ドラム用語辞典


 ドラム講座系のコンテンツがあるサイトには大体ある「ドラム用語辞典」を作ってみました。これを作るにあたって、いろんなアマチュアドラマーのサイトを回ったり、昔読んでいた教則本をまた読み返したりして、用語の復習をしました。
 しかしながら、下の表に書いてある用語にはたまに間違いがあるかもしれません。僕自身にもいろんな曲解があると思います。明らかな間違いは指摘してくれれば直します。


あ行
アンサンブル
合奏の事、つまりバンドでは全員で合わせて演奏をする事。
バンド音楽も、最後は個人技ではなくアンサンブル能力が問われる。
ウイングナット
各シンバルをシンバルスタンドに固定するためのネジ(ナット)。
「羽のように広がった形のナット」だから「ウイングナット」だそうです。
エフェクター
元々のサウンドに色々な効果を出す機械の総称。
ドラムでは、リバーブやディレイが結構よく使われる。
オカズ
正しくはフィル・インと言うモノ。
曲の進行の変わり目に基本リズムと別のフレーズを叩く事が多い。
派手なものから、地味なものまで様々...ケースバイケース。
オフビート
ドラムのリズムの中で音が鳴っていない部分。
ゴーストノートはここに入れていくのが鉄則。
オンビート
↑の逆で、ドラムのリズムの中で音が鳴っている部分。
本音符の部分。...つまり、実際に叩いている部分。


か行
カップ
シンバルのまん中の方の丸く盛り上がっている部分の名称。
叩くとシンバルのバウの部分より、鋭い(高い?)音がする。
クラッシュシンバル
ドラムセットの中でもひときわ目立つ音のするシンバル。
普通のドラムセットには2枚付いてる。別名「サイドシンバル」とも呼ばれる。
このシンバルの使いどころは、ドラマーによって様々。
サイズは13〜20インチまでのものがある。
シンバルの各部位の名称は内側からカップ→バウ→エッジ。
クラッチ
ハイハットのトップをハイハットスタンドに固定しておくものの名称。
クリック
メトロノームやシーケンサーなど、機械で出力した正確なテンポのリズム。
別名「ドンカマ」「カマ」と言う事もある。
ゴーストノート
別名「グレイスノート」とも言う。
本来は鳴らさないリズムのスキ間に、装飾的に軽いタッチでショットされる音の事。
スネアでプレイされる事が多い。


さ行
サスティーン
音が鳴っている状態の事をサスティーンと言う。
バンドでは、音の響きや余音を示して使われる言葉。
シェル
太鼓の「胴」の部分の名称。大抵の太鼓のほとんどは木で出来ている。
スネアドラムに冠しては、いろんな素材の物がある。(主に金属と木)
よくよく聞いてみると、いろんな音色がある。
ジャングルビート
ジャングルの原住民たちが演奏するような土着的なリズムの総称。
フロアタムを中心にプレイされる事が多い。
別名「ジャングル・グルーブ」
シンコペーション
音楽用語で、本来拍の頭などにくるアクセントを、意識的に前にずらしたリズムの事。
シンコペ。「拍をくう」とも言われる。
シンバルスタンド
シンバルを固定する為に必要な「足」
スティック
ドラムを叩く時に使う棒...基本的には木、まれに金属やプラスチックもある。
木の場合は、スタンダードな「ヒッコリー」、丈夫で重い「オーク」、
軽くて響きの良い音が出せるが折れやすい「メイプル」の3種類が基本。
スティックの部位の名称としては、チップ、ショルダー、グリップ、グリップエンド。

ドラムを叩く時は、スティック以外ではブラシ、マレット、ロッズなどがある。
スティック回し
演奏中一瞬のスキをついてスティックをクルクルっとまわす技(笑)。
はっきり言って不必要。昔はこれをやると怒られたらしい。
最近は結構やってる人が多いと思う...やり方は簡単。

これを失敗してスティック落とすとカッコ悪いし、演奏も止まってしまう(笑)。
ラクリマクリスティーのレビンがしょっちゅうやってる技。
ストレイナー
スネアドラムのスナッピーのオン・オフを切り替えるスイッチの名称。
これをプレイ中に切り替えて、様々なスネアの音色を出すプレイヤーもいる。
スナッピー
スネアドラムの裏についている金属のバネ状に巻いている細い線の名称。
これによって、スネアドラム独特のザーッという音が出る。
英語だと、このスナッピ−の事をスネアと言うらしい。「響き線」とも言う。
スネアドラム
ドラムセットの演奏で1番目立つ音がする太鼓。ドラムセットで1番重要。
ドラマーの個性が出る太鼓であり、種類は太鼓の中でも1番豊富。
ドラム奏法の基本となるルーディメンツは、元々このスネアのための奏法。
スプラッシュシンバル
エフェクト系のシンバルの代表。アクセントや装飾的に使われる事が多い。
サイズには6〜12インチのものがある。


