エッセイ集

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2006年05月25日
“実は私、○○なんです。”

皆さんは街を歩いていて、「いやぁ久しぶり!」なんて旧知の人に後ろから肩をポーンと叩かれた経験ってありますよね。この前ふと気付いたのですが、僕は肩を叩かれたことがないですよ。別に友達が1人もいないとか、外では変装して歩いているとか、そういう理由ではないですよ。いつも僕のほうが先に人を見つけてしまうのです。この前も20年ぶりの人に新宿の山手線のホームですれ違って、すぐ気が付いてしまった。よっぽど気がたっているのですかねぇ?

たまたま出かけたコンサートのロビーなんかでも、「あっ、同級生の○○だ。」とか見つけちゃう。そこですぐ駆け寄れば普通なんだけれど、僕もちょっと変わっているので、そこですぐには声をかけられない。自分がこんなに早く○○を見つけたのだから彼にも早く僕を見つけてほしいという歪んだ(?)気持ちになるのです。僕が一方的に彼を見つけて声をかけるより、同時にお互いを見つけあって、「おーっ、元気だった?」なんて場面に持っていきたくなる。そのためにはどうやって奴に自然に会うようになるか動線を考えたりして、

(いまソファに座って人と話しているから、そのあと立ち上がって客席に行くときにすれ違うようにしよう。)

なんて作戦を練って10分くらい待ったら、開演のブザーが鳴って、

(あ、しまった、トイレ行き損ねた!)

しかも肝心の友人○○は人ごみにまぎれて、偶然出会う演出どころじゃなくなって。。。馬鹿ですね。

そういう変な気のまわし方は他にもいろいろあるのです。たとえば僕はものすごい方向音痴なんですよ。渋谷のYAMAHAに行くつもりが、気が付いたら反対方向の青山劇場の前まで来ちゃったとか、駅から5分のはずのスタジオに行くのに30分かかったり、いろいろな事件が過去に起きており、多くの方々にご迷惑をかけているのですが、そんな道に迷って約束の時間に遅れそう!という緊急時にも人に道を聞けない、聞かない。こういう慌てている時は地図なんか見たってわからないのだから人に聞くに限るのですが、なんだか無理なんだよな。それでもどうしてもという時は、わざわざ店に入って、欲しくもないのに缶コーヒーでも雑誌でもなにかしら商品を購入してから、おもむろに、ちょっとついでに聞いてみますが、といった雰囲気で、もう緊急なんかじゃないよ、を装って、勇気をふりしぼってようやく、

「ビクタースタジオはどこですか?」

と聞くのです。

自分でも厄介ですよ、この性格。なんですかね、一種の見栄なんでしょうか。ぱっと道端で人に聞ければいいのになぁとよく思いますよ。身内はもっと大変かもしれないですけど。たぶん、ちょっと人見知りの部分も入っているのですよ。

「えーっ!三宅が人見知り???」

と言って信じられないという表情を浮かべる人を僕は何人も知っていますが、何を隠そう、僕はけっこうシャイで、初対面はどちらかと言うと苦手&避けたいという気持ちが先にたつのです。ただ同時に、うまく社交をする術を知らない自分もいやだし、いろいろな好奇心も持っていますから、結果的に初めてお会いする方といろいろお話ししますが、実は話を始めるまでは自分のなかで葛藤があるのです。

なんかこうやっていろいろ自分のことを書いていると、これは自意識の問題のような気がしてきましたね。心理学的に分析するとかなりはっきりするのでしょうね。余談ですが、僕の名前、「三宅進」の同姓同名ってあまりいないんですよ。僕が初めて同姓同名を見つけたのはほんの数年前。ぶらりと立ち寄った本屋さんの新書のコーナーで、ウソ発見器の話の著者が三宅進さんだったのです。かなり有名な心理学者の方のようで、何かの機会にちょっとお会いしてみたい気持ちもあるのですが、人見知りなのでやっぱりやめとこっと。

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