柏屋ぴよ吉's モスクワ旅日記 2003.9.5-9
9月8日-9日
 朝8時前に起きる。東館2階の"ビジネス・センター"で国際電話が掛けられると聞いて探しに行く。部屋の電話で掛けるには100$-200$の先払いが必要で、オツリが返らない事もあると聞いたからだ。

 ところが、これが見つからない!2階は様々なオフィス等もあり、水平には繋がっていないところがあるので上がったり、降りたりして探すのだが、それらしい所では違うと言われ、場所を訊くと「知らない」・・カード式の電話は見つけたがロシア語表示で、何をしろと言われているのか判らず断念。1時間たっぷり"迷宮"をさまよい、朝食を食い損ねただけの結果に終わる。ホテルロシア・・5500室の大ダンジョン・・恐るべし!
 朝食を食べ損ねた分を、荷物の積み込み後に集合場所近くの売店で買ったアイスクリームで補う。10ルーブル=約40円だが乳脂肪たっぷりでおいしい。ウォッカで二日酔いになった人々にも人気。ソフト・クリームのようなコーンに入っているが擦り切りで盛り上がっていない。ルーブルを少し残してUS$に戻しておく。

 ロシア時間で市内観光に出発(ニチェボー!)・・外人向けの$で買える土産物屋に、先ず連れて行かれる。日本語や英語が通じる分、値札はロシア国内値段と比べるとバカ高い。それでも品物の豊富さもあっていくつか買い込む。

 チャイコフスキーが"白鳥の湖"を構想したという伝説があるノボジビッチ修道院の池をバックに記念撮影タイム。降ったり止んだりの雨の中、ささやかな売店も出ている観光地らしい。後は車窓から観光・・アメリカ建国200年を祝って贈った大きなコロンブス像が置くところがないと送り返されてピョートル大帝だかの像として飾られているという話がニチェボーで素晴らしい。
 バスが空港に着くと、おきまりの太鼓積み込みトラブル、コンピューターのダウンも重なって、飛び立てたのは17時過ぎ・・ロッシアァ!ただし、乗り込んだのはツボレフでなくボーイング767なので胸をなで下ろす。中継地のタシケントは暑いと団体の叔母様方がのたまう。みやげのチョコは大丈夫だろうか・・。

 広いモスクワ空港をしずしずと767は進む。沢山の様々な飛行機・・・中には捨ててあるのもあるのか?展示してあるのか?複葉のプロペラ機まで有った・・・滑走路に出る。加速して離陸、上昇。雲の中に入って行く。太陽が見え、機は旋回しながら雲の上に出る。
 巡航速度に達したか、シートベルト・オフのサインが出て飛行機の位置や速度を表示していたディスプレイで映画が始ま・・・突然消え・・再び・・また消え・・また・・はてさて。窓の外、雲の切れ間から街が金属の粒を並べたように陽を反射してきらめく。映画はロシア版?ウズベキスタン版?の『ドン・キホーテ』だった。

 機内食の時間。これはチキングラタンといい、サラダ、ハムといい、チーズにパンといい、ウラジオストック航空より格段においしかった。さすが小国といえどもナショナル・エアライン。

 陽が沈み、星がゆっくりと姿を現す。暗闇から下方に街の灯が見え始め、国紹介のビデオと共に下降を始める。8時55分着陸。
 タシケント空港での災難はスシ詰めバスでの空港ビルへの移動。暑い!なぜ冷房をしないのだろう。ここの人たちにとっては、大した暑さではないのか?ビルの中は人でいっぱい。階段にも座っている。いくつもの水瓶の横に冷水機がある。機内用にこの水をペット・ボトルに入れるぴよ吉だった・・。住吉氏・座長と小さな免税店を冷やかすが出発時間になり、再びスシ詰めバスで搭乗。どの機体かな?と思っていたら、エアバスA310の前で停まる。よしよしよーし!・・しかし、つくづく、行きがツボレフで帰りが新鋭機で良かったと思った。逆なら暴れる奴が出てもおかしくない。
 心地よい旅の疲れに身をゆだね、「トゥームレイダース」とロバート・デ・ニーロが花嫁の父役をやるコメディを観ながら日本へ帰る。空から見る日本の地形がなつかしく思えた。

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