プロレスラー列伝7

ゴールダスト物語

趣味は映画鑑賞

―――おまえはある男の名前を苦痛に満ちて思い出すだろう・・・
そう、ゴールダストに・・・・―――
という独白のあと、24カラット・ピクチャーズ・プレゼンツの大文字。
やたらに重厚な音楽とともに、画面は映画サイズ。
ゴールダスト復活の前触れともいうべき、予告編の映画はいよーにインパクトがあった。
真っ白で長いオカッパのカツラ。全身金色の衣装。
顔も金色で、歌舞伎のような隈取が・・・なんだかあやしい。あやしすぎる。

そもそもゴールダストとは何者であるか。
それはダスティン・ローデスという名前の、真面目な若者なんであった。
しかも父親も同名の、「アメリカン・ドリーム」で売っていた、伝説のレスラー。
それなのに・・・あんなゲテものギミックで売り出すとは、さすがWWE,一筋縄ではいかない。

調べてみると、意外と彼、ゴールダストの歴史は長い。
95年にレスラーになり、WWF(当時)に移籍してからは、DXでHHHの手下をしていたこともあった。

デビューしたてのころ、ゴールダストは「性別不明のオカマキャラ」で売り出した。
性別不明・・・て、一目見りゃ分かるだろー、あんなゴツイ女がいるか。
という世間の非難にも毅然としていたWWEだったが、本物のゲイ団体からの抗議があり、(それはしたくもなるだろう)
腰砕けになってしまった。

 性別不明のオカマキャラ

その後、WCWに移籍したゴールダストは、白塗りのアンダーテイカー(墓堀人時代)のような「セブン」というキャラに変身した。
(多分、ブラビ主演のサイコ・ホラーな映画の題名から取った名と推測される)

ところが、2001年にWCWがWWEに吸収合併されるに当たり、ゴールダストも古巣のWWEに戻ることになってしまった。
そして・・・ギミックも再び『ゴールダスト』
金色のゴージャスな男として・・・・

次はゴールダストと映画とのかかわりについて書いておこう。
現在のゴールダスト入場シーンには、映画サイズの画面が使われ、音楽も「いかにも」なオーケストラ使用の流麗なシネマ風ミュージック。
ロープに足をかけたゴールダストが、もだえながら ゴージャスなローブを脱ぎ、カツラを取ると、天井から金色の紙吹雪が。

 ゴールダスト入場

  もだえながらローブを脱ぐ

  ヅラを取る

「・・・・」
観客はもう、あっけにとられて息を飲んでいる。
リングアナ、リリアンのアナウンス。
「カリフォルニア州ハリウッド出身ゴールダストーー!」
そうなのだ。
実は彼の本当の出身地は、テキサス州オースチン。
そう、あのストーンコールド・スティーブ・オースチンと同郷なんである。(オースチンの名前は生まれた街から取ったらしい)

しかしギミック上、「映画鑑賞が死ぬほど好き」になっているので「ハリウッド出身」にさせられているというわけだ。???
彼の映画会社(?)の名前は24カラット・ピクチャーズ。
24カラットとは、やはりゴールドから取ったのか。
↓をクリックして「 IMAGEVIDEO」を出しますと、大変インパクトのある
映像が見られます。
http://raw.wwe.com/superstars/goldust/index.html

しかし再登場の時には
「RVD・・・私はおまえに思い知らせてやる。そうゴールダストが・・・」スーハ―(深呼吸の音)
とか大仰に、なんの理由もなく目をつけられたRVDと抗争していたものだが
それもいつの間にか立ち消えに。

ゴールダストに因縁をつけられ驚くRVD

現在のゴールダストは、試合はやるたびに負け、
乱入するたびに味方に迷惑をかけるというていうていたらく。
nWoの加入も断られてしまう。

nWoに入りたがっているゴールダスト

まあ、なぜnWoに入りたがったかというと、ブッカ―Tというタッグを組みたがっていたレスラーが、nWoメンバーだからなのだ。
このブッカ―T、以前はロック様相手にベタな演技を繰り広げて
WWEのお笑いとしては、ピカいちの実力を持っている。
そして決め技は「スピンルーニー」というもの。

ブッカ―Tの妙技

自分の手の平を思いいれを込めて見つめたあと、背中でグルグルとマットの上を回る、という技で
・・・なんでも「業界一シビレル技」なんだそうだ。

ゴールダストは、どうしてそこまでブッカ―Tに熱い想いを抱いているのか。
それは謎だが、コンビニにいるブッカ―を待ち伏せして
「君のハンバーガーを一口くれ・・・かわりに私のソーセージを齧らせてやろう」
とか言って殴られそうになったり(しかしどういう意味なんだろー・・・意味深ではある)
楽屋で女を引っ掛けたブッカ―が喜び勇んでホテルの部屋の電気を消すと、
隣にランジェリー姿でゴールダストが寝ていたり・・・

ベッドで待ち伏せ

というように、ブッカ―の相手役として、WWEコント部分の欠かせない役者となっている。
私はこういうキワモノが好きなので、ずっとおうえんしたい。

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