ZEPの聖地を旅する
―京都編―
2008年5月5日・6日
蝋燭を形どった「京都タワー」
ここ数年日本のZEP聖地事情に異変が起きてきました。
元東京ヒルトンホテル、大阪フェスティバルホール、元大阪グランドホテルと我々が訪ねた聖地の建物が次々と取り壊されることになりました。
「これはまだ行ってないとこも今のうちに行っとかないと危ないかも・・・。」
国内の聖地はまだ京都と名古屋が残っています。
第3回大阪イベントに参加することを決めた時、ついでに京都の旅もやってしまおうと唐突に思いついたのでした。特に綿密に下調べをしたわけでもなく、京都のMarieさんに「行こっ♪」と声をかけたのでした。
第1回大阪イベントに参加した時、体調の悪さも手伝って、大阪の方々の期待通り(?)に私は酔いつぶれたのでした。
大阪ツェッペリンのFujiieさんとLarz Gallowsのふるひろさんはイベント前の打ち合わせで私の東京の旅のレポートの酔っ払った部分は多少大げさに書いているのだろうと話していたそうですが
実際イベントをしてみて「ホンマもんやった」という結論になったそうです。
この一連の状況を憂慮したMとろんさんから「九州のライヴではどんなに飲んでもくずれていない。アウェイに弱い」と指摘を受けました。
そして「アウェイではライヴが終わるまでお酒飲んじゃだめ」と厳しい判決が下されました。
「うーん・・・ちょっとだけならいい?」と懇願しても
いろいろと説得力のない言い訳をしても険しい文体で却下されるので泣く泣く従うことにしましたが、そんな私の心を揺るがすような出来事が・・・
ジミーちゃんが来日し、何故か「オンタマ」に出演した時に「リユニオンで初めてしらふで演奏した。」と発言したのでした。
「本家が現役時代酔っ払って演奏したのに、客がしらふじゃ失礼ではないですかねえ?」とライヴ前にMarieさんに言ってみましたが
「うーん、そうですかねえ・・・ほほほ・・・」と積極的な賛同は得られませんでした。
Mとろんさんが怖いから酒が飲めないなあとうじうじ考えていたわけですが、旅行を申し込んで他にも酔っ払ってはいけない理由があることに気づきました。
今回は京都の旅の合い間に大阪イベントに参加します。
つまりライヴが終わったらつぶれずに京都に戻らなければいけないわけです。京都に戻らないとZEPが泊まったホテルに宿泊できなくなるのです。
しかたがない、今回は酔っ払わないぞと悲壮な決意で当日を迎えました。
第4代京都駅
5月5日子どもの日、昼前に小雨模様の京都駅に到着しました。ZEPは日本ツアーの移動は新幹線が中心でした。
当然、京都駅で乗り降りしたわけです。
京都駅は明治10年に開業し2代目は大正3年、3代目は昭和27年に開業しました。現在の京都駅は平成9年より4代目となります。
つまりZEPのメンバーが1972年10月に見た駅は3代目ということになります。
京都駅ホームでMarieさんと合流。まずはZEPのメンバーが宿泊した元京都グランドホテルに行き、荷物を預けました。そして駅に戻り駅横の伊勢丹で京都ラーメンのお店「宝屋」で昼食を取りました。
私は京都ラーメンの存在を知らなかったのでした。京都の麺類といえばニシン蕎麦。
以前食べた時、どーんとトッピングされたニシンに圧倒されて全部食べきれなかったという、私にしては珍しいことが起きました。
さすがにラーメンにニシンは乗っていませんでした。予想に反してこってり系で美味しかったです。
ラーメンを食べ終えると、バス(路線バスなのに観光案内が放送されます)で観光名所を見ながら移動し、早速ZEPがライヴをした京都会館に行きました。
京都会館
京都会館は第1ホールはキャパが2000人を超えるコンサートホールで、ZEPはここでコンサートをしました。この日は残念なことに閉まっていました。
会場図 2015人入ります
しかし第2ホールが半分のキャパながら同じ構造で、我々が行った時は入場無料のイベントが行なわれていて、そちらに入れてもらいました。
そのイベントとは「奇術の祭典、MAGIC★FESTHIVAL」でした。主催の筆頭は「京都奇術家連合」という何だか凄そうな団体です。
ご出演の奇術家もお客さんもほとんどおじいちゃん、おばあちゃんとその孫っぽいお子たちで、のどかに進行していました。
同じ構造の会場を見ながら当時のZEP公演に思いを馳せようとしましたが、かなり厳しい状況でした。
連なるこいのぼり登場の瞬間の第2ホールステージと会場の様子
第2ホールを出ると南禅寺に向かいました。京都会館の近くにあり、ZEPはリハの合い間にピーターも一緒にお寺に行ったのではないかと思われます。
この時は傘がいらないぐらいの小雨が降っていました。しっとりといい感じ。彼らが訪れた時もこんな感じだったかな?
