november.2004


souvaris_I felt nothing at all / bearos / CD

ようやく完成した1stアルバムは期待以上の素晴らしい仕上がり。4曲70分という長尺の内容にもかかわらず、まったく飽きさせない構成と展開。静から動へとナチュラルに移ろいゆくギター・インストにうっとり。


moly_s.t / tennor vossa / CD
ロンドンのポストロッカーの2ndフル。持ち味であるダイナミックな轟音に加えて、サイケデリックでスペーシーな空気感も。呟くような寂しげなヴォーカルトラックもvelmaみたいでいい感じ。


mountain men anonymous_krkonose / my kungfu / CD

女性ギタリスト脱退により3ピースとなったMMAの2ndアルバム。猛然と畳み掛けるインストは殺伐感がさらに増大していてほんと強烈!この音圧はとても3ピースで叩き出しているとは到底思えません。間違いなくウェールズを代表するポストロック・バンドへと飛躍した佳作。


state river widening_cottonhead / vertical form / LP

割と短いスパンで届けられたSRWの新作は、rocketgirlからvertical formへとレーベルを移籍してのリリース。いつものドリーミーでファンタスティックな浮遊感あるインストなのだけど、以前に比べ、ちょっとばかりリズムやグルーヴを強調してきた印象を受けた。もっと評価されてもいいバンドなのになぁ。


hood_the lost you ep / domino / 2x7"

hoodを無性に聴きたくなる季節。prefuse73バリのチョップ・ビーツに始まり、Robert Wyattのサンプリングを挟み、いつものhood節になだれ込むタイトルトラックが素晴らしいです。他の曲にも野心と冒険心が溢れていて、未知なるフィールドにまだまだ踏み込むのではないでしょうか。


stafrann hakon_ventill/poki / resonant / 2LP

アイスランドで活動するソロ・アーティストの新作。アンビエントでノスタルジックなインスト。


stafran hakon&emery reel_split / awkward silence / 7"

ポストロックやエレクトロニカ系のスプリット・リリースで有名なレーベルの最新盤は、なかなか素敵な組み合わせ。どちらも未発表。いかにもmogwai以降なギターインストだけど、キラリと光るものが感じられるemery reelサイドばかり聴いてます。アルバム買わなきゃ。


diefenbach_make your mind ep / we love you / 10"

ギターインストとしては最高峰の一角に聳えていた1stから一転して、丸みを帯びた2ndを象徴する3曲がアナログ化。美しきコーラス・ハーモニーが、遥か遠くで鳴り止まないフォードバック・ノイズに侵食されていく[make your mind]はやっぱり名曲。


efterklang_tripper / leaf / 2LP

デンマークの1?人編成のオーケストラル楽団のデビュー盤は、エレクトロニカなサウンドで男女混声ヴォーカル。壮大。


styrofoam_nothing's lost / morr / LP

death cabからamerican analog set、notwistまで好きなバンドばかりがゲスト参加しているちょっと贅沢な作品で、インディの旨みが凝縮されたメロディーがテンコ盛り。ちなみにaliasのラップがlinkin parkみたいに聴こえちゃって困りました(笑)


dosh_pure trash / mush / LP
先行シングルが好感触だったdoshの2ndアルバム。わりと何でもありなインスト・ヒップホップ(とは呼べないかも)でコラージュ感覚は結構ローファイ(死語)。音の玉手箱みたいで聴いてて楽しいです。


owen_I do perceive / polyvinyl / LP
実のところ1stはあまり熱心に聴き込むに至らなくて、2ndはスルーしました。そんな折、maritimeの前座で観たowenの歌が沁みまくりで。そして3rd。ギターフレーズから歌声、歌詞まで含めすごく切ない。でも、その切なさがポジティブへと変われる力強さが彼の歌にはあるのです。


pinback_summer in abaddon / touch&go / CD
宅録デュオからバンドへと。当然素朴さは薄れ、音なんかは少し賑やかになってきたけれど、ロブとザックの掛け合いは健在。音の厚みが変わっても歌はpinbackでしかないもの。欲をいえばloro(tripoli)やpenelope(prog)、grey machineみたいな名曲が収録されていれば。


tarentel_we move through weather / temporary residence / LP
sonnaのJim Reddが加入しての新作は何と4年ぶり。ゆっくりと行進していく硬質なドラムが印象的で、メロディアスなギターフレーズは皆無に等しい。様々な音を重ねていてアブストラクトな雰囲気が色濃く漂う。2ndよりは好み。