2011年1月1日 発売!!
定価:1890円(税込)
販売元:warabisco舎
流通:(株)ブリッジ
品番:(WRBC-001)

おれが勤めている会社の近くにレコードメーカーやプロダクシ ョンがいくつもあって、昼食時には彼らが群れをなして店を占 拠しているのがむかつく。つまらない冗談でおおげさに笑って いる。つまらないことを誇らしく主張するかのようにどいつも こいつも一様に地声がでかくて下品だ。

芸術とは煩悶や懊悩の果てに産まれるものだ。一人でランチに も行けないようなやつらに芸術など理解できるはずがない。だ からJ-POPは寝言みたいな糞みたいな商品ばかりなのだろう。

北村早樹子の音楽は逆だ。孤独と内省だけで構成されている。 それゆえに崇高で芸術的だと思う。

豊田道倫に紹介されて早樹子さんに会ったのは2009年の秋だっ た。アニメのキャラクターみたいな可愛い人で、キュートな声 と大阪弁が印象的だった。笑顔で話しているが腹の底から笑え てない感じ。愛敬に満ちているが、誰にも媚びていない。自分 自身を固くガードしていることをその偏食ぶりからも察した。 「キムチ食べたことない」と言うので無理やり食べさせた。

この『明るみ』にも、彼女の身につけてきた重い鎧がたくさん 見える。それは美しい語彙で紡がれ、他の何にも代えがたい、 気高く尊いものだ。しかし、強固な自己防衛は危うい正義感に 転嫁しかねない。可愛い歌声と危なっかしさ。そのギャップが このアルバムの最大の魅力だ。

ただ、新作の宣伝にこんなことを書くのは暴挙かもしれないが 、『明るみ』はあくまでも北村早樹子の通過点だと思う。それ は最後に収録された「夢想花」を聴けば、誰もが感じることだ ろう。ボーカリストとしての稀有な才能が最後の一曲でより明 確に、鮮烈なものになる。

早樹子さん。貴女は、もっと妥協して良いと思う。たくさん音 楽を聴いて、いっぱい恋をして、新しい曲をどんどん作って、 何でも歌いまくるべきだ。「早い樹の子」だからといって蕾を 固くしてしまうことはない。早樹子さんの花はまだ咲いてない とおれは思うよ。 北村早樹子は、これからだ。

松本 亀吉(溺死ジャーナル)

プロデュース 豊田道倫

バイオリン  向島ゆり子
録音・編集  宇波拓

デザイン   小田島等

1、わたしの一角獣
2、ハロー新成人
3、ホーム
4、いただきます
5、猿のような、
6、千の針山
7、解放
8、夢想花(円広志のカバー)

サードアルバム

『 明るみ 』

ファーストアルバム

『 聴心器 』

定価:1575円(税込)
販売元:tuba...disk
品番:(TDCD-008)

弦楽編曲
波多野敦子参加

セカンドアルバム

『 おもかげ 』

定価:2100円(税込)
販売元:tuba...disk
品番:(TDCD-009)

6曲入

8曲入

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