Desperate Icons のできるまで


◆ ええ‥‥皆々様に置かれましては本日はお日柄もよろしく‥‥
● 何わけのわからないこと言ってるのよ。
▲ 何も最初からボケかまさなくても。
★ 上がってるんですね、やっぱり。
◆ だって初めてなんだもん! 不特定多数(少数?)の人前でしゃべるのなんて!
▲ いつも通りやればいいんじゃない?
◆ ‥‥ええ‥‥本日はまことにどうも当ウェブサイトにお越し頂きまして‥‥
● 初めてテレビに出た田舎のおやじみたいだ(笑)。
▲ そういうんじゃなくて、もっと軽い乗りで。
◆ 軽い? 軽いってどういうの? ハイ! みんな元気?!
▲ だから意識しすぎなんだってば!
★ いい加減にやめて本題に移らないと読者逃げちゃうよ。
● だからいつもの調子でやろう。
◆ だって自己紹介とかは?
▲ それは前のページでやるからいいって。

★ というわけで実は私、この2000年の正月に、ついに念願のMansunウェブサイトを立ち上げたのです。
◆ そう簡単に言うけどさ、大変だったのよ。
● たいへん、たいへん。
★ そのわりに1週間かそこらでできちゃったじゃない。
▲ それを言うな。
◆ とにかく、ウェブ・サーファーとしてはすべて(私の言うすべてとは、ほとんど英国のバンド・サイトだけのことだが)を極めたと思った私の次の目標は、自分の個人サイトを持つということだったんだけど、それはまだまだ長い道のりだと思ってたのよ。
★ なにしろ、HTMLのイロハも知らないし、FTPって何? CGIって何?状態だったからね。
● それは今でもほとんど変わらないが。
▲ それによそのサイトを見ていても、サイトを作ったり維持していくことの大変さはわかったから。暇な学生や主婦ならともかく、この忙しさでは無理かもしれないと思ってた。
◆ でもこの冬休み、急に思い立って作り始めたのは、考えてるだけじゃ永遠にできないと思ったから。それに職場のほうがあの状態じゃ、1、2年後には本当にそんなことする暇なくなっちゃうか、あるいは逆に失業してインターネットどころじゃなくなっちゃうかもしれないと思ったし。
▲ とにかく何事も始めなくちゃできないというのは常識なのに、私はぐずぐず考えていて機を逸しちゃうことが実に多いのよ。
● そうそう、インターネットに接続するのがこんなに遅れたのもそのせい。そうでなきゃ、今ごろは堂々のマスターになってたかもしれないのに。パソコン歴だけは長いんだから。
★ ていうか、私にその手の決断力があれば、今ごろ日本になんかいなかったよ。
▲ そのかわり、決断すると早いよね。
◆ 集中力が並みじゃないから。そんなこんなで暮れに思い立って、スキャナとホームページ・ビルダーを買ってきて、ようやく作業に取りかかったのが12月29日ごろ。ほぼ完成してアップロードしたのが1月8日という早業だった。
★ でもその間寝てない。
◆ いや、ほんと。8時間ぐらいパソコンに向かってて、1、2時間うとうとするとまたパソコンに戻るという生活だった。その間、ほとんど食うものも食わず。タバコと飲み物だけで生きてた。
★ おたくだなあ‥‥
● だってこういうのって始めるとやめられないんだもの。
▲ ゲームやってた頃はよくそういう生活したけど、これだけ忙しくなってからは縁がなかったな。

