読みきり企画『踊らざる者にとってのクラブ』: 人によってイベントの過ごし方は様々である。 踊り狂う者、酒に酔う者、 出会いを求める者、たま〜に服を脱ぐ者。 そして、クラブにも様々な場所がある。 イベントは常にそうした様々な軸の上にぼんやり浮かんだ楼閣のようなも の。 「踊らざる者のクラブ」。それもまた一つの顔なんだ。 それでも、彼らは「月に一回、同じ場所で、同じイベントでまた会える」なんて、そん な期待を共有している。 それはFUNKがある限り、続いていく秘密の約束みたい。 バーカウンターの前のテーブル席では、いつも笑いが絶えない。 テラスでは、クラブの喧騒は遠くに、みんなで円卓囲んで、ほのぼの。 ダンスフロア帰りの軽く汗をにじませた奴も、酒に酔ってハイになってる奴
も、DJもスタッフも何の垣根もない。 そして、そんな時、FUNKの温かさは、すごく心地いい。そう、すごく心地いいんだ。 やがて、踊った者にも、語った者にも、それぞれの朝が来る。 踊る者には踊る楽しさがある。語る者にも語る楽しさがある。酔う者にもその楽しさがある。 「踊って、話して、飲んで、食って」。 「笑おう、叫ぼう、語ろう、抱き合おう」。
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