ここの山門は石川五右衛門が「絶景かな絶景かな〜」と感嘆したと言われています。実際は五右衛門が亡くなった後に山門は建てられたそうですが・・・。時間がなかったのと高いところが苦手なためパス。
境内にはヨーロッパチックなレンガ造りの建物がありました。これは水路閣といわれる琵琶湖からの水路で明治23年に建てられたそうです。
水路閣
そしていよいよZEPとピーターの記念写真が残っている方丈院へ。写真を参考に我々も写真を撮りました。ZEPご一行様が座った木の仕切りはけっこう細かったです。よくぞピーターを座らせて無事だったものです。雨にぬれた新緑が美しい方丈院でした。きっとZEPのメンバーが来た時の雰囲気そのままにとロックの神様が設定してくれたのでしょう。
時間も下がってきたので、Marieさんに案内されるまま電車・地下鉄を乗り継いで大阪Live Bar D.Vを目指しました。Marieさんも初めて行く会場なので、問題は駅を降りてから会場に無事に着くかなのです。ライヴハウスのサイトにあった地図を頼りに探しました。
Marieさん「ゆうさん、ライブハウスのサイト、チェックしましたか?」
ゆう「バーカウンターがあることだけチェックしました。」
Marieさん「う・・・・」
迷いながらも何とかライヴハウスに到着しました。
久々にお会いする大阪ツェッペリン、Larz Gallowsの皆さんでした。伊勢丹で買った饅頭の差し入れをして、会場入りしました。ライヴの様子については掲示板の書き込みを掲載します。
Larz Gallows ☆ふるひろ@LGさん 2008/05/06(Tue)投稿
大阪ツェッペリン ☆Fujiie@大阪ZEPさん 2008/05/08(Thu)投稿
☆ふるひろ@LGさん 2008/05/11(Sun)投稿 ☆ゆう 2008/05/12(Mon)投稿 |
ライヴ中は入場時に支払った1チャージのカクテルだけで過ごす事にしましたが、Larz
Gallowsの演奏が終わる前になくなってしまいました。
「Marieさん、お酒がなくなってしまいました。」ちょっと情けない言葉が出てしまいましたが
「大阪ZEPはお水でがんばりましょうね。」と励まされたので、おかわりはあきらめました。
終了後、ライヴ会場に残って飲み食いしましたが、その間カクテル3杯しか飲まなかったし、おかげで楽しくお話できました。
そして終電の時間が迫ってきた11時30分ごろ、会場を出ました。
しっかりした足取りで元京都グランドホテルに到着しました。どうだ!寝付いたのは2時ごろになっていました。
元京都グランドホテル
翌朝7時前には目が覚めて、展望レストランで京都の景色を観ながら朝食を取りました。パンが美味しかったので二人で何個も食べました。
朝食の後。ホテル内探索、スイートルームは各階2部屋ずつあるそうで、その階の奥の方にありました。
ZEPはどの階に泊まったのだろう?