▲ でも何を作るかという目標がなかったらここまでスピーディにはいかなかったよね。
◆ そもそもこれだけいいものはできなかった。
★ 威張るなよ。
● それだけは私は確固たる目標がありましたからね。私が作るならバンド・サイト以外ないでしょ。バンドならMansun以外ないでしょ。もう即決まり。
★ それだって5年前ならぜんぜん別物になったかもしれないね。Mary Chainサイトだったかもしれない。
● それで今ごろバンドはなくなるし、お客さんもいなくなるしで泣いてたんだぜ。
★ そんなことない! そしたら私は世界最後のMary Chainサイトにするからいいもん。
▲ 5年前なら迷うことなくManicsサイトでしょ。
● それでRicheyの失踪で気落ちして、墓碑銘だけ残して閉じると。
▲ バカな!
◆ いや▲ならありうる。その点、Mansunなら今が旬の上り調子のバンドだけに、前途は洋々だし、私が飽きる心配も皆無だし。

★ そんなわけでMansunサイトを作ろう!ということはすぐに決まったんだけど、Mansunならすでに他にも何十とあるんだよね。それで中味をどうしようというのも思案のしどころだった。
▲ それは自然と決まったね。まず目玉がなくちゃならないでしょ。私が作る以上は、どこにでもあるようなサイトや中味がろくにないようなサイトにはしたくなかったし。
◆ ところがこっちには日本にいるというハンデがあるんだな。それだけでも本国のサイトには後れをとる。
● ズブの素人のくせに、いきなり本国のサイトと張り合おうという根性が‥‥
▲ 負けず嫌いなもんで。それに16、7の子供に負けてたまるかよ。
★ でも「すげえ!」というサイトの作者が15才だったりってことよくあるよ。
◆ あの人々は時間がありあまってるからなあ。
▲ とにかくそういうわけで、ニュース系のサイトは無理だっていうので却下。
● 私が見ていちばんうれしいのは、やっぱりフォトギャラリーなんで、写真中心のサイトにしようという案もあった。
◆ でも確かにプレスに載ったMansunの写真はいっぱい持ってるけど、それってほとんどどこかのサイトで公開されてるでしょう。二番煎じはしたくなかった。かといって生写真は持ってないし。
● これが若いころならねえ。マジで全世界追っかけもやったのに。
★ 若いころはそんなお金も度胸もなかったくせに。
▲ そもそもインターネットがない。
★ オリジナリティということなら、自分で書くのがいちばんでしょ。私は絵は描けないけど、文章書くことに関してはプロだし、自信あるし、読み物系のサイトにするという案もあった。
◆ ただ難点は、それだけの分量のテキストを英語で書いてるだけの暇がないということと、英語ならネイティブには負けるに決まってるということなんだよ。
★ それだけど、最初から英語サイトにするつもりだったの?
◆ つもりっていうか、日本語で書くという発想がそもそも浮かばなかった。私が行くサイトって、Mansun関係以外はぜんぶ英語サイトだし、外国人以外とMansunの話したことないし。日本にMansunファンっているのかしらと思って。
● だってこれだけサイトがあるのに! 雑誌見ててもわかるのに!
◆ でも少数派だと思ってた。それなら私は最初から世界を相手にしようと。
● えらそうに。
★ ところが今になって、日本からのお客さんが意外と多いのに驚いて、日本語コンテンツを充実させなきゃなんてあせってる次第。

