠くなればなるほど明瞭に澄んだ音が透っていくのには 感動しました。でもちゃんと落とし穴もあって、誰が弾いてもうまく聞こえるわけではなく、 ミスはミスとして聞こえてくるシビアさもあるのです。こういう演奏家を育てる会場は本当に貴重です。

コンサートは、宗次郎さん、福田進一さんおふたりの人気のおかげで前売り券はすぐに売り切れ、 当日立ち見券を若干発売するもすぐになくなるという盛況ぶり、最近コンサートの動員が大変という ご時世にとても嬉しい気持ちになりました。宗次郎さんとは、彼がマイナーデビューしたときのCDの お手伝いをしたことがあり、また僕が新ヴィヴァルディ合奏団のメンバー時代にサントリーホ−ルで 共演させていただいたことがありましたが、福田さんはまったくの初対面でした。ということは この三人という取り合わせが初めて、というよりオカリナ、ギター、チェロという組み合わせの 音楽会は今まで見たことも聞いたこともなく、これで一晩コンサートが成り立つのか、ほとんどが この編成のための書き下ろしの新曲ということもあり、東京でのリハーサルはなんだか不安のうちに 終わってしまいました。しかもオカリナ、ギターともいっさい生で演奏、つまりチェロとの音の バランスもかなりシビアにとらねばならず、当日を迎えるまでなんだか様子がみえない状態でした。 ところが当日響ホールでリハーサルをしていると、バランスは不思議に問題がなく、お互いのやりたいことも 伝わるので、いろいろなことがわかること!すばらしい音響が僕たちにインスピレーションを 与えてくれて、俄然方向性が見えてきました。

本番は福田さんの軽妙な語りでプログラムがどんどん進んでいき、宗次郎さんの郷愁を誘うサウンド、 福田さんのきらめくセンスのギターがみるみるお客さんをひきつけていき、僕はその流れを崩さぬように 気をつけるだけで、とても楽でした。お客さんの気持ちも演奏者に伝わってくる距離で、演奏者と聴衆、 そしてホールのもつ雰囲気がひとつのものを創りあげていく、本当に気持ちのよい音楽会でした。 この音楽会に携わっていただいたスタッフも本当に魅力的な人ばかりで、終わったあとの打ち上げも 大騒ぎして余目の夜は更けていったのでした。(福田さん、サイコーでした。)

えっ?三宅は何しに行ったんだ?なんだか参加していないみたいだ?そんなことないですよ、 日本酒は運ぶわ、グラスは片付けるわ、もう大活躍!?

それにしてもまた訪れたい街です。

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