日時 | 11月27日 15時00分〜16時20分 |
Title | 全社的TCOの概念とその最適化戦略 |
Sub-Title | |
講師 | 日本ガートナーグループ(株)ジャパンリサーチセンターシニアアナリスト
飯島公彦 |
【内容】
・TCOとは何か?、なぜTCOは重要なのか?
Total cost of ownershipは、あるシステムのライフサイクルにおいて、そのシステムを購買・開発・展開・管理するために必要なコストの合計
単純にコスト削減だけでなく、そのことによって得られるリターンがどうかを考える。
どのフェイズでTCOが高くなっているか、そのフェイズのコストを下げることで、リターンが増えるのかどうか
TCOの構成要素
サーバにおけるTCO
しかしながら、約70%のケースにおいてサーバ集約化は正当化され得る
結論
サーバにおけるTCOのモデル化を行うことは、本質的に困難である。しかしユーザーはサーバのアプリケーションを含めたライフサイクルコストの測定と分析を実施し、TCO最適化戦略を立案すべきである。
分散システムの高コスト性に対する意識の高まりから、過度に分散したサーバ群の再集約化の動きが広まりつつある。
米国ガートナーグループのクライアントの20%がすでに集約化プロジェクトを実施中、50%が計画中で、今後も増加すると予測される。
過剰な集中化による非効率性のリスクも存在する。しかし2000年までの間に70%以上の企業ユーザーが過度に分散化したシステム構成戦略を採用してしまう。
通常サーバの集約化は論理的集約化(インフラ・管理プロセスの標準化)→物理的集約化(サーバの移設)→データセンター内集約(サーバ台数削減)の段階を経て行われる。
ユーザーは全社的TCOの観点から、分散化と集中化のバランスを検討すべきである。
サーバに限らず、全社的TCOの最適化には確固たるシステム管理基盤が必須である。システム管理基盤の構築には、管理製品、運用(プロセス・組織)、アプリケーション設計からのアプローチが必要である。
システムの複雑度の低減は、TCO削減に効果がある
ユーザーはシステム管理テクノロジーではなくソリューションに投資すべきである
ユーザーは全社的TCO最適化の観点からシステム管理製品の採用戦略を決定すべきである
ユーザIT環境のコストの分類・評価をIT管理のライフサイクルの一環として直ちに開始すべきである
今後TCOは、モノ中心から人中心に進化する