◆ とにかく目標としては人と同じことはしたくなかったというのがひとつ。それと単なる自己満足じゃなしに、Mansunファンに役に立つ情報を提供したかった。そこでコレクターでもある私としては、当然のように行き着いたのがディスコグラフィを中心とするということだった。
★ ディスコグラフィこそどこにでもあるじゃん。
● 特にChrisのがほぼ完璧だしね。私もずいぶんお世話になったけど。
◆ でも彼のは見にくいし、写真小さいじゃない。私が考えていたのは、インターネットに接続して、初めてEyesore DatabaseやNew OrderのWorld In Motionを見たときのあの感激よ。あらゆるフォーマットの、各国盤やバージョン違いのスリーブ・フォトがきれいな写真付きで並んでる、アルバムみたいな感じのディスコグラフィ。あれを見たときは天国にいるような気がした。
▲ ところがMansunにはまだこれがない!というところで、もう決まりでしたね。
● たしかMansunのスリーブ・デザインについてはさんざんけなしてくれたんでは?
▲ 確かにスリーブに関してはベストのバンドとは言えないけど、Mansunのレコードだと思っただけで、ひしひしと愛情がわいてくるじゃない。
◆ ただ、Mansunはまだ若いバンドだし、New OrderとかDavid BowieとかPet Shop Boys(ここのディスコグラフィもすごい)ほどメジャーじゃないので、種類が少ないのが悲しい。
● これからよ。だから私のディスコグラフィもこれからどんどん大きくなる。
★ そこで埋め合わせといってはなんだが、プロモやブートレッグも加え、ディスク・レーベルやバック・スリーブやインナーの写真も入れることにしました。ここまでやってるところはそうはないよ。
◆ しかも私のディスコグラフィのもうひとつのポイントは、私の持ってるレコードに限るってこと。これだとコレクション自慢ができるし、1枚1枚加えていくときの快感も味わえる。
▲ だから永遠にインコンプリートなんだけどね。日本にいるかぎり、あらゆるリリースを集めるのは不可能だから。
◆ ディスコグラフィにはもうひとつポイントがあるんだよ。これって続けて行かなきゃ意味がないじゃん。ディスコグラフィ開いて、“Legacy”あたりで終わってるのを見るくらい悲しいことはないからね。ところが見てると途中で放棄されたサイトが実に多い。
● その点、私は粘り強さには自信あるし、いったん愛したら死んでも見捨てない忠誠心があるし、今は負けていても将来的には最大のディスコグラフィ・サイトにする自信がある。
★ お金が続けばね。
▲ 私は自分が飢えてもMansunは買い続けるぞ!
★ あと、Mansunが続かないと。
◆ Mansunは永遠です!

◆ そこでコンテンツも決まった。次にサーバをどこにするかで迷ったんだけど。
★ 中味も何ひとつできてないのに、サーバ探しに走る人(笑)。
▲ だってとにかくさっぱり知らない世界だから不安もあったんだよ。
● 本やウェブで初心者向けの「ホームページの作り方」みたいなのを読んだんだけど、自分でやってみないことには何もわからないんだよね。特にコンテンツの作り方は詳しく書いてあるけど、サーバをどこにするかとか、どうやってアップロードするのかがほとんどわからなくて。
★ だから普通の人はコンテンツで悩むんだよ。
◆ いちばん簡単なのは自分のプロバイダを使うことなんだけど、AT&Tは他の点では申し分ないけど、ホームページ・スペースは有料なんだよ。
★ 月500円だけどね。
▲ 500円たって年なら6000円じゃないか。6000円あったらMansun買うよ、私は。
● なにせ、プロバイダ契約したときは、自分のサイトを持つなんて夢の夢だと思ってたんで。
◆ で、とにかく無料サーバというものがあるのを知って、いろいろ調べたんだけど、どれも一長一短なんだな。
▲ だってただじゃしょうがないよ。
★ 世の中にただのものなんかあるわけないと思って、疑心暗鬼になったりして。
● ところがインターネットにはごまんとあるんだな。これもインターネットのすごいと思うところ。
◆ もちろん最大手がGeocitiesなことぐらいは知ってたけど、あそこは何かと悪い噂があるのと、気分的にキライなのでいやだった。
▲ 圧倒シェアを持ってるものが嫌いなので。だからブラウザはNetscapeだし、ワープロは一太郎だし、表計算は1-2-3だし、いつも二番手(笑)。
★ ManicsはNo.1になったら嫌いになるし。
▲ 別にManicsはいいんだ!

