ときには態度で示してくれなきゃ…



〜言葉だけじゃたりない〜



私はわがまま。

だって好きなんだからしかたないじゃない。

好きだからこそわがままが言えるって事もあるでしょう?

でも、本当は困った顔をするあなたも好き。


「ねぇ…ねぇってば…」
「ん?何?」

週末溜まったビデオを見ているあなたは、優しく答える。

「ビデオ面白いの?」
「面白いよぉ。」
「ふ〜ん…」

優は目を細めブラウン菅と向き合っている。

「あたしは面白くない」
「…もう少しだから…じゃあ、一緒に見ようよ。」

それじゃぁつまらないのよ。

私は困る顔のあなたが見たい。

フローリングに10本近くビデオを並べ
その近くに煙草と灰皿を置いてテレビの前に座っているあなた。

部屋の明かりのフロアランプが、ほのかにあなたの顔を照らす。
その照らされている横顔が、悩ましく色っぽく見える。

「こっち、見て」
「ん?どうした…?」

あなたは私を見る。そして私は瞬時に唇を合わす。

「ん……どうしたんだよ…」
「映画なんか見ないでキスして」

一度唇を離し私はわがままを言う。
そして優は、私の要求に答えてくれるかのように、フローリングの上に倒れこむ。

映画は流れたまま。訳のわからない英語だけが聞こえてくる。

「……ん…わがままだな……ん…」

答えようとした優の唇を私は塞ぐ。




言葉だけじゃ足りないから。

あなたの全てで私を愛して。
END

■あとがきと言う名の言い訳
昔別人で書いたものを手直し。ヤスのタバコ吸う姿。好きです。コーヒー片手にってとこがかっこいい。でも、私はぽんファン。