た行
タムタム
バスドラムの上部にある太鼓(群)の名称。普通は面倒なんでタムと略す。
主にオカズで使うが、ジャングルビートなどでは、基本リズムでも使う。
基本は2個で、音が高い方をハイタム、音が低い方をロータムと呼ぶ。
ハイタムは10インチ、ロータムは12、13インチあたりが主流。
チップ
スティックの先の丸い部分。球型、タマゴ型あたりが普通。
チップの素材には、木の他にナイロン製のものもある。
木よりもナイロン製の方がライドシンバルの粒立ちが良くなります。
チャイナシンバル
クラッシュシンバルよりも更にインパクトがある音を出せるシンバル。
音は大きいが、サスティンはくラッシュよりも短い。
スネアといっしょに叩くのがセオリーなようです。
普通のシンバルとちがって淵がめくれ上がっているので分かりやすい形をしている。
サイズには16〜22インチのものがある。
チューニング
ドラムのチューニングは主に太鼓のヘッドの張り具合を調整する事を言う。
ヘッドをキツく張れば高い音がして、緩く張れば低い音になる。
タムのチューニングには「競馬のファンファーレ風」がわりと基本らしいです。
ツインペダル
1つのバスドラムを両足で踏めるようにした画期的な道具。
仕組みは、左足のペダルからシャフトが伸びていて、
踏むと右足の位置にあるビーターが動くようになっている。
ツーバス(セット)
バスドラムが2つ組み込まれているドラムセットの事。
ツインペダルでのツーバス奏法より、明らかに踏みやすい。
両足でバスドラムを踏むのは、メタル系での基本。
たまに、バスドラムを3つ、4つ...とセットに組み込んでいるドラマーもいる。
ディレイ
生音を取り込んでその音を遅らせてヤマビコのように出力するエフェクトの事。
原音と重ねて空間系の音の効果を生む。ドラムの場合は音圧を上げる作用。
テンション
ドラムにおけるテンションは、ヘッドの張りの強さの事です。
ドット
様々なヘッドの中央に張ってある丸いフィルムのこと。
大体は黒や白のドットが主流。オーバートーンをカットする役割がある。
ドラム譜
名前の通り、ドラムの楽譜。リズム譜とも言う。
楽器屋で売られているドラム譜や、バンド雑誌のドラム譜は、
ほとんどが間違っているので、信用し過ぎると危険かも。
自分の耳を信じて、それを採譜すると良い練習になります。
読んだり書けるに、こした事はないです。


な行


は行
ハイハット
上下2枚のシンバルが向かい合って重なっている楽器。
これで基本的にはビートを刻む事が多い。
上のシンバルをトップ、下をボトムと言う。左足で閉じたり開いたりする事が出来る。
13、14、15インチが主流。
ハシる
演奏中にテンポが速くなってしまう事。
または通常よりも速いテンポで演奏を初めてしまう事。ヨレる。
バスドラム
ドラムセットのリズムの核になっている楽器。
基本的には足(特に右足)でフットペダルを使って演奏する。
チューニングは、特にドラマーのセンスが問われる。
ピッチ
メロディー楽器の音程や音色のニュアンスや、
ドラムのヘッドのテンションの表現方法。
ビーター
フットペダルについている棒...バスドラムにおけるスティックの代わり。
フットペダルと連動していて、これでバスドラムを叩く。
ビーターの素材には、フェルト、木、金属など。
フロアタム
タムに足(スパー)が生えていて地面に直接置くので、フロアタムと呼ぶ。
太鼓類の中では1番チューニングが難しいといわれている。
サイズは16、18インチあたりが主流。
ヘッド
太鼓の打面に貼ってある皮の事。
昔は動物の皮を貼っていたらしい。今はプラスチック製がメイン。
ものすごい沢山の種類があり、それぞれ音が違う。
クリアヘッド、コーテッドヘッドあたりが主流。
変拍子
1曲の中で拍子が変化する事を変拍子と言うが、
5/4拍子や、7/8拍子などの奇数拍子などの、
あまり一般的ではない拍子の総称として言う事もある。


ま行
マッチドグリップ
スティックの持ち方の名称。左右同じように上から手を被せて握る。
現在はこのマッチドグリップが主流。
昔はレギュラーグリップが主流だった。
マレット
打楽器用のスティックの先端に消音用の玉が付いているもの。
ドラムで使うマレットには、主にフェルトが付いている事が多いようです。
ミュート
ドラムのミュートというのは、チューニングの一種です。
特にバスドラムのミュートが重要。倍音を取り除くためのもの。
タムやスネアなどに関しては、
タオル、ガムテープ、ティッシュが主に使われる。
シンバルにミュートをする人もいる。
モタる
ハシるの逆で演奏中にテンポが遅くなってしまう事。
または遅いテンポで曲を始めてしまう事。
ヨレる。


や行
ユニゾン
他のパート、またはバンド全体で同じフレーズを演奏する事。
ブレイク時に合わせる事とは少し違う。フュージョンに多いイメージがある。


ら行
ライドシンバル
シンバルの中でも特に大きくて分厚いシンバル。
右手でリズムを刻むために使うのが主な使い方。
スティックのチップで、シンバルのバウの部分を叩いたり、
スティックのショルダーの部分でシンバルのカップを叩いたりと、
使い方は様々。たまにクラッシュシンバルの代わりとして使う人もいる。
別名「トップシンバル」とも呼ばれる。サイズには14〜24のものがある。
リムショット
クローズド・リムショットとオープン・リムショットの2種類がある。
クローズドリムショットは、グリップエンドを支点にして、
スネアなどのフープを叩く奏法。
オープンリムショットは普通に叩く時にヘッドとフープを同時に叩き、
ノーマルショットよりも高い音を出す奏法。
ルーディメンツ
マーチングドラム(スネアドラム)のスティックワークを、理論的にまとめたもの。
中級者以上のドラマーは、この練習をしている人が多い(笑)です。
演奏中にスムーズにスティックを動かすためには必要不可欠。
1番有名なのは「Standard 26 American Drum Rudiments」というもの。
レガート奏法
主にライドシンバルを叩く時の奏法。Jazzの基本ではレガートが最難関。
音と音の間がとぎれないように演奏する事。Legato(結びつけるという意味)。
レギュラーグリップ
スティックの持ち方の名称。
右手は上から被せて普通に握るが左手は手の甲を下にして逆さまに握る。
マーチングの小太鼓の持ち方で、ルーディメンツに適している場合がある。
これが出来ればちょっとオシャレかも...。


わ行