◆ 容量というのもポイントのひとつだった。
▲ うん、とにかく私はでかい写真をいっぱい入れたかったので、容量がほしかった。20メガはほしいと言ったら、弟にバカにされたけど。
◆ いいんだ。私はばかでかい、むちゃくちゃ重いページを作りたかったんだ!
★ それっていちばん嫌われるんじゃない?
◆ そーお? 軽くなくちゃよくないって考えが一般的みたいだけど、私は重いページを見るとうれしくなるけどな。
▲ だから軽いのを喜ぶのはすいすいサーフする場合でしょ。確かにニュースなんかが重かったら腹立つけど、うちみたいなマニア向けのページは、じっくり見てもらうのが目的なんで関係ないじゃん。
● 早い話が、私は自分が見たければロードに30分かかっても見るね。
★ 最大で、1ページ表示するのに1時間かかったところがあったね。Smithsのやっぱりディスコグラフィだったけど、1ページに巨大な画像が100枚以上入ってるんだもん。
▲ そんなのサムネイルにすればいいのに!
★ サムネイルなんだけど、なぜかリンク先まで読んじゃうんだよ。
● まあ、やってるうちにサーバなんかはいくらも移れるし、他のサーバにリンクを張ることもできるということがわかって解決したけど。
▲ それでも実用性を考えて、画像はぜんぶ縮小して質も落としたけどね。さもないと送信する私のほうもつらい。
◆ 12メガあれば当面は大丈夫でしょ。
● 容量無制限ってところもあるけど、そういうところはサーバ自体がむちゃくちゃ重いし、広告が鬼のように入るしね。

◆ それでサーバ探しの話の続きだけど、Zoomは容量無制限だけど、むちゃくちゃ重いし、込んでると途中で接続切られるのが不愉快だし。
● 最初はサーバも外国のにしようと思ってたんだよね。日本語の広告が入るのってダサいと思って。
★ 美観を言うなら広告なんてみんなダサいよ。かといって広告あるのがいやなら有料のにするしかないし。
▲ で、結局、長い話を端折っていうと、Tripod Japanにしたんだけど、実はTripodは最初は除外して考えてたんだよね。
● というのも、インターネットを始めたころ、いちばん嫌いだったのがあのポップアップ・アドだったから。
★ そのせいかGeocitiesはあれやめて、ページに張り付ける方式にしたよね。
◆ 実はTripodもそれ試したんだって。でも利用者に不評なので、またポップアップに戻したんだそうだ。
▲ ポップアップは見たくなきゃ閉じればいいし、出るのも最初にアクセスしたときだけで、サイト内を移動しているぶんにはもう出ない。これまたサーフィンしてるときはうっとうしいけど、腰を落ち着けて見る人には関係ないのだ。
◆ それにくらべてページ内広告は閉じるに閉じられないし、だいたいあんなものが入ったらレイアウトが台無しになってしまう。ということがわかって、だったらもうTripodでいいやと。
● Tripodも日本のにしようかアメリカのにしようかと迷ったけど、何も遠くのにすることもないやというので日本ので決まり。
★ さんざん悩んだわりには、決めるときはいい加減な人(笑)。

★ 読者の皆さんが知りたいのは、かんじんの制作現場だと思うんだけど。HTMLのイロハも知らないと言ったでしょ。
◆ あ、でもインターネットに接続した直後から自分で作ってはいたの。タグのひとつも知らなかったけど。
▲ 画像ごと保存しておきたいページがあると、NetscapeのComposerに読み込んで、いらない部分をカットしたり、見やすく整形して保存するというのをさんざんやってたから。
● あれ使えばワープロといっしょだもんね。フォントを指定したり、インデントを指定したり、表を作ったり、画像をはめこんだりってのは。
★ ちなみにMy Mansun Collectionのページだけはすでにできていたものです。海外のコレクター仲間に自分のコレクションを自慢するために作った。
◆ HTMLならメールに添付して送れるからね。
★ アップロードで困らなかった? そこで挫折する初心者も多いって聞いたけど。
◆ だってホームページ・ビルダー使ってるんだもの。ウィザードに従うだけだもんね。
● 要するにこっちのフォルダから、あっちのフォルダに転送するだけじゃん。
▲ だけど、Tripodではファイル名に制限があることや、フォルダは1階層しか認めないことなんか、どこかに書いておいてほしかったな。
★ どこかに書いてあるんだろうけど,ちゃんと見ないだけ。

