七夕
夕立
少し冷えたアスファルトの上
清々しそうに風呂上り髪の匂い
君は緩みそうなその口元
見透かされないように澄ましてる
見上げる空が少し色付いたら
一番星を指差して
手を繋ぎ君と風に乗る
囃子の音に誘われ
神社の階段小走りに駆け上がった
さらさらと夢のように
果敢なげに燃える君と夏祭り
大きな瞳に浮かんでる黄昏の夏を踊る
どこまでも
透き通るあの夏を泳ぎ続けてた
しなやかに団扇扇いだ
早瀬踊る光に揺れていた
川で踊る僕ら
時はまた巡り
見上げる空が少し色付いたら
一番星を探しながら
雨上がり一人風に乗る
七月は七夕の風を受けて
願いを天の川に捧げよう
「あの人に届きますように・・」
馳せる言葉は胸にしまい込んだ
ゼンマイ仕掛けのおぼろげな
あの夏が最後の力で回ってる
君の選んでくれた良さげな石
何度も天の川を弾んだ
「織姫や今は大丈夫?」
せせらぐ風に笹の葉さらさら
願いは短冊にゆらゆら
黄昏の夏はもうそこ
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