スイートルーム、ここでもZEPは暴れたのでしょうか?
フロントに降りるとどこを向いても京都らしい雰囲気でした。
さすがに綺麗な舞妓さんの絵は壊すまい
こんな感じでリムジンを待ったのかな?
ホテルを出ると京都駅からバスに乗り、「サタディ」跡を目指しました。サタディは1971年初来日のオフ日10月25日オフで京都観光をしたZEPのメンバーが立ち寄ったプライヴェートなライヴハウスでしたが土曜日のみ店を開けていたそうです。(彼らが京都で過ごした25日は月曜日です。ZEPが来るからと特別に開けたのでしょうね。)そこでZEPが地元のミュージシャンとジャムセッションをした伝説があります。残念ながらお店は既にありません。
お店があったところはK.Y.さん情報によりますと「京都駅から河原町(カワラマチ)通りをひたすらまっすぐ北へ向かい,やがて北山通りにブチ当たります。その距離約8キロ。そんなことで北山通りにブチ当たる手前一筋目を東に入り(ちょうどカドが某女子大なので解りやすいとは思いますが,どうかな?
)そこから約200メ−トルの場所にありました。」
某女子大に近いバス停で降りました。
今は閑静な住宅街となっています。
今はプロのギタリストの佐藤宣彦さんは大学1年の時「サタディ」のZEPとのジャムセッションにギターで参加しました。
佐藤宣彦さんのファンサイトの掲示板から得た情報ですが、ZEPのメンバーはサタディに行く前に祇園で飲んでいたようです。
そこで祇園に行きました。
バスを降りて四条大橋を渡ると、そこは歴史と伝統を感じる京都の町家らしい建物が並びます。
托鉢の僧(?)が立つ四条大橋
伝統的な町並み
ボンゾマークみっけ!
祇園で飲むってことは、やはり舞妓さんが来る料亭で飲んでたんでしょうねえ。
若い女将さんがお店の準備をしています
祇園の町をうろちょろ歩いていると「あ!あれは?」
何と上空を飛行船が悠然と飛んでいるではないですか。ボードでは飛行船の目撃情報が度々寄せられていましたが、九州の片田舎に住む私は生飛行船を初めて見ました。
まるでZEPの旅をしている私達にエールを送ってくれているような・・・・きっとロックの神様からのプレゼントだわ。
祇園上空に突如現れたツェッペリンNT号
ツェッペリンNT号に見守られて私の京都の旅は終わりました。
以前京都の友人から「京都に来てもなかなか舞妓さんは見られないよ。」と言われたことがあります。
確かに昨日から京都にいるのに、今日は祇園にも行ったのに、舞妓さんを間近に見る事はありませんでした。ちょっと心残り。
ZEPのメンバーは祇園の料亭で、きっと舞妓さんの舞いなどを見てデレデレと飲んでいたのだろうなあ。
そして京都駅に到着した私達の目の前に・・・舞妓さんがいるではありませんか!なんて安直に出会ったのでしょう。どうもイベントお手伝い中の舞妓さんのようです。
これもきっとロックの神様のプレゼントその2なのでしょう。日頃の善行の積み重ねがこういう時に報われるのだろうな、多分。
きれいな舞妓さん
無事に福岡に帰り着いて「あれ?お金の清算したっけか?」
ホテルの宿泊費を私が2人分支払っていたので、京都でこまごました出費をMarieさんが払って、最後にMarieさんの宿泊費から私の分の出費を引いた額を私が受け取る事になっていましたが、お金を貰った記憶がない。
「Marieさん、清算するの忘れてました。計算お願いします。」とメールを送ったら、すぐに返信が来ました。
「清算終わってますよー。」
どうも記憶がなくなるのはお酒のせいばかりでもなさそうです。
今までお付き合いくださいましてありがとうございました。
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