● だってパソコン関係のマニュアルってみんなそうだけど、わざわざどこに何があるのかわかりにくく書いてあるんだもん。
★ なんでわかったの?
◆ どうもうまくいかないから、いろいろいじってたらなんとかなった。まあ、いちおうパソコンの知識はあるからね。
★ あなたのパソコンの知識ってのは、すべて「いろいろいじってたらなんとかなった」ってのばっかりじゃない(笑)。
▲ それにはやはり経験と勘がものを言うのよ。
◆ それでとにかく登録してみたら、なんでも1か月以内にアップしないとアカウント取り消されちゃうというじゃない。そこで表紙だけでも‥‥と思って始めたのが運の尽き。すっかりはまってしまった。

★ そこで問題はコンテンツ作り。その苦労とかは?
● スリーブを1個1個スキャンして、整形して、リタッチして、サムネイル作って、画面に張り付けて、リンク貼って‥‥これがえんえんえんえん‥‥‥
▲ テキストなんかその合間にやっつけで書いたって感じ。
◆ 手持ちのコレクションについては、データベースがすでにできてたから助かった。
● それがなきゃやる気起きなかったよ。
★ でもまだデータが抜けてる。レコード番号とか、発売年月日とか‥‥
▲ ああー! それはあとにしてくれ!
◆ テキストは?
● 英語書くのは苦にならないけど、やっぱりMansunサイトであるからには、しゃれや冗談を入れなきゃならないと思って。はたしてわかってくれる人がいるかと思ったけど、おっぱい写真が受けたので、ああよかったと。
◆ 別に写真はどうってことないんだけどね、キャプションだけで笑わせようというもくろみ。
● 写真だってレアだよー。わざわざあのおっぱいシャツの写真を見つけてくる根性をほめてほしいな。
▲ どっちかつーと、いちばんの自信作はバンド紹介なんだけどな。
★ ああいう悪意に満ちた冗談をわかってくれる人は少ないんでは?
▲ Paulは好きだと思うんだけどなあ。マゾだから。
◆ マゾじゃないって!

◆ 実はコンテンツでいちばん苦労したのはデザイン面だったのよ。
★ 私はデザインにはうるさいからね。
▲ そりゃ人のこと(Mansunのスリーブのこと)さんざん言うからには、自分のサイトがヘボかったら立場ないな。
● で、こっちもだいたいの構想はできてた。“Grey Lantern”のスリーブの青いバラをベースにするつもりだった。
★ それはもうすでにThe Realm Of Not Very Muchが使ってるじゃない。青いバラはSci Fi Hi Fiも表紙に使ってるし。
▲ いいんだよ。だいたい同じデザイン使っても雰囲気はぜんぜん違うでしょ。とにかく私はMansunスリーブではあれがいちばん好きだし。
◆ 青いバラにも個人的こだわりがあるし。
● そうそう、実はハンドル・ネームもBlue Roseにしたかったんだよ。でもどこのフリー・アドレスでもBlue Roseは使われちゃってるのね。しょうがないからFlourellaにしたけれど。
★ 前々から疑問に思ってるんだけど、Flourellaってどういう意味?
▲ 女の子の名前でしょ。もちろんflowerとの関連もあるだろうし、とにかく花のイメージでまとめたかったのね。
◆ そういやSmelling The Rosesというファンジンもある。“Flourella”の歌詞から取ったんだと思うけど。

● 名前で思い出したけど、サイト名も大事でしょう。
◆ これは最初からDesperate Iconsと決まってた。なぜか他のにしたいとはまったく思わなかった。
▲ ファースト・アルバムの1曲目に出てくる印象的なフレーズだし‥‥
★ だったら“Take It Easy Chicken”のほうが最初じゃない。いまだにMansunの看板曲だし、私も大好きな曲だし。
● でもTake It Easy Chickenというタイトルにだけは絶対したくなかった。だってMansun知らない人が聞いたらバカみたいだもん!
▲ それ言ったら“The Chad Who Loved Me”もだ。
★ “Lemonade Secret Drinker”も!
◆ Mansunにはそれが多いね。
● 少なくとも私だったら“Attack Of The Grey Lantern”なんてタイトルは死んでもつけないね。
▲ その点、Desperate Iconsは字面もいいしさ、響きもいいしさ、なんとなくRicheyを思い起こさせるじゃない。
◆ ところがいい名前だけあって、うかうかしてると他の誰かに先を越されてしまうという恐れがあった。実はサイト立ち上げをあせったのはそのせいもある。
★ すでにブートレッグのタイトルになってるし、同じ名前のファンジンもあるし、ハンドルに使ってる人も大勢いるし。
▲ でもサイト名ではまだない! ってことは早い者勝ちだというんであわてた。
★ ManicsにはThe Holy Bibleという名前のサイトが2つあるけど?
◆ だってDesperate Icons 2とか、Desperate Icons Japanなんていやじゃない。London Suedeとか、Charlatans UKみたいで。

● 実はサイト立ち上げを急いだのはもうひとつ理由がある。このトップページのPaulの写真なんだけど。
◆ これはMansuniteのSuziに頼んで使わせてもらったもの。私はあらゆるPaulの写真の中でこれがいちばん好き! これ以外の写真をトップに使うというのは考えられなかった。
● だけどほら、こんないい写真だからきっとそのうち誰かが使うと思って。そうなったらもう遅い。私はこれを看板にするつもりだったんだから。
★ この写真のいいところは、なにしろ新聞写真なので、よそじゃめったに見れないことなのよね。オフィシャル・フォトばっかりじゃ見飽きるじゃない。
◆ それでもともときれいな写真なんだけど、私はさらにそれに磨きをかけてリタッチしました。よって本人より美人になってる(笑)。なにしろ新聞写真だから荒れてたし、特大アップなもんで、ひげそり跡ばっちりだったから。ついでに壁紙に合わせて青っぽく仕上げて出来上がり。縮小前のをお見せできないのが残念なくらい。
★ しかし壁紙とトップの写真が決まった時点で、デザインは決定したも同然だったね。
● そう。自分に能力のない分は元のデザインや写真の良さでごまかす(笑)。

◆ で、話をデザインに戻すと、とにかく青いバラをシンボルにしようと。それでボタンやアイコンも統一したいし。でもそんなのは出来合いでは絶対ないから、自分で作るしかない。
★ とか言いながら、「透過GIFってどうすればできるの?」なんて言ってるレベルだった。
▲ まあ、部品はまだまだだね。これこそ素人だし、ろくなソフトもないんで。
◆ そしてデザイン・ポリシーとしては、「カワイイ」系は絶対にいやだった。でも女らしさやお耽美さはほしいし、都会的でシックな感じにしたいし、パンクっぽさやちょっとあぶない雰囲気も出るといいし。
● トウシロのくせに欲張りなんだよ。だいたいパンクっぽさなんてどこにあるんだよ?
▲ タイトル・ロゴのフォントはPunkassbitchというすごい名前なのだ。
★ 言われてみると、これはパンク系のフォントだ。
◆ でもそれとお耽美とが、ちゃんと調和してるでしょう。この辺苦労したんだ。私はフォントの鬼でもあるんで。
★ しかしウェブ・デザインって限界があるよ。使用機種やブラウザ、色数によって表示変わっちゃうし、文字のフォントやサイズが指定できないのが致命的。文字のサイズひとつで見え方はまるきり変わるでしょ。
● でもなんとかかっこつくものね。
★ だからそれは人のデザインや写真を盗用したからでしょ。
▲ でもね、入門書なんかにはよく他人のサイト・デザインを盗んだり、テンプレートを使えって書いてあるじゃない。でもそんなのぜんぜんだめね。特にテンプレートなんか死んでも使いたくないのばっかりだし。やってて思ったけど、どんなに技術やソフトウェアが向上したところで、私は私のデザインしかできない。いやおうなしに自分のカラーが出てしまう。
● 恐ろしいことだよなー。サイトを見れば人格がバレる。
★ そんなの見ないでもこれ読んだらバレてるって。

★ コレクターのためのページってのは? 表紙にもうたってるけど。
◆ これは今のところ看板倒れ。
▲ だって私はコレクターだし、コレクターズ・サイトってなかったから、これは行けると最初は思ったんだけど。Mansunコレクターのための情報交換の場所になるといいなとか。
◆ ただ、掲示板つけて取り引きの場所になんかしちゃうと、トラブル起こったときに対処しきれないじゃない。
★ よそは責任持たないと明記してやってますがね。
● でも私のサイトでいやな思いする人がいたら困るから。
▲ まあ、コレクターの人も見て楽しめるということで。
★ いい加減。
◆ ただ個人的には助かるっていうか、サイト持ってればある程度箔が付くっていうか信用されやすいし、「これ持ってるか? あれ持ってるか?」という質問にいちいち答えないですむじゃない。

● それでいよいよアップしたら、お客さんの入来!
◆ これに関しては特に期待してなかったのよ。友達だけでも見てくれればいいやと思って。
★ とか言いながら、さっそくあらゆるサーチ・エンジンに登録しまくったじゃない。
▲ そりゃやっぱり作ったからには多くの人に見てもらいたいと思って。ところがなぜかちっともヒットしないのよね。
● やり方間違ってるんじゃないの?
▲ 指示通りにやったんだが‥‥それともどこでも審査があるのか? そんなわけで今のところ来てくれた人はだいたいみんな他のMansunサイトのリンクから来てる。(リンクしてくださった方々にも激謝!
★ まあ、オフィシャル・サイトにリンクしておけば十分でしょ。
◆ しかし、最初のお客さんが来てくれたときは感動したなあ。うそみたい!って思った。
▲ 特に友達以外の見ず知らずの方わざわざ見に来てくれてると思うと、感動で涙が出ます。
● 見てない間にカウンターが増えてると「きゃっ!」と思うね。
▲ そのカウンターだけどさ、これもまだよくわからないの。Tripodのカウンターがあまりにボロいんで、フリー・カウンターを10種類ぐらい試したんだけど、なんでカウンターによってカウントや詳細が違うの?
◆ さあー? あまり正確なもんじゃないのと違う?
● それにゲストブック!
◆ そう、ゲストブックの重要性って自分でサイト持ってみるまでわからなかったのよね。そりゃカウンターはあるけど、「本当に来てくれたんだ!」という実感はゲストブック見ないとわかない。
● なのにサインしてくれる人って少ないのよね。
★ 自分だってめったにしないくせに。
◆ だって書いたもの人に読まれると思うと恥ずかしいじゃん。
★ なんか矛盾したこと言ってない?
▲ でも思わずサインしたり、ウェブマスターにメール出したりせずにはいられないサイトってあるじゃん。うちのこともそう思ってくれたと思うからこそうれしい。
◆ というわけで、皆さん、サインお願いしますね一言でいいから。名前だけでもいいから!

◆ そこであとは今後の展望と行きたいんだけど。
▲ Mansun早く出ろ! そしたら買って買って買いまくる。
◆ そうじゃなくて、このサイトの展望!
★ えーと‥‥気になってるんだけど、本当に本気でこの日記公開する気なの?
● だってそのつもりで目次にもうたったんじゃないの?
★ 日本人のお客さんもいるんだよ。
▲ 日本人でなくちゃ読めないだろうが!
★ 恥ずかしくないの?
▲ 恥じることなんかないじゃないかー。嘘は書いてないんだから。
● 女の子の恥ずかしいものを見せるのは受けるらしいんだが、「私の恥ずかしい日記見せます」ってのも受けるかな? アダルト・サイトに登録しようか?
◆ ばか。
▲ 一部変態には受けるかもしれない。
★ だって世界中(の30人ぐらい?)に向けて、自分のバカやキ○ガイや変態を公開しちゃうことになるんだよ。
▲ 自分でそこまで言わんでも‥‥
★ たった今、自分で言ったばかりじゃないかー!
◆ うーん‥‥実は私も今になってちょっとひるんでいるのだが‥‥
★ 絶対、おもしろがる人より、怒ったり、あきれたり、バカにする人のほうが多いと思うな。
▲ そういう人はここまで来ないよ。少なくともMansun好きな人なら多少はわかってくれるはず。
★ だって、そのMansunそのものをキ○ガイだの変態だの言っちゃってるじゃないか! こりゃあ、まじめなファンは怒るよ。
▲ だってそれはMansunを語るうえでは避けては通れない要素じゃない。
◆ そこまで理性的にわかってもらえればいいが‥‥
▲ わからないやつは--CENSORED--んだ。
★ またそういう暴言を。
◆ 私自身、Mansunをけなされるとめちゃくちゃ頭に来るから。
★ だから矛盾してるんだよ!
◆ 隠しリンクにしたら? それともパスワードつけるとか?
▲ それもなんか陰険なやり方で好きじゃないなあ。
● 大丈夫、愛さえあれば。そして愛だけはあふれるほどあるから。
★ そういうもんかなあ?
◆ いちおうサイト立ち上げを考えた動機のひとつは、これを公開したいという気持ちもなきにしもあらずで‥‥だって、他のメディアじゃ絶対出せないものだからねえ。あまりに個人的すぎるし、マニアックすぎるし、歯に衣着せず言いたい放題だし。
★ でも書いたものに自信あるから公開したかったわけでしょ?
◆ ただ、他のはまだ人に見せるに値するけど、よりによってMansunは私のいちばん私的な部分だし‥‥言ってみれば、私のインナー・スペースみたいなもんで。
▲ 私のインナーにはこれしかないと思われちゃ困る!
● 人間の最も根元的欲望がすなおに表れてるだけじゃん。
★ だったらもっと無難な他のバンドか、映画サイトかなんかにすればよかったじゃない。でもMansunこそ私の本質にして精髄だからこそ、他のじゃいやだった。
◆ とりあえず、ちょっとだけアップして評判悪かったら閉じよう。
● いきなり逃げ腰。
◆ そういうわけなので、特にこの日記に関する感想をお寄せください。ただし「やめろ!」という声は厳粛に受け止めますが、カミソリとかメール爆弾とか送ったりしないように。
★ 「送ったりしないように」たって‥‥(笑)
▲ とにかく「Mansunファンはキ○ガイだ」という評判に貢献することにはなりそうだな。
● だったら英語に翻訳しなくちゃ。そしたらNMEにも取り上げてもらえる。
◆ これ以上恥を広めないでもいい!

◆ もっとまともな展望は?
▲ これってまともじゃないの?
● やっぱりフォトギャラリーがあれだけってのは寂しすぎる。ネタは山ほど持ってるし、ある意味じゃフォトギャラリーっていちばん手がかからないわりに受けがいいんだから。
◆ でも容量が‥‥。ディスコグラフィだけでもこれからどんどん増えるってのに。
★ さっきも言ってた、もひとつサーバ借りるってのは?
◆ こんなマイナー・サイトがいきなりそんなに手を広げてどうする? 今はこれを管理するだけで精一杯だよ。
▲ あっ! いいアイディア思いついた!
★ 何?
▲ 教えない! できるまで秘密。
● あと、やっぱり英語の冗談ページとかパロディ・ページも作りたいなー。
★ マンガやイラストも入るといいね。
◆ というわけで、今後もますます発展するDesperate Iconsをよろしく!